レーエンデ国物語 多崎礼
読み終わったのに書くの忘れてた。
初めは和訳された海外の作品だと思って手に取ったの。でも違ってて、珍しい!と思って読んでみたのは2日前くらいに書いた記事の通り。
おもしろかった!以外の感想が特に出てこない。
ぐだぐだ感想を並べるまでもなくシンプルにおもしろかった。これぞ読書だ!たのしい!だけが残って、ここ2日くらいずっと言っている小さい頃に海外作品を読み耽っていた頃を思い出して嬉しかった。
啓蒙とか、考察とか、風刺とか、色んなものを含ませた本はたくさんあるけど、私の好きな「本を読む」はこれだって思った。旅をしたいし夢を見たい。ワクワクしたい!だから本を読むのが好きなの。シンプルにただそれだけよ。思い悩むことへの答えが欲しいときももちろんあるし、溜飲を下したいと思って本を選ぶときもあるけれど、私がいちばん好きで、私をここまで連れてきてくれた根幹にある「読書」はこれだよなって。たのしい、シンプルにたのしいが好きよ。
具体的にどこら辺がって言われるとうまく説明できないんだけど、台詞回しや表現のところどころに「あ、日本の人が書いた文なんだな」と感じる部分があって面白かった。翻訳の独特な言い回しってあるじゃん?もしこれが翻訳だったら、このセリフはこうなっていただろうなぁ。が何回かあって、それが面白かった。あぁ日本産なんだ、って感じる部分というか。私が「ぽさ」があるものを読み慣れてきているから感じる違和感のようなもの。どっちが良いとか悪いとかいう話では無く、シンプルにそこに違いってあるものなんだな(そりゃそう)と思ったし、私はファンタジー=翻訳=こういう口調が自分の中に出来上がっているんだなぁという気づきがあったという話。
あ、あとね、世界観が中世ぐらいのヨーロッパ風で貴族がでてきたり宗教が絡んだりするから文章が基本的に固いんだけど、だからというのもあって難しい熟語や漢字がいっぱい出てきてたのしかった。これも懐かしい感覚だよなぁと。こうやって漢字や言葉を覚えたよなぁと!「深更(しんこう)」なんて言葉初めて見ましたし聞きましたわ。そんなレベルの言葉がごろごろでてきて、落ち着いてるシーンだとそこでいったん調べたりして読み方を確認してから進むんだけど逼迫したシーンだとそれどころじゃないから意味も読み方もほっぽって先先!って読み進めちゃうよね。で一生そこのシーンの言葉だけ覚えられないままだったりするの。適当に当てはめたオリジナルの間違った読み方のまま覚えちゃったりして。そんなところもたのしかったです。
前後編だと思ってたら一冊簡潔で二部三部とシリーズとして続いているらしいです。私の悪いところなんですけど完結してから続き読もうかな…と。良いところでお預けくらうのしんどいから…と思いつつ、割とすぐ二部くらいなら…とか言って手出しちゃいそうな予感。
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