「DEADORALIVE」三部作 「~犯罪者」「~逃亡者」「~FINAL」
映画の話

「DEADORALIVE」三部作 「~犯罪者」「~逃亡者」「~FINAL」

#映画

ぷらすです、初めまして。

初めての投稿?(言い方合ってる?)ということで、一体何について語ろうかと考えたわけですが、

まずは自分の好きなジャンルのひとつである「映画」の感想を語ろうと思い立ち、じゃぁ何の映画にしようかと色々考えた結果、自分が観た映画の中で最も衝撃を受けた作品である、「DEADOR ALIVE」三部作からスタートすることにしました。

まず先に忠告なのですが、バリバリにネタバレします。

というのも、DEADOR ALIVE~犯罪者は1999年公開されているし、ぶっちゃけネタバレとかそういうレベルを遥かに超越した映画なので。


この映画は僕が初めて、三池隆崇史という名前をハッキリ意識した一本です。

今考えれば、それまでも三池監督の映画は何本か観ていたのですが、まだ「監督」をさほど意識するような観方はしてなくて、邦画も大ヒット映画というより、低予算のマイナーそうな作品をレンタルビデオ屋で好んでジャケ借りしていました。

で、そういった作品の中でも群を抜いてバイオレンス&グロ描写の多かった作品が何本かあって、それが今思えばその手の作品は大体、三池監督作品だったわけです。


さて一方、当時レンタルビデオ屋の邦画の場所には専門棚が出来るジャンルっていうのがいくつかありました。時代劇、オカルト、そしてVシネです。(東映Vシネマ(とうえいブイシネマ)は東映ビデオ株式会社が1989年より制作・発売を開始した、劇場公開を前提としないレンタルビデオ専用の映画の総称。「VCINEMA(ブイシネマ)」は、東映ビデオ株式会社の登録商標である(登録番号第2361224号)。*ウィキペディアより抜粋)


Vシネは今でも、「任侠」の棚には新作が置かれる人気ジャンルですが、当時はまさに創世記というかカンブリア紀というか、今現在も活躍されている人気Vシネ俳優の方々がどんどん登場していたのがこの頃で、その中でもVシネ二大帝王と呼ばれていたのが、この作品で初の競演を果たした竹内力と哀川翔の二人です。

「ミナミの帝王」シリーズを初め数々の人気シリーズで不動の人気を誇る竹内力、一方「修羅がゆく」シリーズを初め数々の作品で人気を誇る哀川翔。

そんな押しも押されぬVシネ二大巨頭が、この「DEADOR ALIVE~犯罪者」でついに激突したのです。

それは言わば、Vシネ界における「ゴジラvsガメラ」であり「猪木vs馬場」であり「マジンガーZvsグレーvsマジンガー」のような、Vシネファンにとってまさに夢の対決だったわけです。

ちなみに僕はこの作品、てっきりVシネ用に作成されたんだと思い込んでいたんですが、ググってみたら劇場公開されてたんですね。劇場はさぞかし殺伐とした空気だったんだろうなぁ。(Vシネファンはその筋の方が多かったので)

で、この映画どんなストーリーかというと、まず歌舞伎町でのチャイニーズマフィアとヤクザの抗争から話は始まります。同時に現金輸送車が謎の組織に襲撃され、金を強奪されるという事件も発生、この二つの事件に関連を見出した刑事城島(哀川翔)は徹底的に捜査を始め、やがて捜査線上に浮かび上がってきたのが中国残留孤児3世の龍一(竹内力)です。その後、龍一のグループとドSの変態ヤクザ青木(石橋連司)の抗争が始まったり、青木に捕まったストリッパー(龍一の仲間?)が文字通りクソまみれで殺されたり、報復で青木が無残に殺されたり、その間にも城島が闇社会の皆さんをボコボコにしながら捜査を進めたりしているある日、城島の部下、井上が龍一のグループと銃撃戦の末、龍の弟を射殺して殉職。復讐心に燃える龍一は自分らを追う城島の妻と娘を本人の目の前で自動車ごと爆破、復讐の鬼となった城島は警察を辞めて一人、龍一の元に向かい、すったもんだあってついに龍一を追い詰め、二人は田舎の(確か農道みたいな)一本道で、ついに向き合う………。


