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生きる場所を、自分で選ぶ

人には必ず、その人の個性が輝く場所があるのではないかと感じています。

子どもの頃に「ちょっと変わった子」と周りから煙たがられていた子が、創造性を爆発させて、個性派アーティストとして活躍したり。

不登校でずっと学校に行けなかった子が、環境を変えると生き生きと動き出して、アルバイトを始めたり。

今、自分が存在している場所で輝くことができなければ、自分には価値がない、そう思ってしまうことが多いように思いますが、実はそれは、輝く場所が「その場所」ではなかった、というだけのことではなかろうか、と思うのです。



ある職人さんが子どもたちに語ったお話が、大変興味深いものでした。
親方が弟子を取る際に、器用な人と不器用な人、どちらを弟子にとるのか、という問いかけに対して、子どもたちの反応は真っ二つに割れました。
さて、親方が弟子として選ぶのは、どちらなのか。
その職人さん曰く、器用な人ではなく、不器用な人だ、というのです。

器用な人は、少し実践して覚えると、自分なりのやり方で、形にしてしまう。けれど、不器用な人は、同じことを何度も何度も繰り返し、身体に覚え込ませて、再現する。職人の世界は身体で覚える世界。だから、不器用な人こそ、職人に向いている。

江戸型彫職人 高井章夫さんのお話より

不器用というと、一見マイナスで、欠点のようにも思われがちです。
しかし、職人の世界では、伝統工芸の技術をしっかりと身体に染み込ませ、受け継ぐための気質として、その不器用さがむしろ向いている、とされるのです。

もちろん、器用な人も職人になることはできるでしょう。
でも、あえて不器用な人をとる、という親方の選択は、理由を聞くとなるほどなぁ、と思わせる説得力があるように感じます。

このお話は、江戸型彫職人の高井章夫さんが、ある小学校で型彫体験の授業をした際に、子供たちに実際に語りかけた内容です。
さらに高井さんは、こんなメッセージも子供たちに伝えています。

例えば、足が遅い、とか、勉強が苦手、とか、一見、マイナスに見えることでも、それは、実はマイナスではないのです。それはその人の『その人らしさ』なんです。諦めずに続けていけば、みんな必ず、同じ場所に到達し、最終的には同じ景色が見られます。だから、自分のいろいろな部分をマイナスと決めつけて諦めずに、取り組んでいって欲しい。僕がみなさんに今日、お伝えしたいのは、このことです。

人は、今生きている場所で、自分のことを評価しがちです。
その評価に拍車をかけるように、周囲から放たれる意見にガツン!とアッパーカットをくらい、さらに自信を失くしたり、「やっぱり自分はダメなんだ・・・」と落ち込んでしまったりすることも多いのではないでしょうか。

でもね。

今、その場所で、あなたの全ての価値が決まるわけじゃない。
あなたが今いる場所は、長い人生から見れば、ほんの一瞬、滞在しているだけの場所かもしれないのです。
だから、今、うまくいっていないくても、上手にできていなくても、大丈夫。
必ず、あなたが光り輝く場所が、世界中のどこかにあるのです。
そして、あなたは、自分の生きる場所を、自分で選んでよいのです。

・・・と、自分にとって心地よく、ワクワクする世界を選んだライターは、思っております☺️

あ、でもね。

自分の生きる場所を自分で選ぶことは、ちょっとだけ勇気がいります。

親に反対されたらどうしよう
失敗したらどうしよう。
みんなにバカにされたらどうしよう。
最悪の結果になったらどうしよう。

いろいろな不安が頭を掠めることもあるでしょう。
今がそのタイミングなのか、いや、もう少し色々準備してからが良いのか、迷うこともあるかもしれません。

そこで、えいやっ!と動けるなら、それでよし。
動けなくて悩み続けるのもまた、それでよし。

ただし、私の経験から言うと、「ここぞ!」というタイミングは、ふとした時にやってきます。
大切なのは、その時に、そのタイミングをしっかりと捉えるアンテナを磨いておくこと。
それさえできていれば、思う存分悩み、ぐるぐる、もんもんすればよいのではないかと思います。

私は、「ぐるぐる、もんもん期間」=「ジャンプ前の準備期間」ではなかろうか、と思っています。
つまり、ぐるぐる、もんもんした分だけ、深く膝を曲げ、大きなジャンプができる準備が整う、ということです。

だから、ぐるぐる、もんもんも、決して無駄ではないのです。
ぐるぐる、もんもんをやりきったところで、ふと周りを見渡すと、何かのサインに気づくこともあるかもしれません。

・・・と、ぐるぐる、もんもん、自分堀り下げ大好きな、自己啓発おたくのライターは、思うわけなのです☺️



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