【1日1文献】人工股関節置換術後に座位で前方脱臼を生じた1例#人工股関節#前方脱臼#座位姿勢

参考文献:人工股関節置換術後に座位で前方脱臼を生じた1例
筆者:翁長 正道仲宗根 哲石原 昌人平良 啓之比嘉 浩太郎上原 史成当真 孝東 千夏西田 康太郎
発行日:2021年
掲載元:整形外科と災害外科 70 巻 (2021) 1 号
検索方法:Google Scholar
キーワード:人工股関節全置換術前方脱臼座位姿勢

抄録
【症例】54歳女性.ステロイド関連の両大腿骨頭壊死症に対し前方アプローチで左人工股関節全置換術(THA)を行った.自宅退院後2日目,自宅のトイレに座っている際に左股関節痛が出現し,歩行不能となり救急外来を受診した.単純X線像で前方脱臼を認め,全身麻酔下に整復した.整復後3日目に院内のトイレで再脱臼し,再整復を行った.座位の骨盤側面単純X線像で深く座ると骨盤は23°後傾,浅く座ると骨盤はさらに39°後傾していた.再整復後は股関節可動制限装具を装着し,脱臼なく経過している.
【考察】THA後に座位姿勢で前方に脱臼することは稀である.しかし,立位から座位で骨盤の後傾が大きくなる症例では,座位でカップの前方開角が増大し,前方脱臼のリスクがある.本症例は座位姿勢で骨盤が後傾し,カップの前方開角増大のため前方脱臼したと考えられた.

参考URL:
https://www.jstage.jst.go.jp/article/nishiseisai/70/1/70_38/_pdf/-char/ja

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