Dactyl ManuformのVial対応
今回は自作キーボードのファームウェアをVial対応にしたという話です。
ファームウェア更新が面倒くさい
一般的な自作キーボードはファームウェアの設定で、キーマップやマクロなどを自由に変更出来ます。
ただし、ファームウェアを書き換えするためには、マイコンをリセットする必要がありますね。
リセットボタンを押すために、本体の裏蓋を開けたりケーブルの抜き差しするのは、とても面倒に感じます。
分割キーボードであればファームウェア書き換えも左右それぞれ必要となり、さらに面倒です。
と言うことで、手持ちの自作キーボードのファームウェアをVial対応にしてみる事にしました。
キーマップの書き換えがお手軽になるはずです。
Vial化でお手軽キーマップ変更
ファームウェアの入れ替え無しで、お手軽にキーマップを変更するしくみとしては、一般的にはVIA/Remapが知られています。
ただしVialの方が設定できることが、少し多いらしいです。
また、VIA/Remapではキーマップ変更時にはJSON形式の定義データを読み込みするか、もしくサーバー側でのマージが必要です。
Vialでは、JSONがファームウェアに組み込まれるので不要となります。(その分ファームウェアのサイズが少し増えるようですが)
私はこの部分にメリットを感じたので、Vialの方を試してみる事にしました。
ただしVialは、QMKとは別に環境の導入作業が必要となります。
Vial自体がQMKのフォークとの事ですが、重複している感じがして少し気になります。
とりあえずVialの導入作業に取り組む
大まかには以下の作業を行います。
Vial QMKの導入
Vial.jsonの作成
その他諸々…
もう少し詳しく書きかけたのですが、他の方のとてもわかりやすい投稿やその他丁寧な説明がありますので、そちらを見ていただければと思います。
まずはDactyl MauformからVial化にトライ
手持ちのキーボードのなかで、難易度の低そうなDactyl Manuformからやってみます。
元々知名度が高く、ユーザー数が多いキーボードなので、Vial導入のデフォルト状態で必要なファイル類が揃っているようです。
Vialを導入した状態のフォルダで
\keyboards\以下 を見ると
handwired\dactyl manuform\5x6\keymap\vial
が見つかりました。
私のDactyl Manuformは右側のサムクラスタが4キーになっている以外はデフォルトの仕様で作成したのでそのまま試してみます。
make handwired\dactyl manuform\5x6:vial
を実行するとエラーも無くファームウェアが生成されました。
Dactyl ManuformのVial化は成功!
キーボードにファームウェアを書き込みをしてVialの設定画面を開くと、Dactyl Manuformが認識されています。
試しにキーマップを変えてみると即座に反映されます。
OKですね。
右側のサムクラスタは実物は4キーだけどファームウェアは6キー仕様。
画面はデフォルトの6キー仕様ですが、4キーでも支障なく設定できました。
画面との相違が気になるならファームウェアとjsonを修正すれば良いと思います。
この調子で他のキーボードも変えていこうと思います。