飴
私は自分に甘い
自分の全部が大好きにはまだなれないけど
自分のことはとても可愛い
泣きたくなったら抱きしめてあげるし
頑張ったら褒めてあげるし
眠くなったらお布団をかけてあげる
私はとことん自分に甘い
し
それで生きていけると思ってしまっている
私の悪いところだ
普段は真面目に勉強しているフリをして
優等生を演じ先生の信頼を手に入れれば
授業中トイレに行くと言うだけで
好きな男の子と体育館裏でサボったりできた
お願い!と言えばしょうがないなあと言ってくれる
シロップ漬けのような甘い甘い環境に囲まれ
人生なんとかなると都合よく生きてきてしまった
ラッキーな人だな
たしかに人生はなんとかなる
並大抵のことでは終わりが来たりはしない
しかし所詮並大抵の物語にしかならない
ベストセラーを完成させるためには
行き当たりばったり周囲にべったりの
ラッキー人生はもう終わりにしないと
そう思ったんやけど
やっぱり私は私が可愛くて仕方がないから
すぐにぬくぬくのこたつに潜り込んでしまうから
結局みんなを巻き込んで自分を律することにした
私は一人じゃ何もできない情けない人間だけど
助けてくれる人はたくさんいたみたい
人に愛される人でありたいし
同時に人をきちんと愛せる人でありたい
私はずっと人が好きだな
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