と、ここまでがこの映画の前フリです。

っていうか、ここからのラスト役8分が本番。

前記しましたが、夢の対決というのは普通決着はつかないものです。

大体は共通の敵と戦うために共闘するのがセオリーですが、ここまでやっちゃった以上、その線は消えています。

なら、どうするのか。

その後の顛末を出来るだけ詳細に書こうと思います。


まず、龍一が佐竹(小沢仁志)の運転する車に乗って国外逃亡を図り、空港に向かって細い一本道を走っています。

道の向こうに車を止めて立っている城嶋を佐竹が発見。急停車すると、龍一が「いよいよラストシーンか」と呟き、同時にその呟きが対決開始のゴングになるわけです。


ラウンド1:城島が車に乗り込み龍一の車に突進。呼応するように佐竹も車を発進させ、チキンレースに。いよいよ衝突という寸前でヘタれた佐竹がハンドルを切って『偶然』脇に止まっていた車に乗り上げグルっと横一回転。まずは城島1ポイント。


ラウンド2:車を止め様子をみる城島、龍一の車から佐竹、龍一と星山の三人が降りて城島の車に向き合う構図。城嶋がアクセルを吹かし三人に突進。すると 星山が持っていた手榴弾のピンを抜いて城島の車に突っ込む。星山は衝突寸前でジャンプしフロントガラスを突き破って車の中に、そこで手榴弾が爆発。画面外まで吹っ飛んだ城島の車が頭から地面に激突。龍一1ポイント。つーか、普通この時点で死ぬよね。


ラウンド3:ひっくり返った城島の車に、「星山!」と呼びかけながら佐竹が向かうが、その横に肉塊が。ばらばらになった星山の足?を拾い泣き笑いの表情で龍一を振り返る佐竹、その直後ピストルで撃たれ死亡。驚く龍一。すると、逆さになった車のドアを蹴破り城島が転がり出てくる。左腕は千切れかけ、胸には(多分星山が刺した)ナイフが突き刺さっている。龍一を睨み付けながらナイフを引き抜く城島。ナイフを捨て、使い物にならない左腕を自ら引きちぎって捨て、持っていたピストルを龍一に向かって構える。龍一も自分のピストルを抜いて撃ち合い。両者ともほぼ全弾命中。両者ノックアウトかと思いきや、二人とも片膝をついた状態で踏み止まる。両者タイ。


最終ラウンド:片膝をついたまま睨み合っていた二人、先に仕掛けたのは城島。何の複線もなくイキナリ大きなロケットランチャーを背中から取り出し構える。(もちろんその前までロケットランチャーなんか持ってない) 今度こそ勝負ありかと思いきや、ドクンと龍一の胸が脈打つ。胸に手を当て気合を込める龍一。すると龍一の手に、元気玉的な光の玉が! 呆然とする城島に、龍一はいきなり立ち上がると見事なアンダースローで元気玉を投げる。呼応するように元気玉に向かいロケットランチャーを発射する城島。二人の放ったロケットと元気玉がぶつかり合い………

地球が滅びましたとさ、おしまい。両者(全人類を巻き込み)ノックアウト引き分け。そして唐突にエンドロール。


( °ω°)……( °д°)…え?



