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風景録|指宿・知覧・枕崎を巡る(DAY2)

旅の概要

  • 旅の目的:現実逃避して大自然と温泉に癒されたい。

  • 日程:2泊3日(2023年4月末)

  • 旅の特徴:一人旅。鹿児島中央駅からレンタカーを借りて、指宿・知覧・枕崎・鹿児島エリアを好きなように旅をしました。鹿児島の方のやさしさと自然に触れて大いに癒され、鹿児島大好き人間になって帰った。時系列で旅をまとめる。

1日目

1日目はこちらの記事にまとめた。

2日目

【指宿市】ヘルシーランド露天風呂 たまて箱温泉

指宿に行くなら、絶対に絶対に絶対に行ってほしい。「あれ、ここは天国か…?」と思ってしまった。施設は小さいので受付~脱衣所はこじんまりしている。ただ露天風呂は本当に絶景。180度いっぱいに東シナ海が見渡せて、海と空と温泉の境目が分からなくなる。

9時半の開店と同時に訪れたときは、地元の方と思われる女性が2名いたくらいでゆっくりできた。4月のまだ柔らかい午前の日差しに海も温泉もキラキラ反射して、小鳥がさえずり、新緑がまぶしい。全部キラキラしてる。まさに玉手箱。湯の温度も適度で、いくらでも浸かっていられる。

所々に岩のベンチがあって、若い女性がそこで海を眺めながら湯冷まししているときの後ろ姿が人魚に見えてしまった。それくらい非日常的な絶景だった。天気に恵まれたことも大きいかもしれない。次は夕暮れに訪れたい。きっとまた違った絶景が見える気がする。(カメラを持ち込むのはNGです)

【指宿市】山川製塩工場跡

たまて箱温泉のすぐ隣、徒歩2分もないところにある昭和時代に稼働していた製塩工場跡地。せっかくなので見学。

解説の看板もある。

【指宿市】竹山(別名:スヌーピー山)

こちらは訪れるというか眺める山。たまて箱温泉からも製塩工場からも見える面白い形をした山。別名はスヌーピーが寝ているように見えるかららしい。確かに。

南国の植物の中で寝転ぶスヌーピー

【指宿市】開聞山麓自然公園

美しい円錐形の形から「薩摩富士」とも呼ばれる開聞岳。標高924m。
その東側山麓にある自然公園で、県の天然記念物である日本在来馬「トカラ馬」を見ることができると知って訪れた。たまて箱温泉から車で15分~20分くらい。
 園内はトカラ馬と事故にならないよう、ゆっくりと車を走らせる。途中、通行の邪魔にならないよう路肩に車を泊めて写真を撮っても大丈夫。当然、触ったり脅かすようなことはせずに適度な距離を保てば、馬も安心してゆっくりと観察することができる。
 海と山とトカラ馬を同時に眺められて(しかも入場料が安い…)、ひたすら癒される。

草をはむトカラ馬
仲良くむしゃむしゃ
開聞岳を見上げる
日本とは思えない南国の眺望

【南九州市頴娃町】瀬平自然公園

開聞岳の南西側。枕崎市に向かう国道226号線の途中で、ちょっと寄り道する感じの場所。入口が分かりにくいので、看板に注目しておいて。
開聞岳と海と国道という素晴らしい被写体が良いアングルで撮れる場所。

葛飾北斎が絵にしてそうな景色

【南九州市頴娃町】番所鼻自然公園

この旅で一番圧倒された場所かもしれない。実はもともと訪れる予定がなかったのだけど、一日目の知林ヶ島でおじさんに勧めて頂いて初めて知り、急遽追加。30分程度見ればよいかなと思っていたが、あまりの美しさに結局1.5時間くらい見とれてしまった。伊能忠敬先生が「天下の絶景」と称したそう。本当にこの景色は日本の宝。(ちなみに読み方は「ばんどころばな」)

何が絶景かというと「開聞岳」と「海の池」の作り上げる景色。「海の池」は、数十万年前の火山活動と侵食で形成された天然岩礁で、干潮時には「海の上のさんぽ道」として歩いてぐるっと回ることができる。そしてその中には「竜宮城への入り口」があったという伝説があるそうな。いやもう冒険心くすぐりすぎる。(参考:番所鼻自然公園/南九州市 (minamikyushu.lg.jp)

海の池

ちなみに「海の池」は県指定名勝・天然記念物「番所鼻の溶結凝灰岩の環状プール」というらしい。地質学的知識があれば、きっともっと楽しめるんだろうな。訪れた時は干潮で、「海の上のさんぽ道」を歩くことができた。もう大興奮。あと5周くらいしたかった。10周しても飽きないと思う。ゆったり歩いても10分程度。岩の隙間や池の中を覗きつつ、開聞岳を崇めつつ。

我ながらよく見つけたと思うのだけど、突き出た岩の先端に、お地蔵様みたいな岩がおかれていた。古くからの自然に対する畏敬の念を感じたと同時に、この景色には神なのか仏なのかわからないけれど、何か崇めたくなる気持ちを起こさせる力があるよね…と、ひとり古代人と通じ合えてた気分になった。

