穴だらけの宇宙

ここに向き合えば永遠と綴る言葉は出てくるのに

なぜか少し怖くて

最近の私のカラッポがバレてしまう気がして

ずっと逃げてきていた

いろんなことが起きた

”カラッポ”とは単に何もない状態を

指すのではなく

全てが煮詰まり焼け焦げた跡だけが残った

そんな”カラッポ”だ

私の毎日の満足度グラフは極端だ

身体中から何かしらの水分が

吹き出てしまうんじゃないか、

というほどの興奮を覚える日もあれば

ゴミカスみたいに地面を這いつくばって

玄関の前で息絶える、そんな日もある

朝起きて働いて家事をして生活をして

結婚して子供を産んで他人の人生にも肩を貸して

そんなみんながすごいなあ、と思っていた

これは完全な無い物ねだりであるが

真面目で完璧を求めてしまう性格上

夢を見ない人生の方がよかった、

と思うことがある（本心は違うが思ってしまう）

そうこの”本心は違うが思ってしまう”

こちらカミカワユウナにおける最大の弱点

”本心は違うが思ってしまったが故

口に出してしまう”

故、誤解誕生

余計なことは口に出さない方がいい

私は私の中のいい音楽、を突き詰めたい

音楽で売れたい、YES

武道館でライブをしたい、YES

人気者になってちやほやされたい、まあYES

daga shikashi but

私は私の頭の中の音楽の袋を

濃度の高い水でぱんぱんに満たしたい、

ただそれだけなのです

四隅どこも残さずビニール袋の端の端まで

自分の感性が溶け出た液体で満たしたいのです

あわよくば

この世に存在しなかったことにしたい、

というどんな宥めや慰めによっても

抑えられなかったその衝動を

忘れてしまうくらいに

脳みそに刺さって心に刺さって体に刺さって

この音になら体を委ねてもいいな、と

思ってしまう

そんな刺激的で衝動的で空間的な音楽を

そういう衝動は虫眼鏡に偏った思考が集められ

脳みそが焼け焦げて開いた穴による物であって

宇宙の中の星屑みたいな大きさの物であって

一度そこから焦点を離すと

穴があったことは思い出せても

その場所まで見つけ出すことができなくなる、

大抵そんな物なのです

宇宙を見ましょうもっと

穴だらけでもきっと私の人生は美しい