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N人称視点

 紫の狐です。おはようございます。いい寝覚めですか?いい寝覚めだといいんですけど。

FPSってあるじゃないですか。First-Person Shooterの方なんですけど。あれって、一人称視点で銃を撃ち合ったりするゲームなわけです。そんでTPSなるものもあるわけですよ。Third-Person Shooterかな?わかんないけど。でも、SPS(Second-Person Shooter)はないわけです。まあ探せばあるかもしれませんが、あまり知名度が高くないはずです(めちゃくちゃ人気なのとかあったらすいません)。

SPSがない理由は考えるまでもありません。二人称は正面から誰かを見た時の視点で、操作することになるのはその正面に映った誰かです。やりにくいったらないし、画面にずっと自分の操作するキャラクターが映っていたら圧を感じます。ここまではいいんですよ。しょうもない問題を思いついて、自分で解決しただけなので。でも、まだ疑問はあるんですね。

零人称視点って、どんなのだろうって。

言いたいことはわかりますよ。そんなもんねえだろうって。でも、だからこそ知りたいんです。零人称視点を考えて、ZPS(Zero-Person Shooter)作ってやろうじゃん。零を発明したインド人みたいに、革命したいんです。

1. いない

 まず最初に思いつくパターンは、そもそも人間がいないということです。じゃあ視点もクソもねえだろとお思いかもしれませんが、現在定義されているN(N>1)人称視点は全てN人目が一人目を見ているという構図になっているわけです。例外として一人称視点では一人目の視点になっていますが。ここで問題となるのは、"零人目"の定義です。ここが明らかになれば零人称視点がいかなるものかも明らかになりますが、話はそう簡単には行きません。だって、人がいないわけですし。

2. 地中から見ている

 次に思いついたのは、地中からキャラクターを見ているというパターンです。これは三人称視点とも被りますが、多くの三人称視点のゲームでは、後方上空からキャラクターを見下ろすタイプが主流なわけです。その逆を行ったのがこの地中説。とはいえ、これはまごうことなき三人称視点です。ちょっとローアングルにしたくらいでは、まだ零人称視点にはたどり着けません。

3. 内側から見ている

 今回、最も自信のある説がこれです。一人称視点から更に内側に下がった、「内側から見ている」というパターン。内側から見るならそれは一人称視点じゃないのかという話ですが、これは外の景色を見れません。内側から見ているのですから当然です。その代わり、内臓は見放題です。内側から見ていますからね。それだけと言えばそれだけですが、これは先にも記した"零人目の定義"にもアンサーを示していると言えます。一人目が内包する、もう一人の誰か。これが零人目ではないか、という答えです。零という何もない数字の中に人が存在できる空間を作るには、他の人を借りるとよかったんですね。


 さて、いかがでしょうか。上三つの仮説の中に答えがあるとは限りませんが、ある程度どういうものか想像できたんじゃないでしょうか。僕は3番の説を強く推したいと思います。もしこれが斬新だとかなんとかで流行れば、内臓をひたすら見るだけのゲーム──すなわちZPSが爆誕するわけですね。そうならないことを祈るばかりです。皆さんも自分が内包しているかもしれない誰かの視点を考えながら、日々を暮らしてみてはいかがでしょうか。

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