【1日1文献】当院の自動車運転再開支援における実車評価非移行者の 特徴についての予備的検討#自動車運転#脳損傷#ドライビングシュミレーター

参考文献:当院の自動車運転再開支援における実車評価非移行者の 特徴についての予備的検討
筆者:竹原 崇登(OT)1),田内 悠太(OT)1),坂本 利恵(OT)1),和田 陽介(MD)2), 道免 和久
発行日:2019年
掲載元:第39回近畿作業療法学会
検索方法:インターネット
キーワード::自動車運転,脳損傷,研究

【はじめに】 
・近年,自動車運転再開支援において各医 療機関での取り組みが広がりつつある.
・2017年より, 当院においても,リハビリテーション科医師,作業療 法士,言語聴覚士の計5名(臨床経験年数4~15年目) でチームを結成し,実車前評価を中心とした運転再開 支援を開始した.
・実車評価への移行を決定するカン ファレンスの参加者は,支援チームを固定とし,その 他のリハビリスタッフを募り,神経心理学検査とドラ イビングシミュレータ(以下,DS)の結果を用いて判 定している.
・全国的に,実車前評価の役割は運転不適 格者のスクリーニングとして考えられている.
・しかし, 現在も多くの運転評価に対する報告がなされているが, 実車前評価での実車評価移行者と非移行者を比較し, 特徴を検討した報告は少ない. 

メモ
・当院の実車評価非移行に影響を与える因子と して,J-SDSA ドット抹消の誤り数,DS の総合学習 体験内の安全確認,速度項目の下位項目と安全確認の 総合評価であった.
・ドット抹消は主に注意力を評価す ると述べられており(加藤ら2015),机上検査におい て実車評価への移行の判別に有効であると考えられる. 
・DS の結果では,安全確認時の見落としや速度調整の 項目に差を認めた.
・これは,机上検査だけでは確認で きない対象者の特徴を,DS を用いたことで顕在化で きたと考える.
_一方,先行研究にて TMT 等は実車 運転の可否判定との関連が報告されている(山田ら 2013).
・今回の結果では J-SDSA ドット抹消の誤り数 以外の神経心理学検査では有意差が出なかった.
・その 理由として,当院では実車前評価の神経心理学検査を 2段階で行なっており,MMSE, TMT-A, BIT を DS 評価へ移行する前のスクリーニングに用いていること が要因と考えられる.
・今回の結果は,当院の実車評価 移行への判別の一助となる可能性が示唆された.

参考URL:
http://kinot39.umin.jp/pdf/abstract/O5-4.pdf  

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