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藤子・F・不二雄さんの新作アニメ「T・Pぼん」が面白かったという話

 昨日は「T・Pぼん」を観ておりました。
 「T・P」と書いて、「タイムパトロール」と読みます。
 Netflixではじまった藤子・F・不二雄さんのマンガ原作をアニメ化した新作アニメです。
 このアニメの制作はボンズ。「僕のヒーローアカデミア」など、迫力のあるアニメを得意として作っている会社です。
 そのボンズが、「ドラえもん」や「パーマン」で知られる藤子・F・不二雄さんの作品をアニメ化。ちょっとびっくりです。

 自分、藤子・F・不二雄さんのマンガが好きなんです。
 この間もUNIQLOに行き、藤子・F・不二雄さんの生誕90周年記念Tシャツを買ってきたくらい好きです。まあ、値引きになっていたからでもありますが。
 Tシャツには、自分の大好きな「エスパー魔美」や「21えもん」が描かれているのでお気に入りとなりました。

 「T・Pぼん」1978年頃に制作がスタートした作品です。
 藤子・F・不二雄さんらしいSF作品です。藤子作品のSFは、「すこし不思議」の略だとよく言われますが、少しどころか、しっかりとSFの色が強い作品になっています。

 タイムパトロール・・・、悪人によって未来が変えられるのを防ぐ組織は、ポール・アンダースンという作家によって書かれていて、日本でもその考えに強く影響された豊田有恒さんが「退魔戦記」、「モンゴルの残光」など、ヴァンス・エベレットシリーズというのを出して知られていました。
 当の藤子・F・不二雄さんも、すでに「ドラえもん」にタイムパトロールを登場させていました。
 (ドラえもんも、未来を変えるために未来から来たのに、タイムパトロールから、見過ごされているのが謎です)
 そんなわけで、原作が書かれたころ、タイムパトロールに正直、新しさを感じませんでしたね。

 2年後には、タツノコプロにより「タイムパトロール隊オタスケマン」というギャグアニメに使われるぐらい、当時すでに当たり前の概念でした。

 ですが、発表された当時読んで、ぼんの先輩になるリームというミニスカートの制服姿のキャラクターがいい!と思った記憶があります。
 ただマンガを読み進めていくと「なんか変」という印象でした。

 今回のこのアニメ、藤子・F・不二雄生誕90周年というので制作されたみたいです。
 そのため、しっかりと原作に寄せてきているので、キャラクターやストーリーを観るとしっかりいつもの藤子・F・不二雄になっているので、ドラえもんとかパーマンとか出てきてもおかしくない感じです。シンエイ動画の制作したアニメみたいです。

 そんな絵なのに、首を切るシーンとか、拷問されるシーンとか、残酷なシーン、ちょっとエロチックを感じるシーンとかが多くあるのが衝撃的です。
 歴史の事実、当時の社会背景とかを元にストーリーが作られているため、考えさせられることが多いです。そんなわけで、お話は面白いです。

 しかし、子どもの時に読んだ時の「すこし変」という違和感がまだあるんですよね。
 なにが「すこし変」かと思ったら、このタイムパトロール組織の存在ですね。
 歴史を変えようとする悪人から歴史を守るためだけではないんですよね。 
 人類を守るためでもなく、なんかよくわからないルールで動いている組織にみえるんです。人を助ける理由が、あちこち辻褄が合わない。
 時間にはこういう特性があり、そのためにそういう倫理、ルールになっているとか説明があればいいんですが、なんか釈然としない説明ばかり。
 最初はいいけど、目的がわからないのに働いていて、主人公のぼん、楽しいのかなぁと。
 まあ、タイムパトロールやらないと存在が消されてしまうので、従わざるを得ないのでしょうが。
 そこが「すこし変」と感じた元でした。

 ですが良いアニメなので、ぜひ大勢の人に観ていただきたいです。シーズン2も期待したいです。

 というわけで、今回は、Netflixの「T・Pぼん」が、原作にちかくてかなり良かったよという話でした。
 個人的には、藤子・F・不二雄さんの作品の中で、「21えもん」が一番好きなので、今回のように原作に近づけた感じで、「21えもん」の再々アニメ化してほしいですけどね。無理でしょうかね。

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