当たり前を当たり前と思わないように

冬は誰でもそうだと思うけれど、とにかく朝がつらい。
布団から出たくないし、こちらは寒すぎて外にでるのも「えいやっ！」という気合がいる。

私は特に寝るのが大好きなので、冬の朝は永遠に寝ていられる気がする。

私のまわりの人も冬は気分も沈みがちだったり、精神的にも調子を崩す人が多い。
外に出られないのもよくわかる。

やっと春らしくなってきて、久しぶりに顔を見る人たちが増えてきた。
何だかんだと、春には外に出たくなる力があると思う。

普通の社会では毎日仕事に通うのは当たり前だろう。
でも、私が通う作業所はそれは当たり前ではない。
調子が悪い時には休む。
それは本人のためでもあるし、人数が増えてしまった今では作業所側も負担になってしまうから。

久しぶりに会いたかった人たちも、出てこられるようになった。
最近は人にもよるけれど、あまり出てこられない時には、こちらからはなるべく連絡をとらないようにしている。
プレッシャーになっても困るし、作業所に通えている私から連絡をとることは、焦らせてしまう気がするから。

私は作業所に何年も通っていて、何とか自分のストレスの感じない場所を見つけてからは、ほとんど体調が悪くて休むということはなくなった。
やっと仕事をする所、という風に割り切れるようになってからは、なぜかよけいに通えるようになった。
それなりの成果が返ってくるようになったのも、大きい。

憩いとしての場所から、仕事をする場所へ移っていった時が一番慣れることができずにストレスになっていたかもしれない。
だから、居場所的に通いたいと思っている人からすると、中々通ってこられないのは仕方ない。

今は昔とは違って、障がい者も障がい者同士で仲良く過ごすだけの場というのが少なくなってきたようだ。
障がい者も社会に、という国の方針もある。

その中の一人から「毎日通えてるんだからすごいじゃん」と言われた。
そうだ、私はすっかり忘れていた。
毎日朝起きて、作業所に通い、仕事が出来ていることが当たり前になっていることを。

それは、私にとっては当たり前ではなかったのに。
当たり前を、当たり前と思わないように。
自分にしっかり言い聞かせた。

そして、春がみんなの元気を運んできてくれたようでうれしくなった。

すごくささいなことかもしれないけれど、そんな日々も私にとってはうれしいのです。

みなさんのうれしいもたくさん聞いてみたいです。

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