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店主へQ&Aと将来の展望

dancyu 9月号に掲載されるにあたり、いくつか質問があり、それにまとまりなく、自由に書いてみたものがあります。誌面に載ってないことも…

そのまま、こちらで紹介しますね。

Q.始めた年
A.
令和3年

Q.店名の由来
A.
[プールナ]
神の呼び名のひとつでもあり、満ち満ちているという意味のサンスクリット語のプールナ。
全てに神が満ち満ちているということを意識出来るよう願いを込めて。
[食堂]
人々の普段の暮らしに馴染むような気軽なお店であるように願いを込め

Q.なぜ、精進、寄付、間借り
A.
【精進】
伝統的なインド哲学のクラスにおいて、日常の食事と学びの理解が繋がっていると言います。
にんにくたまねぎはアーユルヴェーダにおいて激しい性質とされます。ニンニク、玉ねぎを使用しない精進スタイルは落ち着いたマインドを保ち、学びに有効だと考えられます。また、生き物をなるべく傷つけないという意識も大切で肉、魚を使いません。
私はインド哲学のクラスで昼食を作る役割を担って来ました。そこで作っていたのが精進インド料理です(精進インド料理とは私が作った言葉です、たぶん)。
その経験を活かして、お店を始めることにしました。

インドには先生方や精進スタイルの食事しか食べない人たちがいらっしゃり、日本にも少なからずいらっしゃいます。そういう方々もいつでもお迎えできるよう精進スタイルを続けています。また、動物をなるべく傷つけないという意味で乳製品も使わないヴィーガンにしています。

【間借りははじめたきっかけ】
[カレー屋をやらない?]となんとなく友人に誘われた翌月、家のガラスを割られるという近隣トラブルに巻き込まれました。そのとき、このままではイカン!と思ってやる気になり、たまたま近所にシェアカフェという場所に出会い、都合よくオープンすることが出来ました。

【なぜ寄付】
寄付スタイルの食堂というのはインドでは一般的なようで、私もインドを訪れた際、何度かお金の請求をされない食堂で食事をいただきました。
また、哲学のクラスでも伝統的なスタイルの寄付で提供していました。
シェアカフェの件が決まりそうなことを、インド哲学の先生に話したところ、困っている人も食べられるような無料の食堂をやって下さいと言われました。日本にも給食だけが食事の子や、餓死する人がいることを憂いて。
最初は「何を言ってるんだ?」と思いましたが、インドでの経験もあり、面白そうという気持ちで取り組みはじめました。困っているとき、優しい場所で優しい食事があったら嬉しいのではないかという気持ち、自分だったら嬉しいと思う暖かい場所、そういうものを目指しています。
実際に困っている方が来店され、食事をして帰られます。「前向きになれた」「消化できて食欲が出て元気になった」などの声をいただいています。

中野区の社会福祉協議会で紹介していただき、中野区の子ども食堂のマップにも掲載していただいています。
[寄付で知らない誰かのおなかを満たす]という、気軽な社会貢献ができるという仕組みです。
[いいものを安く手に入れる]という当たり前の消費者の行動ではなく、[知らない誰かに与える]という気持ちの寄付金でプールナ食堂は継続していきます。

身近な社会でのシンプルな[助け合い]が起こる場所。そういう空気が広がることを願っています。

Q.カレーの技術は
A.
インド滞在の経験もありますが、ほとんどは料理本やネットを参考にしながらです。 ニンニク、玉ねぎ 抜きで作ってみることと、実際に哲学クラスの先生と参加者に食べていただく経験を繰返して技術を培っています。今でも研究しながら成長出来るよう意識しています。

Q.こだわっていること
A.
・食事を提供する前に味見をしない。
・料理をする前にシャワーを浴びる。
・最初に神棚に食事を捧げる。
・当日作ったものだけを提供する。
など、純粋性を大切にするインドの生活様式を意識しています。

出来る限りだけど、丁寧に丁寧に優しく。ということ。

子供でも食べられる優しい味を指向しています。特に辛味は子どもは敏感なので、辛味を抑えたオリジナルのミックススパイスを使っています。

ウェルカムドリンクに、消化を助け食欲を増進するオリジナルスパイスティーをお出ししてます。

契約農家の旬のお野菜をたくさんたべてもらうこと。産直の丁寧に育てられたおやさいは味もエネルギーも違います。また、アーユルヴェーダハーブも取り入れています。

子ども食堂というアピールもしていますが、おとなも無料で、そもそもだれでも無料です。困っているのであればそう言わなくても寄付を強要することはありません。インドのお寺をコンセプトにしている食堂は「子ども食堂」の意味を包括しています。

多くの子ども食堂の支援として、賞味期限間近なものなど余剰品を与えることがあるようです。ここではよりよい素材、よりよい食事を提供したいと思っています。

動物性のものを使わない(ヴィーガン)、 ニンニク、玉ねぎ など五葷を使わないこと。これは必須です。

Q.今後間借りでやっていきたいこと
A.
特になし(いまやってる活動をより多くの人に認知していただくことを望んでいます)

Q.将来の展望
A.
現在2箇所で活動していますが、プールナ食堂のための場所、独自店舗を構えられたらいいなと思っています。また、同施設内で哲学やアーユルヴェーダ、ヨガ、音楽、舞踊などインドに関係することや文化、大人が豊かに成長することを学べる場所があると素敵だなと思っています。

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以上、7月に書いたQ&Aでした。

ちなみにインド哲学と書いたのは、ヴェーダの文化とその最後の教えのヴェーダーンタ、人が得る幸せについてのトピックを物語を通して学んでいます。

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