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木曜日にはココアを 青山美智子/彼女のこんだて帖 角田光代

好きなんだな。
私の癒されシリーズ。ほかにもキッチンとか和菓子のアンとかも好きだけど、先週みたいに よっしゃ負けねえ!って戦いに行くような心持ちのときには短編集の方がちょうどいい。隙間時間が細切れにやってくることも多いので。

こういうリレー形式の短編集すごく好き。アンソロジーとかも好きだし、一本固定のテーマが敷かれてそこからバリエーションが広げられていくような展開の仕方の本が好きなのかもしれない。わくわくするよね。知らないだけで世界がそこにちゃんと拡がっているって思えて。あと無駄がない気もして…何の無駄なんだろうそれは(自問自答だわ)一方その頃のその人にもちゃんと人生があって背景があって当たり前だよね、がナチュラルに展開されていくから好きなんだろうか。好きというか、安心するのかもしれない。生み出されたキャラが生み出されるだけでほっぽかれるんじゃなくて、ちゃんとストーリーを貰って次の主役になっていくっていう流れが。よかった、って思うのかもしれない。

木曜日にはココアをを買ったのはnoteを始めたあとだったから、感想を当時の記事にも書いた。本屋を出てすぐ読もうと入ったサンマルクで「プレミアムココア」の文字が本気で(ガチで)光って見えてそのまま注文したのを覚えてる。そんで猫舌だからすぐに飲めなくて、一旦置いておいて読み進めて、そのうち冷ましてることなんて忘れて、読み終わって気付く頃には冷たいの。いつものやつね。それ対してばーかって思いながら笑ってる自分のことは結構好きなんだけどね。

何度読み返してもきまじめな卵焼きと半世紀ロマンスで絶対泣いてしまう。不器用なたまごやきが見方ひとつで素敵なものに変わるのに泣くし、おじいちゃんおばあちゃんはそれだけで泣く。その二つが好きだな、あとはロイヤルブルーの話とかも好き。

彼女のこんだて帖は読むと絶対ごはん食べたくなるし作りたくなる。うっしちゃんと食べよ!って思えるから好き。ごはんも光を出すだろうって言ったのはキッチンの彼だったけど こんだて帖を読むとそれがよく分かるなぁと思う(キッチンとはまた違った角度から)。ごはんはきらきら。物理的にも精神的にも まぁもちろん肉体と精神は繋がっているからしてそれはそうって感じだけど エネルギーのみなもと。人に、生活に、そのときの心に、合わせたこんだてはひとを助ける上に豊かにもしてくれるなぁって分かる。だから好きって訳でもなくただ満たされて癒されるから好きだ。食べることのパワーにわたしも助けてもらっているひとりだから、読み返すとそうだなって思えるし嬉しいし、癒されるし幸せ。

書いてたらお腹すいてきちゃったな。
ココア飲みたい。あと中華ちまき。そろそろだね!

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