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味変わった?の話

これ読んで。

この間えらい冷や汗をかいた。近所のラーメン屋に老母を連れてったら、カウンター席に座ってるのにいきなり小声で「このお店、味変わった?」とか言い出したのである。無論味は変わってないし、この店はいつでもなんでも美味い。最近また客が増えて待ち時間が長くなった。

味に限らず様々な点で、老母は周囲の変化を感じている。物が硬いとか破きにくい、味が変わった、味が薄くなった……誠に残念なことに変わったのは老母の方であり、焼酎の割材のボトルキャップが固くなったのではなく、老母の握力が衰えたのだ。

その癖賞味期限切れの食材の味の変化には気付かない。何故2週間前に賞味期限が切れた卵が冷蔵庫内に鎮座しているのですか、マイマザー?(危ないところだった。老人家庭あるあるネタだから皆も注意せよ)

当人は何不自由なく暮らしていて、自分は何も変わっていないと錯覚している。数年前からジンくんさんを抱えて二階に上がることすら辛くなり、スーパーではカゴを乗せるあの台車が無ければ辛くなり、買い物に出かけるとそれだけで体力が尽きる程弱体化しているのに、だ。この間ちょいと調子を崩した際に「あんなに健康だったのに……」と溢した時は、流石に全力で突っ込んだ。洗濯物持って二階に上がるだけで息が切れる人間は健康では無い。当人は歳とったんだからと強弁するが、同性同年齢比較でも体力は目立って落ちているのだから確実に運動不足、不健康である。ジンくんさんも昨年10月で6歳になったが、割と本気でジンくんさんと私で母の葬式出す羽目になるのでは無いかと危ぶんでいたりする。

味変わった?の時も、失礼な事を真顔でいいおるなぁと思いつつ、これが老いというものかとかなりお辛くなったである。誰しも老いるのだ……私も例外では無い。
具体的にいうと、私は酒の許容範囲がかなり減少した。最近は好きだからというだけではなく、1日酒抜くと許容量がぐんぐん減少しそうなので、必ず定量は飲む様にしている。私の場合毎日決まったルーチンが飲酒ぐらいしか無いんであるよ。タバコに関しては吸ってる最中に咳が出ることがままある。このご時世に喫煙スペースで咳き込んでいるとあらぬ誤解を受ける為、主に周りの方々の心の安寧のために控える様にしている(元々作業に集中すると半日吸わなくても平気だし、東京都内の現場では紙巻きタバコ不可の場所も多い。電子タバコのみOkだったり)
飯も大盛りが辛かったり、ラーメンだと重く感じられて蕎麦を食う機会も増えた。回復不能の機能低下、それが老いである。このままじわじわと全てが低下していき、もう若き日の体調に戻ることはないと体感で分かる……これが老境だ。

体力低下は自覚しているが、老境に無い人は不幸である。一時的な何かの消耗であっていずれは回復すると希望を持っていても、加齢による機能低下分は回復しないんだよ。もちろんトレーニングによる機能上昇はあるのだが、老いによる全パラメータ定率低下というベースがあるから総合的に見て若い時の様にトレーニングで右肩上がりに機能がぐんぐん上がる事無いし。睡眠や食事や運動不足がと悩んでみるより、一発諦観「老いてるんだ」と悟れば委細承知。我々は人生のランディングポイントに向かいつつあるのだよ!

とは言え、50手前でジジイぶるのも何であるし、我が国政府は「70まで働けや、労働人口足りんし年金払う金もねぇ。出来たら死ぬまで働く生涯現役でお達者に」とか言うのであるから、年齢や体力低下は置いといて、長く続けられて金になる仕事は見つけておかないといけない。趣味も然り。ジジイに向かえば向かうほど軌道修正は困難だから気を付けよう。私の体感だと30超える前に金になる専門性を身に付けて、40を期に確実に60過ぎまでイケる仕事を見つけ出すべきだ。私の場合40でデスクワーク専業辞めて多少は身体を動かす仕事を選んだ。チャリ通勤で毎日2時間自転車漕ぐなどの真似もしたが、今考えると蟷螂の斧でしたな。趣味で身体を動かしても、仕事で体動かすほど体力付かないわ。多少はエクササイズしてもデスクワークで夜遅くまで働いて、健康に60まで勤め上げる予感がまるで無かった。金を稼ぎつつ身体も鍛えるにはあのタイミングがギリに近いのでは無いかと今は思ってる(出来たら30中盤でやりたかったなぁ)

方針変えて、noteでの収益は我が家の愛犬「ジンくんさん」の牛乳代やオヤツ代にする事にしました! ジンくんさんが太り過ぎない様に節度あるドネートをお願いしたいっ!