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既婚ゲイ映画「青いカフタンの仕立て屋」について

あらすじと致命的ネタバレなし範囲の感想

この話を私なりにまとめると「既婚隠れゲイの男が奥さんとカフタンというモロッコ民族衣装を仕立てるお店を切り盛りしていたが、奥さんが体を壊しがちで人手が足らないのでイケてる男性が仕立て屋見習いとして入ってくることに……そして繰り広げられる三角関係……三人家族?」みたいな話。

なんか公式のあらすじではゲイであることが伏せられてるっぽくてちょっぴりtwitterで話題になったりもしているが、映画始まって15分くらいでゲイであることがわかる感じだしネタバレのうちにもはいらんのになんで隠してるんだろう感はある。まさいぬさん的にはこの作品ズバリ「既婚ゲイ」ものって紹介すべきだと思う。いやこんな紹介でグッと来るのはゲイとゲイに関心が最初からある人なんだろうけどね。

奥さんの支え

 こっから徐々にネタバレ度合いふやすから気になるひとはにげてー。
主人公は既婚隠れゲイながらも奥さんを大事にしている。看病も仕事をほっぽり出してもかいがいしく世話をするし、食欲がない奥さんのためにオレンジの薄皮まで丁寧に剥いてあげたりする。体を求められれば応じたりなんかしちゃったりで、控えめながらもなかなかの中年男女セクシーシーンのお目見えである。ポルノ的にはなってないけどちゃんと触れ合ってくっついてる感はある。ちゃんと夫婦として仲良く成立してる感があってゲイであることを我慢してくっついてる感もあまり感じない。

 でもハッテン場にはちゃんと行ってるあたりまさに既婚ゲイだなって感じがビンビン伝わってくるのよ!ハッテンシーンは足しか見せない控えめ描写ながらもヤッてるな!って感じ。わー!きゃーってなったモノのおかずになるほどでもないです……。

 仕事に関しては主人公はミシンがある時代に手縫いの刺繍にこだわる無骨な職人。手先は器用でも人間関係は不器用で客とはあまりうまく話せずそ対応は奥さんに任せている。お世話をしてもらってるというか奥さんを母親がわりにしている感がしてくる。奥さん側も不器用な旦那に寄り添いながらもやや支配的な感じがする。そんな中で見習いとして雇われた若い男の登場である。最初は奥さんはナニかを感じて嫉妬するも奥さん自身の体調が悪化していくにつれ、旦那を見習いの若い男に徐々に託していく。

若い男の支え

 見習いの若い男の職人はなかなかぺろんぺろん……じゃなくて手縫いのg術も本物で活き活きしている目をしている。主人公が手取り足取りおしえてるうちにどんどん接近していくわけだけれども、見習いの若い男は引くときはきちんとひくし、物語後半から夫婦のために買い物に行ったり店の支えとなっていって三角関係から徐々に三人の家族に移行していってる。正直既婚ゲイにとっての夢……みたいな展開なんだろうか。ここだけ切り出すとご都合主義っぽくもあるけど、同性愛の締め付けが強い環境のなかスマホがない時代だとこんな幸運がないとくっつきようもないのでは感あるんよね。後奥さんとの関係の描写の分量のほうが明らかに大きくて、若い仕立て屋の男は物語上サブヒロインポジションなんよね。ゲイ主人公なのに奥さんがメインヒロインみたいな感じ。(なんだこのギャルゲー解釈)

本筋としては

 あと物語全体としてミシンがある時代に手縫いを貫く職人。閉塞的な宗教観の中ゲイとして生きていく事になっていく境遇。奥さんは奥さんで女の人が入りづらい夜のお茶屋さんに入りたいと急に言いだしたり……まぁ世間の常識に飲まれまいとして生きてるみたいなテーマが大きく存在している。そのテーマでは別の人のnoteでまさいぬさんよりも掘り下げた感想書く人がいそうなのでそっちに任せたいけど、そうするとやっぱりこの話のゲイ要素ってでかいよねっておもうのですよ。日本の配給会社の都合的には色々難しくてもゲイメディアだけでも「既婚ゲイ映画です!」って紹介できなかったものなのかな?ってきはしちゃうんだよね。ゲイメディアって言ってももうゲイ雑誌なんて商業誌としては滅んでるきがするけど、どこで拾ってくれるんだ?いや微力ながらもこれは「既婚ゲイ映画です!」ってまさいぬさん自身で叫び続けるしかないんかね。いやでもこのさくひんおすすめ?って聞かれたらそこそこはおすすめだけどうーん……?「既婚ゲイ感動家族モノ」ってフレーズを聞いて強い拒否感がなければおすすめです。

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