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美術散歩 行って良かった!おすすめ美術館

(2020.07.27)

2016年、デゥィッド・ボウイが亡くなり、地震により熊本城が被害を受け、「どうして行っておかなかったのか」と後悔しました。
それからは、多少の無理はしても行きたいところへは行き、会いたい人には会うようにしてきました。

コロナが少し落ち着いたかな、東京の展覧会へ行けるかな?と思っていたのですが、また状況が悪くなってきて、しばらくは行けそうにありません。

そんなわけで、過去に訪れた美術館を思い出しては、これは行っておいて良かったなぁ、と自分を慰めています。

今日はそんな美術館リスト。

1. 豊島美術館(香川県)

建築家・西沢立衛とアーティスト・内藤礼による美術館。
何かが展示されているわけでは無いけれど、豊島の豊かな自然、というか、この世界の風や水や空を感じられる美術館。
1日ここで腰を下ろしたり、寝転がったりして、移りゆく景色を感じたい場所です。
※中での撮影は、私が行った2013年時点では不可でした。

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私は島で1件しかないレンタカー屋で車を借りましたが、それほど大きな島ではないので、レンタサイクルを借りるといいと思います。

2. イサム・ノグチ庭園美術館(香川県)

何年も憧れ続けて、昨年ようやく念願かなって訪れました。
何しろ事前に往復ハガキでの申し込みが必要で、私が訪ねた2019年は火・木・土の週3回の開館でした(現在は変則的になっているようです)。

イサム・ノグチの石へのこだわりが詰まった美術館です。
これは現地に行かなければ見られない展示。
人数・時間制限があり、係の方に付き添われての入館となり、撮影は外部の塀のみ可能。
お1人で来館している方もいて、よほどお好きなんだなぁと思いました。なんだかオシャレな方が多かったです。

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3. 平山郁夫美術館(広島県)

敬愛する平山郁夫先生のふるさと、広島県尾道市瀬戸田。
美しい瀬戸内の島の一つ、生口島にこの美術館はあります。
平山先生の幼少期の絵、スケッチや下絵、貴重な作品をゆったりとした空間で静かに鑑賞できます。
平山先生は「私の原点は瀬戸内の風土である」と仰っていますが、この美術館では先生の作品の源流を見ることができます。
特に『天かける白い橋瀬戸内しまなみ海道』は必見です。

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日本庭園も素敵です。カフェでお茶をしながらゆっくりと時間を過ごすのもおすすめです。
館内にはシアターもあり、平山先生の画業・文化財保護活動を知ることができます。

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4. 青森県美術館(青森県)

数年前、東京から地元へUターンする前に、ふと思い立ち一人で青森へ行きました。もちろん目的は美術館。
そのうちの一つ、奈良美智の『あおもり犬』がある青森県美術館。
設計は青木淳。隣の三内丸山遺跡発掘現場に着想を得たという建築(三内丸山遺跡もぜひ訪ねて欲しい)。
展示室は天井が高くて、私が訪ねた2017年はマルク・シャガールのバレエ『アレコ』の背景画が展示されていました。
外壁のシンボルマークもリズミカル。

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『あおもり犬』が、外展示されています。
一人(一匹)瞑想しているかのよう。雨の日も、雪の日も。
一日この子の前で座っていられる。できれば雪の日に来たかったです。
奈良美智の作品だけではなく、棟方志功、寺山修司など青森県ゆかりの作家の作品も所蔵されています。

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建物の構造が迷路のようにも思えて、少し迷ったりしましたが、逆にわくわくしました。

5. 十和田市現代美術館(青森県)

青森へ行った目的のもう一つがこちらの美術館。
外壁に奈良美智さんの作品がどーん!と。もうこれだけでテンションがあがります。
外光が取り入れられた館内は、自然光の明るさで満ちていました。
設計は西沢立衛。私は建築は好きですが詳しくありません。でもこの人の設計した建物は、何というのか優しくて大好きです。

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屋外にはチェ・ジョンファの「フラワー・ホース」が。
道路を挟んだ向かい側の公園には、草間彌生の作品があり、子供たちが楽しそうに遊んでいました。
金沢21世紀美術館もそうですが、自治体と美術館が一緒に地域の土地を有効活用し、それによって開かれたアートの場を作り、結果として人が集まってくるというコンセプトはとても素敵だと思います。

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6. 田中一村記念美術館(鹿児島県)

十数年前、母から見せてもらった画集に目が釘付けに。
そこには極彩色の鳥や魚たちが描かれていました。
50歳で単身奄美に移り住み、大島紬の染色職人をしながら奄美の大自然を描き続けた田中一村。
美術館は奄美パークに隣接していて、わたしが訪れた際(2014年)は他にお客さんはいませんでした。
奄美の高倉をイメージしたという独特の造りの建物。東京ー千葉ー奄美大島時代の作品が展示されていて画業の歴史がわかります。

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7. 江之浦測候所(神奈川県)

活躍目覚ましい杉本博司の趣味が詰まったとも言える美術館。
美術館という括りにしてしまってもいいものだろうか?とも思えるけれど。
入館は予約制。滞在時間はおよそ2時間。受付カウンター棟からしてすでにこだわりがすごいのだけど、敷地全体のそこ彼処に配置された杉本氏のコレクションがすごい。元々古美術をやっていただけあり、驚くようなお宝が野ざらしにおかれています。
そしてそして、素晴らしいのが建物。冬至と夏至に太陽光が一直線に通る道が作られています。
よくテレビや雑誌で紹介される光学硝子舞台。
上に乗ることはできませんが、座って見上げると水平線とつながっていくようです。美術館自体、広大な敷地がさらに拡張されていっているようなので、また時期を改めて訪れたいです。

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8. MOA美術館(神奈川県)

2017年にリニューアルオープン。こちらも杉本博司関連となりますが、「新素材研究所」が設計を手掛けています。
屋久杉や黒漆喰を使っていて、モダンでオシャレ。
展示空間もゆったりとして作品とじっくり向き合えます。
大きなガラス越しに見える海も素敵です。

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早くコロナが終息して自由に行きたい美術館へ行ける日が来ますように。。。




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