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サカナクション SAKANAQUARIUM 2024 "turn" ライブレポ

こんにちは、うおです

6月15日にポートメッセなごやで行われたサカナクションのライブ「SAKANAQUARIUM 2024 "turn"」に参加してきました。今回はその記録を書いていこうと思います。

⚠️文の全体にネタバレを含みます。
文の一番最後にセトリを載せる予定ですが、本文中にも曲名をそのまま表記するのでこれからライブに参加するという方はお気をつけください。

まず、ライブが始まる前の話。

(ここはまだネタバレ弱めです)

今回の会場であるポートメッセなごやは大きい展示場が幾つもある広大な施設で、ライブ会場やグッズ売り場はまるでフェスの様な広さだった。ライブ会場は3つある展示館のうちの第3展示館で1万人以上が入れるような建物で経験した事の無いキャパに驚いた。

会場の中はかなり暗いうえに人が多く、自分のライブを見るブロックに行くまでも少し大変だった。会場内のBGMはサカナクションの既存の曲の歌パートを無くし、少しアレンジしたものが流れており、BGMとしてとても聴き心地がよく、それだけのアルバムも欲しいほどだった。

今回僕が当選したのは「A注釈」というブロックで、前方ではあるものの端っこで少しステージが見づらい、という場所だった。(この画像のA-3でした)ただ、そんなに見づらいという事もなく、むしろステージ上がよく見える良い場所だった。それなのにチケット代が安い!!

会場内マップ

18:00開演予定でしたが、少し押して18:10。
ついにサカナクションを生で見られる…!

ということで、ここから下は本格的にネタバレをしながら記憶を頼りに書いていく。

ライブ本編、雷雨の音から始まり前方のスクリーンにも雷が映し出されていた。そしていきなり耳に飛び込んできた「アメ フルヨル」という声。アルバム「シンシロ」収録の「Ame(B)」から始まった今回のライブはじわじわと盛り上がりを見せ、期待が高まった所でスクリーンが消え、バンドによる演奏を披露し、サカナクションの完全復活を祝福していた。

次に演奏されたのは僕のお気に入り「834.194」収録の「陽炎」。この曲でもスクリーンに「サカナクション完全復活」の文字が映し出された他、銀テープや光の演出も相まって会場は大いに盛り上がっていた。その盛り上がりは途切れる事なく、「DocumentaLy」収録の「アイデンティティ」へと続いた。この辺りは比較的知っている人が多い選曲で、なおかつノリやすいため周りでは手を振ったり踊ったり合唱したりと各々の楽しみ方をしていた。また、ボーカルの山口一郎が余りにも楽しそうに演奏をしていて暗く長かった活動休止期間が嘘のようだった。

その後、Gt.岩寺とBa.草刈がスティックを持ちドラムパフォーマンスを見せた「ルーキー」、そこから「Aoi」「プラトー」と圧倒されるような曲が続いた。この間はただただ5人の演奏力の高さに驚かされていた。

この辺りでサカナクションのための特別な音響である「speaker +」にも触れておく。このシステムはステージ付近以外にもスピーカーを複数配置する事で音の死角を無くし、より力強く、会場の後方でも音がよく聴こえるという狙いがある。このシステムによりライブはより一層魅力的になった。実際、どの方向を向いても真正面から音が聴こえたし、音が大きすぎるために地面に跳ね返った音が足の裏でずっと揺れていた。つまり、耳はもちろん足の辺りまで音が届いていたということであり、会場全体に音が行き渡っているという
感覚を味わうことができた。

ライブの話に戻そう。「プラトー」後は落ち着いた曲調のものが続いた。「ユリイカ」は東京で忙しくする自分の苦しみと過去の自分との対比が美しく、「834.194」オタクの僕は演奏してくれた事も相まって少し泣きそうになった。そして「流線」。6/8拍子の落ち着いた楽曲だが、ギターソロは大きくアレンジが加えられ、轟音が緊迫感を演出していた。そしてイントロのアルペジオが印象的な「ナイロンの糸」。個人的に「834.194」のバラード曲はどれも名曲揃いで何曲も演奏してくれたのが嬉しかった。そして「ネプトゥーヌス」、「さよならはエモーション」、「ホーリーダンス」と続いた。

