第2話 メイクと社会と個人

こんばんわ!zuriです。

天気がころころ変わって何着ていいかわからない季節になりました。

皆様いかがお過ごしでしょうか?

今回私は最近抱えたもやもやの1つ、社会人のメイク事情について私なりに抽象化したり具体化したりして書き連ねてみました。こういう風に文章をまとめて書く経験があまりない(ほぼ皆無)ので、温かい目で読んでもらえたらうれしいです。


1,私が実感していること

 ノーメイクは社会人としてマナー違反か、なんて何こすりもされてきた話で「女性はメイクするもんだ(綺麗にしておくべきだ)」とか「メイクは社会人としての身だしなみ」なんて言おうものならそれはもう炎炎にちゃんと非難できる世の中になってくれました。私自身もリモートワークにかこつけて、ほぼ毎日スッピン出社しているのですが、勿論誰からも注意されないし、バカにもされない。(google meetの画質では化粧してるかどうか分からないのもある。)
ただ他の業界、会社で働く友人ら(リモートワークあり)から「ノーメイクだったり化粧が薄いと指摘されることがある。」「そもそもノーメイクで人と会うのが恥ずかしい、あり得ない。」といった話を聞くことも少なくありません。私もリモートじゃないとメイクはほぼマスト。。
こう言った話はどうやら私や彼らに限った話ではなさそうです。

2,「ノーメイク」の現状

 女の転職type調査によると働く女性の約9割が職場でメイクをしており、また3割強がノーメイクは「よくないと思う」と回答。メイクをするかどうかは個人の自由だという価値観が広まった一方で、ほとんどの社会人女性がメイクをしていて3分の1がノーメイクに対し否定的な状況みたいです…。
 職場でメイクをする理由は人それぞれだと思います。自信が持てたり、気持ちが落ち着いたりするなどポジティブなものが挙げられると思いますが、問題は「女性だからという理由で義務感でやっていること」そして「それを他人にも押し付けること」。実際にノーメイクは「よくないと思う」と回答した人の中では、「最低限のマナーだと思うから(20代)」「化粧は自分のためにするのではなく、見る人に不快感を与えないようにするものだ(40代)」という声があがっており、時代と逆行するような価値観を抱えながら生きている人も一定数いることがわかりました。ショック!
 このことは女性同士が勝手に発生させている問題ではありません。「美しいことはいいことだ」という固定観念や、女性の方が身体的な魅力を求められ、重視されやすい風潮など、女性を取り巻く環境によるところが大きいと考えます。このような思想がメディアから大衆へ、親世代から子供たちへ巻き散らかされた結果、女性は「美しくなる(人様の前に出られるため)」の化粧を手放せず、(公には言わないけれど)女性が化粧を手放すことを許さない社会になってしまった。フェミニズム運動*が日本でも盛り上がりやっと「メイクは個人の自由だ」という論調が生まれ、女性の化粧に対する抑圧的は緩和されましたが、それでも忌々しい呪いは社会にふんわり、個人にしっかりかけられたままみたいです。

*フェミニズム運動やその歴史についてはこちらで分かりやすく簡単にまとめられています。
https://voguegirl.jp/lifestyle/culture/20160412/feminism-history/

3,だれのためのメイク?

 少し話は変わりますが、職場以外(プライベート)でするメイクについても同じような状況なのではと思います。昨今ではメイクを含めファッショントレンドも「異性からのモテ(男性の理想)」から「自分ウケ第一」に変化してきました。しかし自分のためのメイクも、もしかすると画一的な美しさや「女性は美しい方が価値がある」と言った規範から抜け出せていないところがあるのでは?と感じることがあります。何が言いたいかというと「自分ウケ」ってなんだ?と突き詰めると、結局他者からの視線をどこか意識している節があり、やはりここでも世論と実際の個人の行動がズレているなということです。いや私は好きなようにやらせてもらってます怒というかたももちろんいらっしゃると思いますが、当人がどう考えようが、この社会で化粧をすることは何らかのジェンダー的な意味合いを帯びてしまうと考えます。。

2010年代

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現在

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(わかりやすいように変化がわかる表紙をチョイスしましたが、今でも「愛され」や「守りたくなる」といった文言が使用されるシーンが往々にしてあります。こういうファッションやそれを選択することがダメでなくなってしまえ!って訳では全くないんですけど、それでもジェンダーステレオタイプを温存する一因にはなってしまっているのではないかと思います。。)

4,メイクから社会を覗いてみる

 ノーメイクでもいい、メイクはマストじゃない、自分の好きなようにすればいいという社会規範が成立してきた一方で、個人としては一昔前のジェンダーステレオタイプを内面化している状況。頭ではわかってるけど心も体もありのままでいることはまじで難しい、そんな時代に生かされているのだなと思います。今回はメイクということで、その主な行使者であった女性の問題にフィーチャーしましたが、この問題は男性の生きづらさにも通ずるものがあると思います。(精神的な弱さを人前で出せなかったり、経済力を執拗に求められたり…)
 そのような中で私たちは、私たちらしくあるために、どうふるまえばいいのでしょうか。この世は変わらないと匙を投げますか?自分には関係のない問題だとスルーしますか?
 私が思うに生きやすい世の中にするためには、身の回りに起きること全てが社会的なことや政治的なことにつながっているんだという意識を持つことが重要だと思います。壮大でややこしい話に感じられるかもしれませんが、日ごろから社会問題に少しでもアンテナを張っておくと点と点が線になる瞬間が訪れると思います。例えばコロナで一昨年から帰省できてないな→あれ1年ちょっとも経ったのにまだ事態が改善してないな→海外ではもうマスクをしてない人がいる国もあったり、ワクチンが十分にいきわたっているところもあるな。→日本の対応ってどうなんだろう?、みたいな??多少安易な部分がありますが、社会や政治に関心をもつきっかけになると思います。そして自分の意識を変えられるタイミングがその中に必ずあると信じています。
 メイクする、しないからすごく遠くに行っちゃった気がしますが、とどのつまり私が言いたいことはメイクなどの身近なこと1つとっても社会的なこととつながってるんだよってことです!ニュースみます!リテラシー高めます!(自戒)


以上zuriでした!

【参考資料】
日本人の化粧に対する意識 : 女性の化粧義務の解消に向けて
https://webcache.googleusercontent.com/search?q=cache:4eAwHsSFJIcJ:https://ci.nii.ac.jp/naid/120006839319/+&cd=1&hl=ja&ct=clnk&gl=jp&client=safari


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