来日記念:DEF LEPPARD ベスト10曲
今秋に80年代を代表するHR/HMの2大バンド、Mötley Crüe (モトリー・クルー) & Def Leppard (デフ・レパード)のダブルヘッドライナーでの日本公演を行う事が決定しました。
開催日程は、11月3日(祝・金)ヘッドライナーはMötley Crüe、4日(土)ヘッドライナーはDef Leppardで、横浜市西区みなとみらいにある、Kアリーナ横浜にて開催されます。※チケット情報は最後に。
Kアリーナ横浜は2万人収容できる"世界最大級の音楽アリーナ"施設で、9月29日に開業、当日は地元横浜のアーティスト「ゆず」のコンサートも決定しています。
Def LeppardはNWOBHM(ニュー・ウェイヴ・オブ・ブリティッシュ・ヘヴィメタル、New Wave Of British Heavy Metal)のIRON MAIDENと並んで代表的なバンドとされています。
1977年英国で結成されたバンドで、1980年に『On Through the Night』でレコードデビューします。全英チャート15位、続く1981年『High 'n' Dry』は26位でしたが、Ozzy Osbourne Bandなどの欧州ツアーのサポートなどを務めます。
Def Leppardはギタリストがアルコール問題で2度メンバーが変更し、91年には残念ながらSteve Clarkが亡くなります。その後、1982年から元GirlのPhil Collen(G)が加入し、1983年に発表された『Pyromania(炎のターゲット)』で大ブレークします。その後もRick Allen(Ds)の交通事故などがあり、これで何もかも終わったと思われていましたが、メーカーによるドラムの改良などで、Rick Allenがドラムを叩ける様になったなど、栄光の中にも苦難がありました。
その後、世界的なセールスを80年代に打ち立てます。
と言うことで今回は、私が選ぶ私的Def Leppardの10曲の発表をします。
DEF LEPPARD - "Lets Get Rocked" (Official Music Video)
Steve Clark(G)が1991年1月8日にアルコール・鎮痛剤なのの薬物の過剰摂取により亡くなります。このことより4人となってしまったものの、そのままアルバム『Adrenalize』を制作しました。
アルバム『Adrenalize』は世界15カ国で1位を記録、全世界トータルで700万枚以上を売上、この曲はアルバムのオープニングの曲です。
MVは1992年では最先端のデジタル技術である、ペイントやCGを駆使したも様な画面の演出から、今では誰でもが簡単に制作できる3D CGをワイヤーフレームまで登場させています。
このMVは1本のビデオゲームを作る様な感じで、今、見るとレトロなゲームを思い出す人もいるかもしれません。
Def Leppard - Action
英国のハードロック・グラムバンドのThe Sweetの1975年のヒット曲のカヴァーで、Def Leppardは1992年、1993年、1994年と色々な形で、このカヴァーを発表します。最終的に1994年英国で14位のセールスを上げます。
相当、このカヴァーを売れる、売りたかったのかもしれません。私もこの曲は当時、何度もシングルを出しているという話を見たような、聞いた様な。
原曲に近いまま、ほぼアレンジなしの曲ではありますが、ストレートなハードロックになっておりますが、そこはやはり、Def Leppardの持ち味である、軽い感じなのにツインリードで、サッカーの応援歌のように合唱する、力強いアンセムスタイルとなっております。
The Sweetはグラムなので、妖艶なグリッターな感じなのですが、やたら元気一杯で走るのが、Def Leppardテイストというか、当時のトレンドと言いましょうか。
DEF LEPPARD - "Armageddon It" (Official Music Video)
ステージのセットや衣装から、「Pour Some Sugar On Me」と同じで、1987年の4枚目のスタジオアルバム『Hysteria』からのシングル曲です。この『Hysteria』からは7曲のシングルカットがされました。
「Armageddon It」は全米3位まで上がりました。
DEF LEPPARD - "Animal" (Official Music Video)
『Hysteria』から全米19位ですが、英国では6位、BBCのプログラム「Top of the Pops」に出演しました。バンドはこの番組に登場した事はいい事だったようで、「スタイル的にはINXSやU2、The Policeの『Roxanne』との共通点があり、本当に素晴らしい曲を聴いたんだ」と絶賛された事を喜んでいた様で。「私たちがなりたかったバンドだった」とも。
