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親父の命日に考えた

この間の4/6は親父の命日で、仕事休んで墓参りなどをしたのだが。

親父の墓はウチから近い(車で10〜15分)から、その後故人を偲んで夜は亡父の好きだったものでも作るかと老母と相談したりしたのだが、何が好きだったか考えて少々困った。親父は余り嫌いなものがないというか、何でも旨そうに食う達人だったのだ。

で、色々考えた末に出てきたのがチリコンカーンとかポークビーンズ。通称「西部劇の豆」である。

中学生ぐらいの時によく食わされた記憶があるが、ぶっちゃけあんまり旨いものではない。いやむしろ不味く作ってた疑いすらある……親父は中高時代に西部劇にハマった男であり、西部劇でのメシと言えば得体の知れぬコレである。

概要
赤インゲン(レッドキドニー)を水で戻して塩漬け豚肉炒めてトマトと煮る。辛いとメキシコ由来のチリコンカーン。

西部開拓時代、メリケンのカウボーイたちはひたすら豆を食ってたらしい。西部劇でも「豆、豆、アンド豆!」と悲嘆に暮れたり、レストランに行って一言、豆!と言うのは定番である。保存食であり旅中でのメシだから多分盛大にテケトーな料理であり、大量の豆を豚肉とトマトのエキスで流し込むよーな、そんな料理であっただろう。厚切りベーコン辺りで作ってた様に記憶しているが、豆は固め、あずき色したデカ目のレッドキドニーは今になって赤インゲンであることを知った。親父の変なこだわりで、ワザワザ材料少なめ煮込み時間少な目の「西部劇風」を目指した疑いが濃厚である。調理場に立つ親父は脳内で西部の広野を思い浮かべてただろうし、余り美味そうに食ってない家族を目にして頭にテンガロンハットを載せた気持ちになっていたに違いない。金がある時はウィスキー飲んでたのも、或いは西部劇の影響だったかもしらん。(4l焼酎を1週間で消費する男だったので、普段は焼酎だった)

思い起こせば昭和20年生まれの分際で割と料理が好きだったり、厨房に立つのを嫌がらない性格も、西部劇の男たちが野宿時にメシを作る姿に影響されて……かも知らぬ。

美味く作るなら、ニンニクやタマネギ刻んで合わせて、肉は挽肉にするといいかもしらん。トマトのグルタミン酸と豚さんのイノシン酸に炭水化物inだから、美味い飯に化ける要素は揃っている。十分な火力と豊富な水分、たっぷりの塩があればなかなかまずい飯にはならないものだ。事実レシピ検索するとそーなっている。ベーコン刻んだのは親父なりの設定重視であろうし、よく煮込まなかったのも野宿料理で燃料節約を意識したものかも知らん。今になって知る親父の(無駄な)こだわり。だからって不味く作るこたー無いとは思うが。

方針変えて、noteでの収益は我が家の愛犬「ジンくんさん」の牛乳代やオヤツ代にする事にしました! ジンくんさんが太り過ぎない様に節度あるドネートをお願いしたいっ!