青空説法_絵

ゆるゆるでいきたい。

ぷらすです。

僕の母親というのはわりといい加減な人でして。

僕が子供のころに横断歩道の渡り方(青信号になったら右見て左見て手を挙げて――ってヤツ)を教えてくれたその翌日に、僕の手を引いて信号無視。
僕がその事をツッコんだら「車もいないのに待ってるバカはいない」と堂々と言ってのけたり、近所に出来たうなぎ屋さんを見て「うなぎって美味しいの?」って聞いたら「うなぎは子どもが食べると死んでしまう毒が入ってる」と平気で嘘を教えたり(興味を持たれたら厄介だと思ったんでしょうw)するような感じの人です。

亡くなったおじさんは、お正月に遊びに来ると子供には多すぎるくらいのお年玉をくれるんですが、その後、僕を含めた親戚の子供たち相手に言葉巧みに花札に誘ってお年玉の半分くらいを取り返してました。(花札の達人だった)

近所の本屋のおじさんは、思春期の僕らがエロ本を立ち読みするのを黙認してましたし、バイトの先輩は、必ず仕事とセットでサボり方を教えてくれたもんです。

友達のお母さんなんか「タバコを吸うなら隠れて吸わないで茶の間で吸え」って灰皿出してたりしてましたねー。

まぁ、今ならどれもこれもツイッターが炎上するくらいの問題行動なんでしょうけど、昔は誰も彼もそんなもんでした。
テキトーっていうか、ザックリしてるっていうか、良く言えば大らかというか。

正しい事・悪い事はもちろんちゃんと教えてくれるんですよ?
ただ、同時に「ここまでならセーフ」っていう力の抜き方や抜け道も教えてくれるってうか、建前と現実をセットで教えてくれるっていうか。

例えばバイトの件も、ただサボるんじゃなくて、力の入れどころ抜きどころを教えてくれてた感じでしたし、おじさんはお年玉の半分は取り返すけど半分は残してくれて、それは当時のお年玉の平均額よりちょっと上だったりするわけで、同時に博打にハマる怖さも教えてくれてたんだと思います。(本人が意識してたかは別にして)
友達のお母さんも、どうせダメって言っても吸うだろうし、隠れて吸って火事でも出されたり、加減が分からず体調を崩すくらいなら、目の届くところで吸ってたほうが安心という考えだったんでしょう。

本屋のおじさんも、SMみたいなマニアックなエロ本は「まだ早い」って読ませてくれなかったですし、母親も信号無視をしたあと「ひとりの時はちゃんと青信号の横断歩道を渡らないとダメ」って僕に念押しをしてました。

もちろん僕が子供の頃と今では時代が違うし、単純に比べちゃいけないのは大前提ですが、そんなザックリした時代に育った身からすると、今は子供も大人もは大変だなーって思ったりするんですよねー。

正しいこと“だけ“しか教えてもらえない、ちゃんとするのが当たり前、間違いを許してもらえないのってシンドイんじゃないかなと。
それは大人の方も同じで、間違ったことをしてはいけない。教えてはいけないみたいな空気の中で、日々のガス抜きをすることも難しい的な?

正しいこと、真面目であることは尊いし、ちゃんとしようと努力するのは素晴らしいことです。
でも、“それが当然“っていうのはちょっと違って、それが当たり前になると、気を抜く場所がなくて息苦しいし、それが高じて間違ったヤツは叩きまくってもいい、なぜならそれは正しいことだから。なんて感じで、正しさ装備で間違いを叩きに行くことでガス抜きをするなんて、ちょっと怖い感じになっちゃいますよね。
ツイッターなんか、風紀委員みたいな人がいっぱいです。

同時に正しさってのはライトみたいなもので、ないと困るけれどありすぎても眩しくて仕方がないし、どこもかしこも照らしまくると、一見明るくて素敵な世界にみえますが、薄暗闇のグラデーションがない分、ライトが照らしきれない闇は深く、ウッカリ足を踏み入れたら二度と戻ってこられないような怖さを僕は感じてしまうんですよね。(前にも書いたような気がしますが)

上記の大人たちや、僕が隠してたエロ本を見つけたときに怒らずに「これはマンガだから、これを手本にしたらダメだそ」とだけ言って、エロ本も没収しなかった父の教えは、今でも僕という人間の大きな柱の一本になってると思います。

正しさ、正しい行いは、正しいから賞賛されるのではなく、その正しさをちゃんと実行するのが難しく大変だからこそ賞賛されるわけで、普通の人は中々そうはいきません。(みんな出来るのかもですが、少なくとも僕は無理です)

出来る限り正しくありたい、正しくあろうと努力することは大事ですし、正しさを後輩たちに伝える事も大事。でも力を抜く場所は必要だし、たまには間違うことだってあるよね、人間だもの。(by みつを)
それくらいの緩さで他人も自分も許せるくらいの生き方が丁度いいんじゃないかなーなんて、僕はそんな風に思うんですよねー。

つまり、何が言いたいかというと、僕がおっぱいおっぱい書いてても「あー、アイツなら仕方ないよねー」って笑って許してください。ってことですよおっぱい。

ではではーε三三ヾ(ΦωΦ)ノシ

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