見出し画像

死にかけた話

皆さんは死にかけた経験はあるだろうか?ぷいんはある。パッと思い出しただけでも2つ出てき、あ、3つ出てきた。
やはり人間生きていれば死に近い経験はするだろう。

今日はその「死ぬかと思った」話を書いていく。5分ほど時間を頂くので時間があるときにでも読んでほしい。

小学5年だったと思う。
いつも友だち3、4人で帰っていた。

通学路から少し遠回りした、ひと気のない森の中に一軒家がある。
玄関の場所もよくわからない、ぼうぼうに生い茂った草が怪しげな雰囲気を漂わせている。

いつも通学路を通らずになぜかその森の中を通って帰っていた。
遠回りになるのにそういった非日常の世界に吸い込まれるのが小学男子だ。

そこにはいつもバウバウ吠えるうるさい犬がいた。雑種で大きさはシェパードを一回り小さくした大きさ。
鎖でつながれており吠えるたびに鎖がしなる。その姿は結構な迫力がある。
犬とボクたちとの距離はだいたい15mくらいあった。

誰が言い出したかはわからない。
きっと流れだろう。その犬にどこまで近づいていけるか?のチキンレースをよくしていた。

ある日いつも通りその森の中を通って犬がいる家に着いた。

いつも通りチキンレースが始まる。

犬は元気よく吠えている。

まずは友だちの中でも底なしの勇気を持っているリョウ君が近づく。
リョウ君は勇気がありすぎる。
勇気の無駄使いをする。
あらゆる場面で勇気を出しすぎるから、なんだかんだで骨折を3回くらいしている。勇気を出しすぎるせいだ。

何度もやってる+勇気の無駄使いリョウ君だからだろう。気づいたら日本新記録の距離を日本新記録の速度で更新していた。ダブル新記録である。

そしてバウバウ吠える犬に対しておちゃらけていた。勇気を無駄にしている。

リョウ君が何故かこっちに全速力で走ってきている。

そして安全圏にいるはずの犬がなぜかリョウ君の後ろをぴったりマークしている。
犬は今まで見たことの無い、しなやかな動きをしている。

どうやらリョウ君が挑発しすぎて犬が動きまくり鎖がぶち抜かれたのだ。

全員が瞬時に理解した。
全員リョウ君をキレイに見捨てて必死に逃げた。

小学生「ぎゃあぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」

犬「バウバウバウバウバウバウバウバウ!!」

阿鼻叫喚である。みんな叫んでいた声を覚えている。甲高い小学男子の声が森中に響きまわっていた。

もしかしたら次の瞬間噛まれてお陀仏の可能性は十二分にある。周りをみる余裕はない。もしかしたら誰かすでにお陀仏かもしれない。

小学生「ぎゃあぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」

犬「バウバウバウバウバウ!!!!バウバウバウバウバウバウバウバウバウバウバウ!!!!!」

いままでコケにされた分、犬の吠え方が異常に大きかったのを覚えている。

気づいたら森から抜けており、いつもの通学路にみんないた。なんで犬は噛まなかったのか?そして犬はどこへ行ったのか?分からない。記憶がないのだ。

5年間一緒に過ごした友だちはみんな、今まで見たこともない顔をしていた。
いつもヘラヘラしている小学男子みんなが、劇画タッチのような顔をしていた。
なんか老けている。

中には擦り傷を負った友だちもいた。まさに命からがら逃げきった証。
なんで擦り傷を付けたかは分からない。

リョウ君も無事だった。どうやら鎖は地面に突っ込んでるだけで、それがリョウ君の無駄な勇気のせいで抜けたらしい。

そのあとは二度とその道を通ることはせずちゃんと通学路を通って帰った。

人間生きているということはいつか必ず死ぬ。だけど死ぬ確立を下げていくのは自身でどうとでもできる。

だけど小学生は冒険をしたがる。
危ないことへロマンを感じ、吸い込まれるように近づいていく。今の話も犬に近づかなければいい話だ。

小学男子は危ないことを見つける天才だ。だから親も心配する。

どうか飼い犬でもむやみに近づかないことをおススめする。

以上ここまで読んでもらってありがとうございます。

いい時間を過ごせたな。と思えばスキ・サポートがあると嬉しいです。

ぷいんぷいん。

この記事が参加している募集

読んでくださるだけでもとても嬉しいのです!さらにサポートして頂くと血反吐吐くほどガンガン描く書く速度が増します!もっと血反吐をはかせてくださいお願い致します!