しばらくのこの景色を堪能していたかったので、近くにある「いせえび荘」がやっている「AB CAFE(えびかふぇ)」(いせえび荘公式ホームページ 伊勢海老料理と海の眺めが自慢の宿 (iseebisou.jp))で「プルドポークのてりやき月見ライス」をテイクアウトして、屋外のベンチで眺望を楽しみながらゆったりランチをした。

無計画ながら、このランチタイムは最高だった。

伊能忠敬先生も拝んだこの景色
干潮で岩場の穴に取り残された小さい魚

【南九州市頴娃町】タツノオトシゴハウス

同じ番所鼻自然公園の中にある。いせえび荘から徒歩2分。
なんだか雰囲気のある小屋?の階段を上がっていくと、すごい種類のタツノオトシゴがいる水槽がずらっと並ぶ海辺の別荘みたいな空間。地方にありがちな(失礼)、ちょっと入りにくい展示施設かと思いきや、とてもオープンでチルな空間で、タツノオトシゴとオーシャンビューを楽しめるカフェもある。

空間も好きだったけど、主役はタツノオトシゴ。というかタツノオトシゴってこんな可愛いの。大きい子も小さい子も、カラフルな子もシックな子も、多種多様だけどみんな共通して不思議なフォルムで見入ってしまう。この時はカフェ利用せずタツノオトシゴだけ見せて頂いて失礼した。後から気になってタツノオトシゴハウスのことを調べてみると、館長さんのタツノオトシゴへの愛がすごい。観光養殖場タツノオトシゴハウス (seahorseways.com)

無料で入れるので、ぜひ訪れて一緒にタツノオトシゴにはまってほしい。なんなら2024年は辰年ですから、ご利益ありそう。

とても良い景色の窓際席
タツノオトシゴちゃんたち
外観から想像がつかないリラックス空間

【枕崎市】犬の白浜

ここは、グーグルマップで高評価だったから行ってみよう!というノリで訪れたのだけど、道中は超トラップだらけだったのでぜひ参考にしてほしい。
あとから知ったのだけど、サンゴ礁の残骸が生む美しい白浜の景色がSNSでまあまあ話題になっていた模様。だからグーグルマップでも高評価だったのかな。
で、まあ普通に行ける場所だろうと気にせず向かったのだけど、まずどこに駐車したらいいかわからない。ちょっと古いカーナビではまずたどり着けない。付近にある食品加工工場エリアを永遠にぐるぐるさせられる。(カツオを名産とする枕崎市だけあって、きっとカツオ加工の食品工場エリアだったのだろう。車内はカツオの角煮の香りが充満していた。)

ということで目的地は「犬の白浜」ではなく「水尻公園」にすることをお薦めする。「水尻公園」に車を停めて、そこから徒歩で犬の白浜に向かう。ここから先は心許ない「犬の白浜」の案内看板だけが1・2か所あるが、道らしき道はない。とうとう「え、この先に進むわけないよね?」と思う森の入り口に到着したなら、それは正解なので勇気をもって進む。「嘘だろ」と思いながら突き進むと、絶景が待っている。そして意外に先着の同志が数人いたりするので安心してほしい。ただし、夜や満潮時は気を付けたほうが良いと思う。
なお、枕崎市のHPにも一応乗っているスポットで、案内には

映画「となりのトトロ」にも出てきそうな木々が生い茂った細い道を通り抜け…

犬の白浜 | 枕崎市観光協会|枕崎の観光情報なら【まく旅(まく旅)】 (makutabi.jp)

と書いてある。体感としては、トトロのファンタジー感なんて可愛いものではないアドベンチャー感強めだった。くれぐれも気を付けて。
白浜とサンゴ礁の死骸は、確かに美しく、よい写真が撮れると思う。

頑張って行った割にちゃんと写真を撮るのを忘れた


【枕崎市】枕崎お魚センター

さて、またしばらくドライブをして枕崎市へ。枕崎といえばカツオ。おいしいカツオを頂きたかったけれど、ランチタイムをとうに過ぎていたのでお土産のために立ち寄る。

【枕崎市】かつお公社

ここではカツオのタタキの製造工程が、特に入場料なくガラス越しに見ることができる。カツオの町に来た以上、カツオを味わうだけでなく何かしら知識を身に着けて帰らねば、という使命感がある人がいたら立ち寄ってほしい。5~10分くらい。なお、お土産も買える。ただ内容はお魚センターとあまり変わらない。
かつおのタタキ 製造工程 - 鰹の刺身・たたき・かつお節・鰹節削り器 枕崎市かつお公社 (katuo.net)

【枕崎市】火之神公園

薩摩半島の先端に位置する。古事記に登場する「海幸彦と山幸彦」にゆかりがあるそう。沖には「立神岩」がそびえたつ。古事記との関係をもっと知れると、また違った感動を得られるかもしれないが、私は「立神岩」を見て満足してしまった。

立神岩

2日目おわり

2日目は指宿市から頴娃町を経由して枕崎市までドライブ。そのあと指宿市に戻り、夕食を食べて、宿の温泉でゆったり過ごした。定番郷土料理が食べたかったので、指宿駅近くの「さつま郷土料理青葉」さん(https://aoba-ibusuki.com/)の定食を頂きました。

カツオの刺身、薩摩牛の角煮、薩摩芋の甘露煮とか

3日目は鹿児島市内。次の記事でまとめる。

写真をBehanceにまとめているので
良ければそちらもどうぞ。


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