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ガンプラ「一歩踏み出せ」

本記事ではガンプラの素組をしている人が「素組をちょっと弄りたい」と思った時に「初心者向けデティールアップとしてこんなんがあるよ!」というテクニックの紹介をしてみたい。

というのも、初心者に毛が生えた状態でいきなり難しい改造やらかして大失敗してる例をしこたま見たからである。例えば器械体操初心者が蹴上がりも出来ないのに大車輪どころかムーンサルトをやろうと試みる様なものだ。なじぇ段階的に技術習得目指さないのか(これはマジで思う)

で、段階的な技術習得法の雛形として私は数年前から「ガンプラ粘流」という架空?ガンプラ作成術の流派を考えている。
とりあえず現段階では「キットをデザインを活かしてFineに作り、塗膜による表面平滑を出せる様になったら」黒帯というか中伝扱いとし、奥伝で立体物の構成関係、皆伝でポージング理論つーか、立体での力感の出し方とかの話するかなーとか考えてる。奥伝以上はフルスクラッチとかに関係する話になる。

実際やってるからご存知であろうが、造形の基礎を理解したら立体物というものは自在に作れる。絵の描き方をマスターした人間がMSしか描けないとか戦車は描けるが猫は描けないなんて事がない様に、立体物の作り方をマスターしたら女の子でも1/35の田宮の兵隊さんだろうとMSだろうと自在に作れる。キットが無くてもだ。
ガンプラ粘流とか言いながら、実のところガンプラ入口にして塑像や彫刻という美術分野の入り口まで話を進めるつもりなの。見え方と立体把握という2D-3Dの相互コンバートの仕方やるから絵も描ける様になるであろう。つうかデッサン下手だと立体物作るのも下手になるやで(これが出来ないと設定画からモノが作れない。2Dから3Dを読み込み、3Dをどの様に2Dに落とし込むか考えないといかんの)

とゆー事で壮大なる造形の道を歩く第一歩をかまそうと。なるだけ平易で簡単な基礎から。

「面出し」

ガンプラに限らず、インジェクションモールドという溶けたプラスチックを型に高圧射出成形する製品では、プラ材の熱膨張と冷却による収縮により面の歪みが生じる。型では平滑になってる面が、パーツの厚みにより必ず収縮してしまうのである。それは数値として数パーセント程度だが、モデルが光を反射する時に可視化されてしまう。

左側が反射によりヒケが可視化された状況。平滑出てると右側の様に面が均質に光る。

歪みがあっても歪みの確認の仕方が分からなければ歪みは見えない。

見えないのだから直すわけ無いし、直さないから「見方を知ってる人」には見抜かれる。ああプラモだなと。最も、知らなくても一回平ヤスリ掛けたら切削状態で理解するだろう。

凹んだトコにはヤスリ当たらないからね。仕方ないね。

これを可視化させない・視認し難くする為に「つや消しトップコート」を噴くわけだ。つや消し噴いたらカッコ良くなるなんて言われているが、実際にはボロ隠しだ。貴方のプラモはつや消し噴いてもカッコ良くはならない。

先ずは私がお勧めするミネシマの油目金やすりを買おう。


第一歩はこの辺かなと。工作に走るも塗装に進むにも土台が出来なきゃ話にならない。折角「塗装」が上手くなっても、上手くなればなるほど平滑均質な塗膜作れるのに「土台が歪んでるせいで」綺麗に見えなかったりする。色付けるだけならどーでもいーのだが、塗膜を意識して「塗装」をするなら表面処理はマストである。

ものづくりの基本は、直線・直角・平行・平面である。

真っ直ぐが作れないと話にならんし、平面が作れないと形が歪む。この二つが出来た後に直角や平行を出せる様になるし、30度とかの傾斜も上記の基本が出来てないと作れない。というか、多分ミネシマの油目を使っても初心者は「平らに削る」という基本のキの字すらマトモに出来ないかもしれない。ここで300円の格安ヤスリだから出来ないんだと考える様では話にならぬ。5000円のヤスリ使ってもダメなやつはダメだし、買うなら寧ろ汎用旋盤ではないかと。

