赤ちゃんの足
「迫力に欠けるんですよね」
私の ぷっくりした足を見ながら、動作術の先生が
昔 そう おっしゃった。
迫力って言われたって、私武術家じゃないし
私の足は、誰かを蹴る足じゃないからいいんだもん。
そう思っていた。
「ぷくぷくで、ここ全然使えとらんよ」
構造動作トレーニングの先生が、私のMP関節を
指差しながらおっしゃった。
「でも猫派さんの足、形良いですよ」
「赤ちゃんの足みたい」
「猫派さん、趾(あしゆび)で器用に
蹄(ひづめ・トレーニング器具)操ってますよ」
トレーニング仲間が 言うと、先生は
「指先だけで器用にうごかしてるのよ」
「芯から使えとらん」
面白いなと思った。
人形劇で注意される事と、同じ事言われてる。
「パッと見た感じ、上手いなって思うのよ」
「でも、中身がない感じがするの」
あれ? 私、今稽古場にいる?
一瞬 錯覚したわ。
でも、構造動作トレーニングの先生や いろんな先生方のおかげで、ちょっと わかって来たんだ。
身体から表現が生まれるんだって。
芯から使えていない猫派の身体からは、
芯のない表現しか生じないんだって。
表現の稽古場だとさ、
「お前の表現には芯がないんだよ」
「じゃあ、その芯って どこにあるんですか?」
「そんなのは 自分でさがすんだよ」
って話になって、私は迷子になる。
さまよえる猫派
ちょっと格好良いでしょ?
でも、構造動作トレーニングの先生は、
これでもかってくらい明確に芯を指し示して
くださる。
「ここから使う」
「イデデデデ‼」
もう少し、曖昧な示し方でも 私はいいけど。
(構造動作トレーニングの先生は プロの施術家なので、動かしてはいけない方向 動かすべき方向、その人の可動域、どのくらい遊びがあるのかをわかって動かしています。痛いのが良い、痛くないと効かないわけではありません。きちんとした指導者の元でトレーニングはしてくださいね)
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?