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豊島区

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映画『トキワ荘の青春』時の流れを痛感(ネタバレ感想文)

デジタルリマスター版で再鑑賞。1996年の公開当時に観て以来だから25年ぶり。約20本の映画を遺し2008年に59歳で他界した市川準監督、48歳頃の作品。市川準はもっともっと評価されていい名匠だと思うんですけどね。 主演は本木雅弘ことモッくん(<逆だ)。 他の出演は、今でこそ生瀬だ古田新太だ阿部サダヲだと思うけど、当時は無名。桃井かおりや時任三郎は別として、漫画家仲間で一番有名な出演者は柳ユーレイだったんじゃなかろうか?それもトキワ荘の住人じゃないし。きたろうは当時どうだっ

トキワ荘とは|天才漫画家が一緒に暮らした伝説のアパートについて

日本マンガの基盤は、東京都豊島区椎名町のあるアパートで作られた。それがトキワ荘だ。手塚治虫が居住を始めてから、藤子不二雄、赤塚不二夫、石ノ森章太郎、水野英子、寺田ヒロオなど、とんでもないメンツが手塚に憧れて入居。切磋琢磨しながら、作品を作っていた。 トキワ荘はまさに「マンガ家の梁山泊」としていち時代を築いた聖地中の聖地である。 日本のマンガカルチャーはまさにこの場所で生まれた。こんなスターたちが、この一箇所に集まってマンガを描いていたのは信じられない。レアル・マドリードば

映画『トキワ荘の青春』

2021年2月、『トキワ荘の青春 デジタルリマスター版』(以下、映画と記す)が公開された。 オリジナル版の公開は1996年、監督は市川準。 「トキワ荘」は有名だから、今更説明の必要もなく、世間一般的には「漫画家という大きな夢を持った若者が、日々切磋琢磨しながら腕を磨いていったアパート」という、ポジティブなイメージで語られるだろう。 そのポジティブさの一因は、実際に大きな夢を実現し、生涯「人気漫画家」でいられた(或いは、いられるであろう)漫画家たちの、「あの頃があったから今が

『トキワ荘の青春』監督・市川準、主演・本木雅弘で紡がれる、漫画家たちの純情グラフィティ、アップリンク吉祥寺にて2月12日(金)公開

市川準監督、1995年の作品『トキワ荘の青春』が、デジタルリマスター版でアップリンク吉祥寺にて2月12日(金)より公開となります。 東京都豊島区にあった、伝説のアパート「トキワ荘」。“漫画の神様”手塚治虫が暮らしたこのアパートに集った若き漫画家たち。 『つぐみ』(1990年)『トニー滝谷』(2005年)の市川準が1995年に製作した本作は、漫画家の卵たちが過ごしたトキワ荘での日常を、史実に基づきフィクションとして仕上げた珠玉の青春映画です。 トキワ荘の住人たちの兄貴分的