きのくになつみ

ちいさなころから言葉がだいすきでした。詩を書いていますが、紡ぎ出す文章よりも、もとから…

きのくになつみ

ちいさなころから言葉がだいすきでした。詩を書いていますが、紡ぎ出す文章よりも、もとからある「ことば」のほうがずっと詩みたいだと感じます。ひらがなもだいすきです🍀

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一番しあわせなのは、
言葉をさわっているとき。

好きな色をまぜていくみたいに
気持ちをちょっとずつ
途中で手をわざと止めてみて
つなげていく。

言葉はわたしたちの味方。
ぜったいに永遠に
そばにいてくれる。

生きていたら

生きていたら 生きていたら 生身は 玉ねぎの皮のように むいていく 皮がなくなったら 中身をむく むいた中身は きっと まだ痛い きっと わたしは そんな 詩を書いてい…

日々は空中ブランコ

日々は空中ブランコ 朝 目が覚めると 目やにと一緒に 目をこする ココロはおおきく ゆれだして ゆをんくらん 今日はどんな遊泳が 起こるのか 息がかたまって 胸がひび割…

サルスベリの花は
毎年咲いて
そばを通ると
首すじをやさしく
なでてくれる

小さな親友みたいに
「ここにいるね」
声が聞こえると
毎年夏が
いとおしくなる

サルスベリの声は
わたしの肌も心も

やさしくやわらかく
さわる ふりかえると
あなたは
そこにいる

空の上のそらに
祈りを放る

覚えている?
生きているのが
イヤでいやで
悲しくて
消えたかったわたしを
覚えている?

でっかい空の上のそら
未来の大きなわたしが
笑っている

覚えてるよ!
消えたい気持ちも
生きてる痛さも
わたしを感じるための
全部だった!

ためらうって
言葉が好き

どうしていいか
わからなくて

うつむいて
黙っているとき
わたしたちのココロは
大きく旋回して

新しいワタシを
見つけようとしている

新しさに臆病になって
最初の一言が
言葉にならないとき

わたしたちの魂は
大きくふくらんで
手をたたく

6月の晴れた日に
信じようとしていた

世界の中にたち
くぐもった声で
ためらいながら
話し出す自分の勇気を

息をひきとる
その瞬間まで
くりかえしくりかえし
指先の力は萎え
ココロが ひからびても

新しい朝に
うちがわの中心に
咲き出す
蓮の花を
信じてみようと

ズキッとくる
痛みがなかったら
世界をのぞくことが
きっとできない。

痛みから逃げ回って
自分の感覚を封印して
息を止めて
うずくまってたけど

流れる血に
自分を知る

ワタシは
こんなにも
世界を信じて
開いていきたいと
願っていることに。

子どもを寝かしている。小学生の次男坊がいまだにわたしのおっぱいをさわりながら寝るので、腕枕してあげてる。かわいい重さ。

固定された記事

一番しあわせなのは、 言葉をさわっているとき。 好きな色をまぜていくみたいに 気持ちをちょっとずつ 途中で手をわざと止めてみて つなげていく。 言葉はわたしたちの味方。 ぜったいに永遠に そばにいてくれる。

生きていたら

生きていたら 生きていたら 生身は 玉ねぎの皮のように むいていく 皮がなくなったら 中身をむく むいた中身は きっと まだ痛い きっと わたしは そんな 詩を書いていく 生きていたら 呼吸にひとつ 鼓動にひとつ まばたきにひとつ 祈りをかける そこまでしてると とつぜんに 疲れて うんざりする たべる ねむる 湯船につかる 暮らしの 全部も なげやりになる なげやりと祈りの アンバランスな いじわるな揺れが 心地いい やっと安心して わたしは 眠りに落ち

日々は空中ブランコ

日々は空中ブランコ 朝 目が覚めると 目やにと一緒に 目をこする ココロはおおきく ゆれだして ゆをんくらん 今日はどんな遊泳が 起こるのか 息がかたまって 胸がひび割れて こおりはじめる かろやかに なめらかに ゆうゆうと 毎日を ブランコにのせて ゆら りん くぱくぱ ぽってんこ たしなむわたしに あこがれる あこがれたら そのものに きっとなれる なれる

サルスベリの花は 毎年咲いて そばを通ると 首すじをやさしく なでてくれる 小さな親友みたいに 「ここにいるね」 声が聞こえると 毎年夏が いとおしくなる サルスベリの声は わたしの肌も心も やさしくやわらかく さわる ふりかえると あなたは そこにいる

空の上のそらに 祈りを放る 覚えている? 生きているのが イヤでいやで 悲しくて 消えたかったわたしを 覚えている? でっかい空の上のそら 未来の大きなわたしが 笑っている 覚えてるよ! 消えたい気持ちも 生きてる痛さも わたしを感じるための 全部だった!

ためらうって 言葉が好き どうしていいか わからなくて うつむいて 黙っているとき わたしたちのココロは 大きく旋回して 新しいワタシを 見つけようとしている 新しさに臆病になって 最初の一言が 言葉にならないとき わたしたちの魂は 大きくふくらんで 手をたたく

6月の晴れた日に 信じようとしていた 世界の中にたち くぐもった声で ためらいながら 話し出す自分の勇気を 息をひきとる その瞬間まで くりかえしくりかえし 指先の力は萎え ココロが ひからびても 新しい朝に うちがわの中心に 咲き出す 蓮の花を 信じてみようと

ズキッとくる 痛みがなかったら 世界をのぞくことが きっとできない。 痛みから逃げ回って 自分の感覚を封印して 息を止めて うずくまってたけど 流れる血に 自分を知る ワタシは こんなにも 世界を信じて 開いていきたいと 願っていることに。

子どもを寝かしている。小学生の次男坊がいまだにわたしのおっぱいをさわりながら寝るので、腕枕してあげてる。かわいい重さ。