タイトルが「Animal」ということで、サーカス団でのロケという形でMVの舞台設定です。
この曲でも「Photograph」のようにコーラス部では流れるようなメロディアスへの転調をしますが、少し抑えているので、目の覚めるほどのハッとする事はないです。
Def Leppard - Rock Of Ages
『Pyromania』から、全米16位のヒット曲です。
この曲の出だしのカウントについては諸説ありますが、"Gunter Glieben Glauten Globen"といい、プロデューサーのMutt Langeがつぶやいてますが、「森を静かに駆け抜ける」というバンドの主張となっていますが、"1,2,3…"というカウントのつもりとも言われています。※またこのカウントはThe Offspringがサンプリングで使用しています。
このセリフはNeil Youngの「My My, Hey Hey (Out of the Blue) 」への言及です。因みにNirvanaのKurt CobainがNeil Youngの「My My, Hey Hey (Out of the Blue) 」のこの歌詞を遺書に書いた事は有名です。
このMVはNew York Timesの必須「ヘアメタル・ビデオの15本」に選ばれています。
確かに、今見ると、品のない、意味のない、よくわからない演出が多く見られ、このアルバムから加入した元GirlのPhil Collen(G)が画面いっぱいのお尻を振るシーン、信じられない大きい剣、不気味な森、吊られている顔に紋様のある女性など、80年代の長い髪だけのメタルバンドという下品さをこれでもか、これでもかと見せつけます。
このくどさは多くの類似したバンドが多く流されるメタルバンドの認証欲求なのかもしれません。
Def Leppard - Bringin' On The Heartbreak (Version 1)
この曲だけは通算2枚目の『High 'n' Dry』からのシングルで、ギターはPeter WillisとSteve Clarkでした。MVでPeter Willisが登場しています。Peter WillisはDef Leppardの3作までのアルバムの楽曲では共作のものがありました。
このMVではまだ、英国のメタルバンドという印象ですが、この曲からのモチーフが、この後の曲に散りばめている箇所も見受けられます。
Peter Willisの英国版Wikipediaにありましたが、2019年にDef Leppardがロックの殿堂を受賞した時、Peter Willisも一緒とありました。詳しい内容は今回調べられませんでしたが、以下、Def LeppardのJoe Elliottのスピーチの映像と訳もある、記事ソースを貼っておきます。
Joe ElliottのスピーチでDef Leppardの歴史が大変よくわかります。必読です。
Def Leppard - Love Bites
『Hysteria』からのバラード曲で、バンドでは唯一、全米1位を獲得しました。
少々The Policeの「Every Breath You Take」にも似た旋律や映像のモノトーンなどがメタルファンからは軟弱的に見られていたそうです。
当時の米国はセピア調のモノトーン映像のバラードはMTVでもよく見られ、ヒットする曲も多かったので、こうしたトレンドを取り入れる事を選んだのは、バンドでもあり、プロデューサーの意向かもと思うばかりですが、こうした決断はビルボード1位になったという結果になったわけです。
ここでちょっと、番外編
Def Leppard - Personal Jesus
いわずもがなDepeche Modeの曲です。いくつか有名か曲をカヴァーしていますが、この曲は2018年に発表された『The Story So Far…The Best Of Def Leppard(ザ・ストーリー・ソー・ファー:ザ・ベスト・オブ・デフ・レパード)』に収録されています。
海外では10枚からなる生産限定7インチシングル・10枚ボックスセットでリリースされました。大ヒット・シングル16曲に加え、CD初収録となるデペッシュ・モードのカヴァーを集めたものです。
※このアルバムはレコード会社のバンドページにはリリース情報がありますが、Wikipediaには記載がございません。アルバム情報→(https://www.universal-music.co.jp/defleppard/products/679-1032/)
番外編から戻りまして、続きのベスト3曲に話を戻します。
DEF LEPPARD - "Hysteria" (Official Music Video)
