ピュグマリオン

今年から社会人。三島や川端の作品を好んで読みます。 書きたくなった時に書いてます。

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最近の記事

初めて酔った勢いでキスした話

密かに想いを寄せていたあの娘にキスをした。飲みの席の酔った勢いだった。 今まで積もり積もった感情がようやく発露したのだった。僕の初めてのキスになった。 キスすることになったきっかけは、Kという後輩だ。今僕がこんな感情に苛まれているのも、こいつのせいだ。 こいつがあの娘に先にキスしたのだった。Kは少し申し訳なさそうに、「すいません、先輩。」と赤面してヘラヘラと笑っていた。 その前に、僕はあの子に恋愛的に迫るようなことをしていた。カラオケの歌のノリだったのに、周囲は僕をもてはやし

    • 2023年11月29日(水曜)

       夢を見た。水槽の中の魚が三匹、バランスを崩して死んでいた。見たことのない大きい魚だった。  もう一つ夢をみた。大学の話したことのない女の子にキスされた。全くロマンチックではない、無理矢理なキスをされた。でも、少し嬉しかった。欲情は現実の朝まで続いた。  晴れない頭を抱えながら、タバコを持って、コンビニ傍の喫煙所まで歩いた。空は昨日から快晴が続いていた。タバコを吸っても頭は重かった。久しぶりに溜息をついた。タバコを吸う力が弱くなっていることに気づいた。溜息と一緒に煙がでた。す

      • 俺はニートになりたくない。

         俺は今、ニートになりそうである。就活は一応やったが、真面目に取り組むことはしなかった。言い訳っぽく聞こえるかもしれないが、よくよく考えれば、面接の前日に「推しの子」を鑑賞していた時点で、結果はわかっていたはずだ。でも、いま、後悔はしていない。  幸か不幸か、奨学金も借金も親からの期待もない。いや、少しは期待されているのだろうが、それを押し付けてこない時点で、俺は何をしても良さそうである。母子家庭であるのに、それを金銭的に手伝わない親不孝な次男に見えるが、金のために嫌々働くこ

        • バイト先の先輩の腕にグッときて、衝動的に書いた話。

           彼女の腰に交差させた腕は私をいたたまれなくさせた。小さな胴体のユニフォームから生える、白くふくよかな腕である。  彼女の交差する腕は腰にすっぽり嵌っている。胸の大きな女性は前に重心がいくので、必然的に胸を反らせる。背筋が良いように見える。おそらくその行為はすっかり癖になっていて無意識に行われている。眠たい授業中に重たい頭を支えるべく頬杖をついてしまう時のように、身体のバランスを保っているのだと思われた。  彼女は他人よりふくよかに見える。ただそれは彼女の低身長によるものかも

        初めて酔った勢いでキスした話