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#33 口腔機能の評価と練習はどうすればいいの?


こんにちは
tatsuyaです。

 前回は、個別加算の一つ口腔機能向上加算について概要を整理しました。やはり、算定率は低いですが、初めに取得体制を整えていく加算であると認識しました。

本日は、「口腔機能の評価と練習方法」について整理していきたいと思います。

1.口腔機能の評価


口腔機能の評価は「清潔さ」と「口腔機能」の2つを確認します。


1)清潔さ


・口腔ケアの自立度を評価する

①うがいはできているか(ブクブクうがい)

②歯磨きと入れ歯の清掃はできているか
(上の歯、下の歯、歯の隙間)

③舌・粘膜の清掃はできているか

④道具は定期的に交換できているか


2)口腔機能


RSST(反復唾液嚥下テスト)
;30秒間でつばを何回飲み込めるか。2回以下は嚥下障害の疑いあり。

咬筋の触診
;頬を膨らませた時の頬の張り具合

オーラルディアドコキネシス(パタカテスト)
;10秒間に「パ」「タ」「カ」をそれぞれ何回発音できるか。
 判定:高齢者の平均6回/秒

口腔内状況(OHAT評価)
;口腔内の総合的評価。8項目を3段階評価

発生持続時間
;深呼吸後「あー」と発生してもらう。
判定:5秒以下は肺機能、喀出力低下の疑い。

ブクブクうがい
;口に水を含みブクブクうがいを行う。
判定:10秒以下は口周りの筋力低下の疑い。

舌の運動機能評価
;舌を下方・左右・上下に動かす。
判定:咀嚼・嚥下・発音の低下の疑いあり。


2.口腔機能の練習方法


1)清潔さ

うがいトレーニング
左右交互に膨らますことができているか

歯磨きトレーニング
強さ、角度、動かし方
(強すぎず、大きすぎず、45°が理想)

粘膜ケア
歯茎、舌、頬の内側に汚れが残ってないか、舌ブラシやスポンジブラシなどを使用する。


2)口腔機能

唾液腺マッサージ
耳下腺(上の奥歯あたり)、顎下線(あごの骨の内側あたり)、舌下腺(あごの真下あたり)をほぐす

口腔体操
口周囲、頬、舌の運動

息こらえ嚥下法
深呼吸して、息を止めてから唾液を飲み込む、最後に咳払いをする。

パタカラ体操
「パ」「タ」「カ」「ラ」の発音練習

嚥下おでこ体操
おでこに手を当て、頭が動かないように手で押さえながら、おへそ部分をみるようにする。5秒間数を数える。


 特別な器具を必要とするわけではありませんし、やり方を覚えれば、比較的行いやすい検査・練習内容ではないでしょうか。

 もし、重度な症状が確認された場合や自施設で対応困難な場合は、近隣の病院・施設の言語療法士さんなどに専門的な検査や練習をお願いするということでよいのではないかと思います。


3.まとめ


1.口腔機能の評価と練習には「清潔さ」と「口腔機能」の状態を確認する
2.「清潔さ」は、口腔ケアの自立度を確認する
3.「口腔機能」は、口の周りの筋肉、舌、飲み込みの状態を確認する


以上です。
最後まで読んで頂きありがとうございました。
次回は、「栄養アセスメント・栄養改善加算」について整理していきたいと思います。

それではまた、次回お会いできれば嬉しいです。

介護報酬を追い風に、一歩ずつゼンシンしていきましょう。

「制度に関して興味がでた」「介護保険をもっと知ってみたい」と思っていただけましたらサポートをして頂けるとありがたいです! 今後も介護報酬の改定が施設にとって少しでもプラスになるように継続して行なっていきたいと思いますのでよろしくお願いします!