ミディアムテンポのバラードです。こうしたバラードが当時の「売れ線」で、Def Leppardはメタルなのに、メロディアスなバラード曲が非常に上手く表現できたバンドだと思います。
他のバンドもバラード曲はありますが、非常に上手く聞かせるバンドだと私は思います。米国のバンドのような、少し大袈裟というか仰々しさがなく上品でセンスがある感じがします。
Def Leppard - Photograph
この曲はMTVでMichael Jacksonの「Beat It(今夜はビート・イット)」を抜いて、リクエストを超え全米シングルチャート12位になった曲です。
Michael JacksonとEdward Van Halenの協力コラボを超えた支持というはすごい話です。
1983年『Pyromania』からのシングルですが、多くのロックバンド成功例から考えてもDef Leppardは3作目にしてこの様なセールスは相当優秀なバンドかと思います。
MTVブームに合わせたMV制作、NWOBHMというメタルジャンルではあるものの洗練されたメタルロックに80年代のオシャレな豪華なサウンド感覚は、唯一無二、Def Leppardだけなのかもしれません。
何を言いたいかというと、Aメロのハードロックっぽいところからの転調のコーラスが美しいという。こんなに洗練された綺麗に流れる曲がメタルなのでしょうか。転調の流れるような、その箇所がどうにも、言いようのない美しさは、この曲ぐらいしか思いつかないという感じです。
このアルバムのプロデューサーはThe Carsの『Heartbeat City』を担当されていた方で、「アルバム全体が洗練されている売れ線」というのも、なんとなくわかります。とはいうものの「売れてしまった」以上は、Def Leppardの勝ちです。
DEF LEPPARD - "Pour Some Sugar On Me" (Official Music Video)
最後はこのYoutube再生1億回以上の大ヒット曲を紹介します。
この曲はAerosmithとRun-D.M.C.の「Walk This Way」から触発された曲で、「ロックとラップは融合できるということが突然示されたから、俺達もそういう曲を作ってみたのさ」(Joe Elliott)だそうです。
「Walk This Way」は直接的なラップとの融合ですが、確信犯的な融合で、このエピソードを知らない人達でも、この曲のテンポにRapを感じることでしょう。
私はサビ前は、QueenのWe Will Rock Youかと思っていました。(違ったんですね)
この元気のいいバンドメンバーのステージパフォーマンスと見ると楽しいというか、燃えるというか、元気になると言いましょうか。この曲でクラップ、合唱を会場で行うと、盛り上がりも最高潮ではないでしょうか。
最後は似たような記事がありましたので貼っておきます。20曲なので楽しさ倍増ですね。
レコード会社の公式ページも貼っておきます。
最後に公演インフォメーションを紹介します。
MÖTLEY CRÜE & DEF LEPPARD THE WORLD TOUR 2023日本公演
2023年11月3日(金・祝)開場 15:30/開演 17:00
モトリー・クルー(ヘッドライナー)、デフ・レパード
2023年11月4日(土)開場 15:00/開演 16:30
デフ・レパード(ヘッドライナー)、モトリー・クルー
会場:K アリーナ横浜(神奈川県)
チケット料金(税込/全席指定)
GOLD TICKET:35,000円
SS席:24,000円
S席:18,000円
A席:15,000円
アクセス:
横浜駅・JR他各線東口より徒歩9分 (歩行者デッキ使用時。徒歩のみは11分)詳細→(https://k-arena.com/access/)
お問い合わせ: クリエイティブマン TEL:03-3499-6669
制作・招聘:クリエイティブマンプロダクション / ウドー音楽事務所
協力:ユニバーサル ミュージック
このカップリングでの再来日はないと思いますので、迷われている方でも、素直に公演を観に行った方がいいかと私は思います。
金額的にもままリーズナブル。帰りに電車でちょっと中華街にでも寄れは、かなりの観光気分で秋の3連休を楽しく過ごせそうなロックイベントになること確約です!(招聘先の特設サイトのページも貼っておきます)
今日はこんな感じです。
最後にメンバーシップも始めています。
次回は、80年代や、90年代や、メタル、またBlack Metalなど、または別なバンドのニュースとか、もしくは、追悼シリーズ、または対バン・来日公演バンドシリーズなどができるかも知れないです。
ご清聴ありがとうございました!