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馴れ初め

突然の出会いだった。
ある格闘家の音声サービスでの会話を聴いて
聡明な女性だな、誠実な語り口だな
これが彼女の第一印象。

それからすぐに彼女のTwitterアカウントや
Facebookを見てどんな人なのか俄然興味を持ったのだった。

彼女は社長業をして、web編集も手掛けて、本の編集、ライターと器用な仕事ぶり。noteに記事をたくさん書いていて発信は多め。情報が多いというのは本人の解像度を上げるには大助かり。もちろん表現していることと表現できないこととがあるはずで、全体像を正確には描けないけれど、彼女を知るにはまず彼女の片鱗を感じたかった。その点でSNS時代は僕に味方してくれたと言える。

彼女を知っていく上で嬉しい誤算は
陰性感情をも表現してくれたことだ。彼女の発信はヘイトはないし社会的に人を貶めることがない。それでもこういう状況で私は不快だったと表現する彼女はとにかく素直で。言うなれば陰性感情を爽やかに表現するのである。これはなかなかできることではなく、どうしても嫌味ったらしく聞こえたり、自分を正当化しているように見えたりするはずなのだが彼女は不思議と嫌味には聞こえない。

総じて品格と誠実さと聡明さが際立つ声のチャーミングな女性と感じたのであった。

彼女のことを知っていくうちに
彼女はなんとYouTubeにもチャンネルを持っていることに気づく。

動画で話す姿はTwitterのアカウントの静止画よりも遥かに情報量は多い。会話の中でどんな空気感かを誤算を最小限に知れる。夢中で見てしまった。

笑顔がチャーミングで一瞬で心を奪われてしまった。

気がつくと意中の女性が会ったこともないSNSの中だけの人になっていた。自分の中の違和感が凄まじかったのを覚えている。それでも気になってしょうがない存在になっていてTwitterで絡まないではいられなかった。

初めて絡んだのは町中華の彼女のツイートに美味しそうとリプを飛ばしたことに始まる。ノリのいい好奇心旺盛な彼女は見ず知らずの自分に東京においでよ、町中華行きましょーと誘ってくれた。その時の興奮を今でも忘れない。

普段女性から誘われることが滅多にない自分は正直戸惑ったのを覚えている。奥手というかそもそもSNSに不慣れな自分はこんなに簡単に会っていいの?が先立って、感情迷子に。味わったことのないもどかしさだった。

仕事も忙しいこともあって何ヶ月か過ぎたある日Twitterでリプを飛ばしたあとDMで直接やりとりをしようと提案してくれたのが大きな進展だった。今ではもうなくなってしまったTwitterアカウント。直接やりとりしたのだなぁ。あれがなければ付き合ってはない。

町中華に行きましょう!という約束を果たすべく当時住んでいた田舎から東京に向かうのである。やりとりの中で寿司好きという共通の好物も味方してくれて結局は銀座にあるめちゃくちゃリーズナブルな寿司屋に行くことになるのだが自分にとっては完全なるデート気分だった。
緊張したし沈黙も怖かったなぁ。当たり障りないことしか言えなかったし自分を表現するなんてできやしなかったなぁ。

続きはまたいつか。

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