美術館建築備忘録


趣味特技 : 建築巡りをすること

と就職活動の履歴書に書いたくらいには建築が好きだ。

ただ私は文系大学生。そういう道に詳しい訳ではなくてただただ美しいな、素敵だなと感じながら友人と語り合うタイプのポケモン。

そんなポケモンが今まで行った美術館建築を自己満足もかねてまとめてみた。


兵庫県立美術館

@兵庫


打ちっぱなしコンクリートとガラス直線、幾何学、と言った ザ!安藤忠雄建築だ。


屋外においては、なんといっても存在感のある屋根!!柱もなしに大きなひさしを保てるのは屋上に秘密があるらしい。
2枚目は風のデッキ。ガラスと鉄筋が織りなす直線と対称、先に見える六甲山と太陽が織りなす影が美しい!!!!

そして有名な螺旋階段。


コンクリートの無機質感と曲線が織りなす幾何学が素敵!!!!!


私の中で1番身近な美術館が兵庫県立美術館なので1番初めに取り上げた。


ということで、このまま安藤忠雄建築から紹介していくことにする。


淡路夢舞台

@兵庫

ここはもうはちゃめちゃに広い!!!コンクリートパラダイス!!


先程と同様、円形階段を登る際コンクリートから見える青空が強調されてその対比が美しい。



階段とエレベーターを登っていくとガラスできた通路があり、そこから百段苑が望める。この通路から眺められるのは目一杯の緑、淡路島の空、淡路島の海!自然の宝石箱じゃ〜!!


ホタテの貝殻とか時計の針とか書きたいことは色々あるんだけど、やっぱりわたしは空を切り裂くような直線コンクリートが好きなのでこちらを貼らせていただいてここの紹介は以上とします!!



陶板名画の庭

@京都

屋外で楽しめる美術館。モネの睡蓮や最後の審判などの有名名画が安藤建築の中で楽しめる。そして、入場料が100円。あまりにも安すぎる!!!!!!コスパ最強!


動線に従って進んでいくと絵画が流れるように見られる構造なんだけど、まずこれに圧巻された。わたしがやったらどこかでぶつかっちゃうよ!!!

また、コンクリートの柱(?)もすごく印象的で建築を含めて美術であることを再認識させられた!!わたしが好きな空を無機質で切り裂くやつ!

そして1番下まで降るとミケランジェロの最後の審判が原寸大の大きさで楽しめる。すごい迫力。ここのスポットはインスタなどで見たことがある人は多いのではないだろうか。コスパがあまりにも最強すぎるので、ぜひ一度訪れてみてほしいスポット。

(主は大雨女なのでこの建築を下ってる途中に大雨が降ってきて傘登場)



地中美術館

@直島

まず直島は香川県にある島で、安藤忠雄氏を中心にして復興のために「アートの島」と名付けられた。ここにしかない美術館や展示が多く、アートをテーマとした観光スポットだ。


地中美術館は写真撮影禁止のため撮った写真がない。

でもこれだけは聞いて欲しい。

もう本当にすごい!!!!!めちゃくちゃ鳥肌たった!!!!(偏差値3)


電気の照明を一切使わず自然光だけを利用して展示を行っていることにすごく感動した。わたしが行ったときは雨(大雨女)で薄暗かったのに、展示を十分見れるような明るさだった。自然の精神力を改めて思い知らされた。そこでみたモネの睡蓮は絶品だった泣


今まで行った中で1番好きな美術館。ここがきっかけでモネが好きになった。


大山崎山荘美術館

@京都

大山崎山荘美術館は、築100年の英国風洋館大山崎山荘と安藤忠雄建築の地中の宝石箱からなる。



大山崎山荘はこんな感じ。ちょっと昔を背景にした朝ドラに出てきそう。静かに朝ドラごっこをしました。

併設している庭は季節によって見れる植物が違い、夏になると睡蓮が咲いて、モネの睡蓮と共存が楽しめるらしい。(わたしは冬に行ったため見られなかった泣)

こちらは夢の宝石箱。通路からはガラス越しに大山崎山荘付近の植物や自然を楽しめることができて、現代建築にありながらも大山崎山荘の雰囲気に溶け込んでいた。

ここを降るとモネの睡蓮を楽しむことができます。(撮影NG)


注意していただきたいのは駐車場から大山崎山荘までがもうめちゃくちゃに山。傾斜45ぐらいあるのでそこだけ!頑張ってください!


21_21 DESIGN SIGHT

@東京


21_21 DESIGN SIGHTは東京の乃木坂あたりにあって、こちらも安藤忠雄建築。私は関西人なのでそこら辺の土地ははあまりよく分からないが、めちゃくちゃ高そうな高層マンションに囲まれたコンクリート建築がなお素敵。

最近はここでルール展を開催していて、それがすごくバズっているのでそれで知っている人も多いのではないでしょうか。

入り口を入ると飛び込んでくるコンクリート!!ガラス!!!!三角!!!!!
無機質×三角ってこんなにもシャープでオシャレな印象を与えられるのね、、


わたしがここに行ったときはトランスレーション展という企画が行われていた。これがメッッチャ楽しかった。

翻訳とは?を考える企画で、私たちがいま話が出来て、言葉を通じて繋がっているのはどうしてなのか。ならば翻訳はどのようにおこなっているのか。異生物間でコミュニケーションを取るにはどうしたらいいのか、を考えてそれを声や文字に頼るのではなく美術としても存在するのではないか という内容だった。メッッチャ面白い。
分かり合えないことこそもそれは美術なのではないか。


ここで一旦安藤忠雄建築美術館編は終わり。

こども本の森 中之島

@大阪



美術館じゃないけどどうしても紹介したいのが中之島にあるこども本の森。安藤忠雄が子供達に向けて、本という教科書から学んで成長してほしいという想いから立てた図書館。(講演で聞いた色々なバッググラウンドも話したいけど今回は我慢。)


まずこの絵本の陳列の仕方が凄すぎる。吹き抜けになっていて本の多さが際立っていて、圧巻、、、でその中にも幾何学性があってカッコいい



私が決めながら本を読んでいる()奥で子供達が遊んでいる秘密基地みたいなのが見えるだろうか。それが安藤忠雄おなじみのコンクリートで出来た空間で、一定時間おきに絵本のセリフが映し出されていた。うーーーーん!!図書館なのに美術館みたいで楽しい!!!!!


