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痛っ

「はい、ちょっとチクッとしますよ」
みなさんも聴き慣れていると思いますが、これは注射の時の常套句。たいていは本当にチクッ程度で済みますが、この前、久しぶりに行った歯医者の麻酔は久しぶりの痛さでした。
「ウッ」と体を逸らした私の反応をみて「あー、ごめんなさい。痛かったねぇ」と慰められても後の祭り。だったら最初からチクッて言うなよと文句を言いたくても口を開けているので言えません。これは確信犯でなく故意犯の手口でしょう。
私は歳のせいもあり、色々持病があってしょっ中血液検査だったり、点滴の針を刺しているので、痛みには慣れているのですが、今まで一番痛かったのが、カテーテル手術の時の手首の麻酔注射でした。
手首の動脈から針金のように細い管を入れて心臓近くの狭くなった血管を広げるなどの治療をするのですが、最初に手首に麻酔をします。その痛さたるや身体を逸らしても我慢できないほどの痛さです。
カテーテルは何回かやっているのですが、毎回憂鬱な気分でその時を待ちます。手術が始まると医者が言います。「麻酔を打ちます」毎回、それだけで余計なことは言わず実に正直でした。ただこの後の強烈な痛みも毎回、実に正直でしたが……。

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