後ろを広げる

アートマイムで、後ろの空間を広げるレッスンをしてくださった。

(詳細は先生にお尋ねください)

それを手がかりにして、少しだけ進むことができた。


身体を、前額面で前後に割るとするじゃないですか。

私、前側を膨らまそう膨らまそうとばかりしていたんだよね。
後ろ側がない人間だった。


声を出す時に、前側だけを膨らますと
身体が前に持ってかれてしまうんだよね。

つんのめって転んでしまうから、転ばないように
後退りする。

そうすると、前に飛ばない声になる。


後ろが膨らむと、膨らんだ部分が背中を押してくれて
スッと前に出られる。

後ろが膨らむと、重心が安定して、自分の身体がぶれずにいられる。

後ろが膨らむと、頑張らないでボリュームの上げ下げができるなあと、上演中に思った。

(本当は、後ろや その周辺が頑張っているんですよ)


あとさ、腹話術人形を遣っている時に、
(なんか魂ぬけちゃうな)って気になってたのよ。

(なんで ぬけるんだろう)って。

これも わかった。

人形の後ろの空間がなくなるからだって。

棒人形とか片手遣い人形は、人形の後ろから操演しているから
後ろの空間が、なくなりづらいみたいなんだ。


腹話術人形は、人形と術者が対面するから
ちょっと横から遣うみたいな感覚になる。

その時に、私は、人形の後ろの空間を失ってしまっていたんだ。

後ろの空間があると、人形の重心が下がるというか
なんというか

とにかく ちょっと重心位置が変わるんだよね。

そこが、生きているように見える場所なの。


多分、人形の目線の角度とかから、この場所にたどり着く人もいると思う。

でも、後ろの空間で捉える方が良さそうだ。


後ろの空間があると、良い意味で動けなくなるから。


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