言っておきますが本当ですよ。


エンドロールが流れたときの僕の状態を音で表すなら、「ぽっかーん」です。

何が起こったのか、脳の処理が追いつかないというか、まさに放心状態ってやつで、結構長いこと色んな映画を観てきましたけど、ここまで衝撃を受けたのは本作だけです。

で、その衝撃とともに僕の脳には「三池崇史」という名前が刻み込まれたのでした。

 皆殺しエンドは、アニメではガンダムシリーズの富野由悠季監督や、エヴァンゲリオンの庵野秀明監督が有名ですし、実写映画でも、ちろんありますが、僕が知る限りどの作品もそれなりに皆殺しの理由というかフォロー的なロジックみたいのがあるわけです。ところがこの作品にはそんなものは一切なく、観客は呆然と事の成り行きを見ていると物語から突然放り出されて放置されてしまいます。

ただ、この感じどっかであったよなぁと思い返してみたら、雑誌社から中々連載を終わらせて貰えなかった全盛期の永井豪先生が殆ど同じことをやってましたが。


しかし、この「DEADOR ALIVE」にはパート2とパート3があります。

「ああ、なるほど、本作はまだ序章に過ぎず、ここから二人の壮大な戦いの物語が始まったわけか!」 と、期待に胸を膨らませながら2作目「DEADORALIVE2~逃亡者」を借りて見たところ、「~犯罪者」とは関係ないまったく別のストーリーで、二人は同じ孤児院で育った幼馴染、哀川翔はある組織のスナイパー、竹内力は哀川翔のターゲットの幹部に、しかも哀川翔のターゲットを竹内力が撃ち殺すところから物語が始まり、なんやかんやあって二人は育った島へ里帰りしたり着ぐるみ着たり、天使の羽をつけてヤクザと殺しあったりするハートウォーミングなストーリー。「~犯罪者」の続きを期待して観た僕は壮大な肩透かしを食らい再び「ポカーン」ですよ。


しかし僕もオタクの端くれ。「ああ、なるほど、前作ラストの衝撃で二人は記憶を失い別の時空に飛ばされてしまったんだ。そして最終章「DEADOR ALIVEFINAL」ですべての謎が明らかに!」 と、妄想力全快で多分そんな事はないと薄々感づいている自分を騙しながら、レンタルそして鑑賞。


……うん、やっぱり、関係ない話だったよママン。


ちなみに「DEADOR ALIVEFINAL」の舞台は西暦2346年の横浜、独裁者ウー統治する専制国家ですべての市民は、人口調整のためにある“クスリ”を飲む決まりで、規則に従わない者には“死”が待ち受けているというディストピア設定。謎の放浪者役の哀川翔はレジスタンスの若者と共に、ウーの親衛隊を率いる警官ホンダ役の竹内力と戦うというストーリー。そして(いろんな意味で)衝撃のラストに「参りました」と白旗をあげた僕でした。


と、まぁこの映画、決して映画史に残る名作というわけではなく、迷作、もしくは怪作の部類なんですが、しかしそのインパクトは絶大で、特に一作目の「~犯罪者」は二大帝王の対決と注目度も高かった事もあり、一部の映画ファンの間では伝説となったわけです。

そして、三池監督はその後、「妖怪大戦争」「ヤッターマン」「十三人の刺客」や「藁の盾」など次々と名作、怪作を世に送り出し、今や押しも押されぬ大監督となり、哀川翔は三池監督と再びタッグを組んだ「ゼブラーマン」のヒットを機に沢山の映画やドラマ、バラエティーで活躍。竹内力はその後もVシネの顔として活躍しつつも、ドラマや映画にも出演しその強面の風貌を生かして独自の路線を突っ走っています。

そんな三人のある種の転機とも言えるのがこの「DEADOR ALIVE」三部作なんじゃないかなーと、僕は思うんですが果たしてどうなんでしょうね。

ともあれ、バイオレンス、センチメンタル、グロ、フェテッシュ、ナンセンスと三池ワールドが全部詰まった、ラーメン次郎のこってりラーメントッピング全部のせみたいな「DEAD OR ALIVE」三部作。

機会があれば是非(自己責任で)ご覧ください。

ではでは。



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