大きな手のひら

「手がここにあると思うと良いんだよ」

体幹内操法の先生が教えてくださった。
(どこかは先生にお尋ねください)

そこに手があると思って、人形でする仕草を    自分の身体でやってみた。

びっくりした。

表現力が段違いだったから。


「腕と体幹が分離していると、人形の動きもダメなんです」

そんなところから はじまった話だ。

ロケットパンチはダメなの。
きちんと接続されてないと。

先生のおっしゃるところに手があると思うとね
胴体がたわむんだ。

背骨が表現に参加するんだ。

(今までは、胴体が語っていなかったぜ)

四角い箱に棒(手と足)が刺さった箱人間だった。

手と足を一生懸命バタつかせても、胴体が箱のままで動いていないと、動いているように見えないんだ。

動いているのに動いてない、そんな哀しい空回りが おきる。


逆に、先生のおっしゃるところに手があると思うと

胴体が動かない箱じゃなくて、しなやかな袋になる。

猫が背中を丸くして威嚇してくる、そんな動物みたいな動きに変化する。

するとね、手足をブンブン振り回さなくても
動いているように見えるんだ。

動かないのに動いている。


この感覚で動いていたら、

(ああ、胴体は大きな手のひらだ)って思った。

手のひらみたいに、閉じたり開いたりしているんだ。

手のひらみたいに、何かをつかんだり、離したりしているんだ。


すごい人達はさ、

きっと皆

大きな手のひらを持っているんだね。



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?