ここで安藤忠雄シリーズは終了。
全国各地、あわよくば世界の安藤忠雄建築を見に行きたいな。


佐川美術館 

@滋賀


設計は竹中工務店。佐川美術館の建物の周りには水が張り巡らされている。滋賀県が琵琶湖に囲まれている水の聖地だからなのかは知らないが、空と建物、それを反射する水の割合が素敵っ!!


水辺を歩きながら美術館本館に向かうことはもちろんのこと、そして美術館の中から水と反射する自然光、壁に映し出された水面がすごく美しい。


MIHO MUSEUM

@滋賀

滋賀繋がりでこちら。建築はI.M.ペイ。あのフランスルーヴル美術館のピラミッドなどを手がけた建築家。


この美術館に行くにはチケットを買い、そこからトンネルを抜けなければならない。


トンネルは全て銀色で無機質な宇宙に放り込まれたような感じ。

そしてそこを抜けると、自然に囲まれた美術館が見える。トンネルを抜けるとそこは、、、という文学を身をもって感じることができる。

建物の写真が消えてしまったんだけど、入り口に入ると飛び込んでくる山々の自然と、自然光を重視した天井窓がすごく印象的だった。


京都市京セラ美術館

@京都

リニューアルオープンが楽しみすぎてリニューアルの2週間後に行った。


元々80年前からあった京都市美術館を丸々残しながらも、現代的な空間と機能を追加した画期的な美術館。

その中でも有名なのはこの螺旋階段。


インスタ映え女子のワンピースをよく見せるための道具じゃないぞ、!!とイライラしながらインスタを見ているわたしですが、映やしたい理由もわかる。シンプルながらもすごくおしゃれ。


広いホールの中に元々必要ない機能ではあるが、アートとして建設の方が無理矢理つけたそうだ。粋すぎる。


この広いホールをまっすぐ抜けると


奥には日本庭園と硝子の茶室 聞鳥庵(展示終了)が展示されており、新旧、和洋という対比が一気に味わえる境目が存在していた。


金沢21世紀美術館

@石川

建築 SANAA の金沢を代表する美術館。
美術館は堅苦しいイメージがあるが、ガラスにすることで閉塞感をなくし市民が使いやすいように、そして円形にすることでどこからでも訪れやすい美術館を実現したそうだ。

この日は雨だったんだけど(雨女)、晴れだったら少し緑色のガラスから差す自然光が綺麗だったんだろうなーって思う。

鈴木大拙館

@石川

金沢市からちょっと歩いたところにある建築。建築は谷口吉生。

水鏡の庭では水面に建物が反射しており、静かな中に水面が揺れ動いている。


また、中に入ると

このような和を感じる空間となっていた。そもそも鈴木大拙は、日本の「禅」の文化を世界に発信した人物。その禅を五感から感じられる空間だった。

8月の灼熱の時にここを訪れたからずっとこの建物に入って休憩したかったヨ

国立新美術館

@東京



見た目がもうすごい。はぁすみませんでした!!!って言いたくなるような圧。建築はもちろん黒川紀章。


ガラスカーテンウォールと円錐形のガラスが特徴的。

中は吹き抜けになってて広い空間。外から中に入るとこんなおっきかったんだ!!!っ思います。


右奥に見える円錐形の建物がトイレ、その上にはカフェが併設されている。まさかトイレの上にカフェがあるなんて思わないよね。どこまでも幾何学、無機質、アーティスティック。

ポーラ美術館


@神奈川

ずっとずっと行きたかった!!!!そしてモネのコレクション展をしてる間に友達が連れてってくれたの泣 嬉しすぎた、、、、



エントランスを抜けると、片面の天井が透明ガラスになっており箱根の山と青い空が望めてめっちゃ綺麗。自然との共存とはこのことか!と。もう片面はすりガラス?になってて上を水が流れてて綺麗だった、



大好きなモネ展。空間の色味から可愛すぎる。印象派として風景画に重点をおいたモネと相性ぱっちりの建物だなと思いました。いやー目の保養すぎた。


大塚国際美術館

@徳島

お付き合いいただきありがとうございました。
こちらが最後の紹介となります、大塚国際美術館。

米津玄師が紅白で歌ってたことでより一層有名になったのかな?


はちゃめちゃに広い。今までの美術館の大きさとは比べ物にならない。1日あっても足りない。
地上三階、地下二階?の五階建てとかで、順に古代→近代→現代の美術を楽しめるようになっていた。


もちろんコピー品ではあるんだけど美術が徐々に精巧になっていく感じや時代によって天使が出てきたり貴族をかいたり風景を描いたり、スポットを当てる場所が違ってて比較するのが面白かった!!!!


まとめ

丹下健三という日本の最高峰有名建築家が「機能的なものが美しいのではない。美しきもののみ機能的である。」という言葉を残している。


たしかに、美術を置くだけだったら建物はただの箱でも構わない。

だけど動線の間に工夫を凝らしていたり、はたまた美術館に工夫を凝らしていることで付加価値をつけることで機能と美術は相乗効果でより美しく、そして楽しく感じられるのではないかなと思う。

だからこそわたしは美術館とその建築が好き。

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