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夏といえば海、なのは言うまでもないけれど、内陸に面するこの町には海がない。
深夜一時。降りしきる雨の中。人工的な光を放つコンビニに、虫のように引き込まれて。
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道端に、栗色の潰れた袋のようなものが落ちていた。
高校二年生というのは、物事に飽くには十分な年頃で、それは彼女も例外ではなかった。
町の少し外れたところにある、寂れた雰囲気の定食屋に入ってみた。何の気はなし、いつも昼飯…
その水溜まりは、沼より深いように見えた。