ここで一旦バンド形態での演奏が終わり、幕が閉じられた。じわじわと盛り上げるようなハウスミュージックが流れ、幕が再び開くとメンバーは上にいた。お馴染みの長机にメンバーが横に並び、それぞれサンプラーやシンセサイザーを用いたパフォーマンスへと切り替わった。会場が一気にクラブへと変わった。「バッハの旋律を夜に聴いたせいです。」をはじめ、「ネイティブダンサー」など打ち込みを多用した楽曲のREMIX ver.が披露された。曲同士がシームレスに繋がれており、彼らの音楽は観客の心を鷲掴みにして離さなかった。そして聴き覚えのあるコードと共に始まったのは「ミュージック」。サカナクションの代名詞とも呼べるこの曲。打ち込みの前半部分が終わると一旦静寂に包まれ、楽器を持ったメンバーが現れた。後半はバンド形態での演奏で会場を大いに沸かせた。

「ミュージック」が作った流れは衰えることを知らず、その後も人気曲が続いた。「ショック!」では周りの人が皆、それぞれの踊り方をしていて面白かった。「モス」では山口一郎の振りに合わせて手を挙げ、一体感を楽しめた。僕は常々、人に合わせることなく自由にノれば良いと思っているが、こういった一体感を楽しむ、というのもそれはそれで凄く楽しかった。

この勢いは疲れを知らず、そのまま「新宝島」へ。もはや語るまでもないこの"超"人気曲もひたすら跳んだし合唱にも混ざった。この光景は目と耳に焼き付けた。ここで大団円…ではなく最後に披露したのは「忘れられないの」だ。ステージで思いのままに体を動かしながら快活に歌う山口一郎、それに釣られて他のメンバーも周りの人々も幸福に包まれていた。歌詞の通り「千年に一回ぐらいの日」だった。それほど夢のような時間だった。

ここで一旦メンバーが退場。ベスト盤のような最後のヒット曲の応酬にお腹が一杯だった。そんな中でも拍手やアンコールを待ち望む手拍子は止まなかった。それがそこそこ長かった。

アンコール、グッズのツアーTシャツに身を包んだメンバーや中日ドラゴンズのユニフォーム姿の山口一郎が登場。確かにあの複雑そうな衣装、脱ぎ着するのに少し時間がかかりそうだった。

MCを挟み、「まだ踊れるよね?」の声から始まったのは「夜の踊り子」。案外まだ踊れた。体力というのはライブの時だけ何割増しとかで増えるものらしい。そして次の曲は17年前にリリースされたアルバムのリード曲「三日月サンセット」だった。サカナクションが始まったばかりの時の曲を今のサカナクションが演奏してくれたのは貴重な機会だったと思う。その後はメンバーとの雑談やMCを交え、バンドが復活できた事への感謝を述べていた。最後は山口一郎のやりたかった「シャンディガフ」で締め括った。サカナクション流のバラードと言うのが相応しいこの曲で終わるのはなかなか後味が良かった。最後は聴かせる曲が良い。

これにて終演。計2時間半のライブだった。サカナクションも復活したばかりだったものの、最後まで走り切っていた。僕もしっかり体力を使い果たし、身体中が悲鳴を上げていたのが分かった。その後、会場外のパネル前で写真を撮り、名古屋行きの電車に乗った。

終演!

いかがだったでしょうか。また2時間長のライブだったので3,000文字を超えるレポートとなりました。ですが、サカナクションのライブは3,000文字では語り尽くせない価値があります。彼らが復活した今、ぜひ一度ライブに足を運んでほしい。

セットリスト
1.Ame(B)
2.陽炎
3.アイデンティティ
4.ルーキー
5.Aoi
6.プラトー
7.ユリイカ
8.流線
9.ナイロンの糸
10.ネプトゥーヌス
11.さよならはエモーション
12.ホーリーダンス
13.「バッハの旋律を夜に聴いたせいです。」REMIX ver.
14.ネイティブダンサー REMIX ver.
15.ミュージック
16.ショック!
17.モス
18.新宝島
19.忘れられないの
20.夜の踊り子
21.三日月サンセット
22.シャンディガフ

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