工場によくある奴ー。上手く使えば平面出せるよ!(機械的に)

つうか高額な金ヤスリはどっちかというと「切削性が高い」もの多いから、下手な奴が高級品使うと「マッハで面が歪む」だけ。先ず隗より始めよであるし、試した限りではコスパ的にミネシマ油目がかなり良い。

そもそもの問題として「ヤスリ掛けの仕方」をガンプラ界隈で見かけた事が余りない。アフリエイトしたいからか「モノを買わせる記事」は数多く見るのだが、直進法や斜進法、あやめ掛けとか解説してるの見た事がないぞ。

モノタロウより。画像クリックで解説記事に飛ぶ。

私の場合、ヤスリ掛けは中学校時代に技術の授業で習った。

光明丹とか使った平面の確認や切削もやってる。

まぁ、素人に金ヤスリ持たせても良くて押し掛け(直進法)出来る程度で、斜進法とかは知らんだろう(右奥に向けて動かすやで)

まぁ、きっと学んだ人も折角の知識を忘れてしまったのだろう。私の世代なら必ず教わってる話なんだが、今だと学習指導要領変わって教えてないかもね。(普通の公立中学の男子は必ずやらされた)
もし習ってない、忘れたというなら先のモノタロウ記事はリンク辿って全部読め。本来はものづくりするのに定盤(じょうばん)無いとか「やる気あるのか」問われるレベルだぞ。

やはり上記画像クリックでモノタロウに飛ぶ。
定盤の理想平面を用いた加工・組立・検査の手法はその後の機械文明を大きく発展させ、私たち人類を近代文明へと導きました。そして今でも定盤は機械加工や組み立て、計測・検査の基本的な基準器として、あるいは精密な機械のベースとして使われています。
モノタロウ「定盤」解説記事より

ガンプラ作り程度なら2級で良い。というか、ミネシマのプレートヤスリの裏面(粘着テープ貼られてるのを外す)でもいーよーな……

ステンレス厚板だからかなり丈夫


直線引くのに定規使わない奴居たらアホだろ。ならば平面出すのに「平面の基準」使わないのはやはりアホなのである。

で、綺麗に鏡の如く平滑な平面作るだろ?

これに皆がすなる「筋彫り」を施すとして、丹念に丹念に平滑出したのに、1000番から2000番くらいまで入念に磨いて平らにしたのに「ヨレた筋彫り」掘ってそのままに出来ますか?

てか、基礎を丹念に丹念にやればやる程後工程で手を抜けなくなる。雑な仕事する奴は基礎から雑なのだ。綺麗に整面して面出ししたのに仕上がりが凸凹になるのが土台おかしいのである(整面好きなのに何故か塗面がガッタガタな人も居るが、そーゆー人は塗装しないで整形色仕上げの方がいいと思う)

基本、工程が増えれば増えるほど「各工程での失敗確率」の累積でヘボくなる確率が増す。後工程や仕上がりに近付く毎に加工精度を上げていかなければ「前工程が無駄」になるし、また逆に前工程が十分に精度出せてないと後工程でどんだけ精度出しても無駄なのだ。

ただ組み立て、面出しをきちんと施し、ちょっとだけ足りない色塗ってスミ入れを「細心の注意を払って行う」だけでガンプラって結構カッコよくなるのな。各作業を入念に行うだけで仕上がりはかなり良くなる。逆に言えば各作業工程の意味と目標を理解せずにテキトーにやるとプラモは如実にダサくなるのだ。

先ずは面出し。表面処理の第一歩だ。これやってからデティールアップしないとデティールアップが無駄になるど!

つぎー

方針変えて、noteでの収益は我が家の愛犬「ジンくんさん」の牛乳代やオヤツ代にする事にしました! ジンくんさんが太り過ぎない様に節度あるドネートをお願いしたいっ!