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チャッピーの話

ちょいとタグの趣旨からは外れてしまうかもだが、 #うちの保護いぬ保護ねこ に近接した話を書いておこう。

我が家の先代犬、チャピ丸(愛称チャッピーだし、チャッピーとしか呼ばんかったよーな気もするが、登録名は我が家のイッヌの命名規則によりチャピ丸なのである)は、元々血統書付でペットショップで売られていたミニチュアダックスフントである。縁に恵まれて最初の飼い主の所に行った所、何故か良くドッグフードを吐くので確認し……胃に繋がる食道の一部が狭窄している遺伝疾患?が見つかり、返品されてしまったのである。

酷いと思うだろう。残酷な話だと思うだろう。が、私は最初の飼い主の気持ちも分からんではない。なんかTVの動物お涙頂戴番組では同じ病気のイッヌがごく短命であるとかゆーてた。数年で、若くして死ぬ事が決まってる犬を看取るのは辛い。これ多分スッゲー辛い。買うに当たり色々相談したり楽しい未来を予想したであろうその家族の苦しみはいかばかりか。

が、安心して欲しい。割りかし元気に13年生きた。


いや、その……ドライドッグフードミキサーにかけて粉状にして、お湯でふやかして与えるだけなんですが。割と我々も驚いた。引き取る時にも「短命だと思う」って言われたし。

引き取りの経緯はアレなんだけど、返品された幼いチャッピーは獣医により安楽死されるはずだったのだ。ただ、依頼されたその獣医が「ウチの病院の輸血(採血)用に飼育するべか」と思い立ってしまったのだ。んで、趣味的に?他の遺伝疾患部も手術して可能な限り治した後に、ウチの母が引き取ったのである。手術費用などは支払わずに(ウチで引き取る予定も無かったしね)

それ以前に、我が家はイッヌを2頭飼っていた。その死にショックを受けた亡父(かなり情が深い)が「2度とイッヌは飼わぬ」と宣言したのがその数年前。亡父の宣言はチャッピーの余りと言えば余りの境遇に爆発四散させられて消え去った。ダメなんだよ、ウチの親父この手の話でボロボロ泣く人なんだから……

これ、正直色々「仕方ない」が重なってるんだろうが……恐らく同じ病気の個体が「自然状態で生きてたら」マッハで死ぬと思う。偶々ミニチュアダックスだったから「食後抱き抱えて食事が逆流しない様に縦にする」ってのが苦では無かったとか、老父母が四六時中ケア出来たというのもあるだろう。この様な稀な遺伝疾患の解説してる医学書にも「トイプーとかミニチュアダックスなら育て方次第でなんとかなるで?」なんて注釈は付いてないだろうし、ハスキーみたいな大型犬では同じようには出来ないと思う。その意味で最初の飼い主が返品して、ペットショップが安楽死を希望したのは責められないと思う。そんな犬ばかり保護して毎年葬儀(しかも若く痩せ細って苦しみながら死ぬ)見てたら……

ブラックジャックやろなぁ

病むでしょ。

たまたまウチの親父がそういう意味では頭おかしいレベルで情に厚く、たまたまチャッピーがその獣医のとこに来て、たまたま最初の飼い主が直接安楽死依頼しなかった……

いやぁ、奇跡ってのは案外そこらに転がってるもんだなぁ。


晩年の彼がいた頃の我が家では、人間が夕食取った後にチャッピーに飯食わせて、飯後は食卓の椅子に座ったワイが彼を抱っこして一緒にテレビを見るなどしていた。(食事が胃に落ちるまで30分とかその姿勢を保たねばいかんのだ)

先に挙げた動物お涙頂戴番組も

俳優さん「食べないとしんぢゃうんだよ?」
ワイ「まぁ、食うけどね!」
俳優さん「生きて数年……」
ワイ「へーきへーき、もうちょいいけるいける!」

茶化しながら楽しく見ていた。件の獣医も長生きは出来ないって判断だったし、我が家のチャッピーの事例は恐らくレアケースなのであろう。番組取材班も決してお涙頂戴の為に話を盛った訳では無いと思う。事実短命であるケースは多い、のだろう。

が、命なんてのは不思議なもんだ。そんな運命の下でも生きる子は生き、死ぬものは死ぬ。今の我が家のイッヌであるジンくんさんの親友だった太郎は突如ガンになり、闘病虚しく発見から一年後に虹の橋を渡った。

多分だけど。
保護犬や保護猫にも「何か理由があって」その境遇があると思うんだ。場合によっては飼育が楽では無い可能性もある(噛み癖付いたとか人馴れしないとかね) そーゆーのを迂闊に初心者飼い主が情だけで引き取るのは賛成致しかねるが、もしかしたらその「何かの理由」ってのが「貴方に出会う為だった」という可能性も微粒子レベルで存在する。軽い気持ちではなくガチで覚悟決めて決意したら、案外なんとかなるかもしらん。ならないかもしらん

後者であっても悲嘆に暮れる事なく、大切に愛犬愛猫とのかけがえのない生活を満喫して欲しい。

微粒子はとても小さいが、世界の至る所に偏在している。


と、綺麗にまとめたい所だが、現在4頭目飼育してる私に言わせれば

「出会う場所がペットショップだろうが譲渡会だろうが、出会って運命感じたら血統書だ保護犬猫だ、雑種だなんてかんけーねーから」

我が家で「犬を買った」のは、今のジンくんさんだけである。後は野良とか飼えなくなったの引き取りとか、安楽死直前からの引き取りだ。色んな出会いの形があるんやで。

尚、なんでか知らんが件の獣医は金にガメついだの犬が嫌いだのGoogleのローカルガイドで叩かれまくりなのだが……地主一家の裔だぞ。犬嫌いが自腹でチャッピー治療せんだろ(普通に治療したら数十万コースだぞ)

方針変えて、noteでの収益は我が家の愛犬「ジンくんさん」の牛乳代やオヤツ代にする事にしました! ジンくんさんが太り過ぎない様に節度あるドネートをお願いしたいっ!