【1日1事例】健康の社会的決定要因と農村医学 #健康格差 #健康の社会的決定要因 #農村医学

参考文献:健康の社会的決定要因と農村医学
筆者:近藤 克則
発行日:2018年
掲載元:日本農村医学会雑誌 67 巻 (2018) 6 号
検索方法:インターネット

メモ
・社会疫学の源流の 1 つに『農村医学』がある
・スポーツの会をはじめとする社会参加者 の割合は都市的な地域で高く,そのようなまちで転倒率や要介護認定率が低いなど健康指標が 良いことが明らかとなってきた
・スポーツの会参加者割合は都市で高く,農村では低かった。主観的健康感が良 い者の割合も都市でやや高く,農村でやや低かった。
・都市でも農村でも,スポーツや 趣味,水平的な組織参加が多い市区町村ほど, 主観的健康感は良く,多くの要介護リスクが少ないという統計学的に有意な結果が得られた。
・つまり,農村に限定しても,スポーツの会など 社会参加割合が高いところで健康水準が高く, 都市で農村よりも健康水準が高い理由の一部 は,都市で社会参加割合が高いことにあると考えられた。
・社会参加が時間的に先行し,参加していない者ほど要介護認 定を受ける確率が高いことを確認した。また同 じ運動でも 1 人で行なうよりも,誰かと行なう者で要介護リスクが低いことも判明した。
・その 機序として,笑いの頻度など心理的な経路や, 役割もって参加する者でうつ発症や死亡率が低 いなど,社会的な経路があることが示唆されている。
・社会参加が健康に良いことが縦断研究によっ て検証されても,それだけでは不十分である。 意図的な介入によって社会参加を増やせるこ と,社会参加するようになった人たちの健康水準が良くなることの検証が必要である。
・参加前の参加者と非参加者の属性の違いを考慮しても参加群で非参加群よりも健康水準が良く,要介護認定率がほぼ半減することが検証できた。意訳すれば,開設されたサロンの近く に住んでいる人ほど要介護認定を受けにくいことを意味する。
・さらに 7 年間追跡してみると, サロン参加群では認知機能が低下する割合も 3 割少なかった


参考URL:
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjrm/67/6/67_636/_pdf/-char/ja

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