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地域連携型子ども食堂はできるのか?

よく「昇平は今、なにやってるの?」とよく聞かれるのですが、一言では説明ができないので、今日はこの「子ども食堂」について説明します。

地域分散型子ども食堂はできるのか?

実は今年、特定非営利法人スミエモという団体を立ち上げました。

NPO法人スミエモとは...
住之江区を中心とした地域住民に対し、地域が一体となるイベント運営や地域コミュニティを形成するダンスや音楽といった文化芸術活動の普及振興を図り、地域における文化としてのダンスや音楽の発展を目指す。又、住之江区内での経済的に恵まれない子ども達に対して、栄養価の高い食事に加え、高度な文化芸術に気軽に触れて、体験できる場を提供する事業を行うことによって、文化芸術の持つ「自主性」「自己創造性」「協調性」を養い、子ども達が将来への夢と希望を持って心身共に成長していける地域社会の実現に寄与することを目的とする。

特定非営利団体スミエモ 定款「目的及び事業」より抜粋

大層な事を書いておりますが、要約すると
・ダンスや音楽などの文化芸術を通じて住之江を盛り上げたい。
・子ども食堂をしたい。
⇨これは子ども達の希望ある未来の為です。

という事です。
その中でも現在スタートした子ども食堂についての取り組みを少しお話しできればと思っています。

そもそもきっかけは、オスカードリームで定期開催していた音楽ライブに地域の子ども達も集まればいいな、ということで子ども来場者向けにNPO法人の副理事でもあり、頼れるぼくらのお兄さん徳さんの発案でお好み焼きを提供する事から始まりました。イベントの呼水的お好み焼きってやつです!笑

普段はお好み焼き屋でマネージャーとして働く毎日けん玉している徳さん

その活動をきっかけに、住之江の各地域の方から色々なご意見やご協力表明をいただき、「一箇所で子ども食堂ではなく、さまざまな場所で共通ルールの子ども食堂はできないのか?」というアイデアから、今進めている地域連携型子ども食堂「イコロプロジェクト」の原型ができてきました。

イコロって何?

アイヌ語でイコロとは「宝」を指します。
徳さんのご出身は北海道でして、そこからイコロという言葉を選ばせてもらっています。
街の宝、住之江の宝といえば、もちろん"子ども達"です。
このプロジェクトは街や地域がが一緒になり、地域で子ども達を元気に育てていく。そんな願いが込められています。

これって、恐らく昔の日本では当たり前?だったのかもしれません。
現代の日本における核家族化やあらゆる物のデジタル化はそういった繋がりがどんどん希薄にさせているのかもしれません。

だからこそ今改めてそういう現場や繋がりは、敢えて作っていく必要があり、日本各地で地域コミュニティの見直しが図られているのではないでしょうか?

”宝”を一緒に育ててみませんか?

子ども食堂縁日イベントの一コマ
宇宙刑事トマティーンが到来。子ども達と一緒に缶積み。みんな大興奮。

ザ・子ども食堂!ではない

当初のスタート時もそうでしたが、元々がイベントに子ども達が来やすくなり一緒に楽しもう、というのが始まり。
「貧困の恵まれない子のため」とか「無料で食べれる!」「ザ・こども食堂!」などと過激に安さや困ってる人を助けます!という色は僕たちは表に出さず、お店の前で縁日を開催しそこでたこ焼きを全員に配ったり、普段はアイスを全員に配布したり、「実は本当に届けたい、必要としている"子ども"を顕在化させずに平等に届ける」ことで潜在的な貧困を表にすることなく「いじめ」「差別」に繋がらない仕組み作りを目指しています。

一店舗運営の負担と発信力

イコロの特徴は1店舗"子ども食堂"とドンッと構えるのではなく、子ども食堂に興味がある通常の飲食店さんと一緒に地域に大きな子ども食堂を作るというプロジェクトです。

既に住之江では子ども食堂が過去にあったり、これからやってみたいという人がいるということがわかっていました。
ただ、それらもなかなか運営が継続的に続かなかったり、広告がうまくいかず利用者増に繋がらなかったり、と課題もあるように思えました。
であれば、新たに子ども食堂を立ち上げる、というよりは地域の飲食店で共通ルールのもと、子ども食堂のノウハウや発信力を共有したほうがより効果的かつ負担もすくないのでは?という事もイコロでは考えております。

イコロのシステムと現状の活動

イコロプロジェクトの仕組みはこうです。
「イコロチケット」という「200円で1枚購入できる」地域共通チケットを発行し、お店の入口付近等わかりやすい場所にチケット立て掛けてもらい、子どもがそのチケットを使ってご飯やおやつなどをイコロ加盟店舗で使えるという仕組みです。

このチケットの原資は子ども食堂実施している店舗等で募金箱を設置し、お客さまからの募金等でお店で溜まったお金をチケット(+運営費)に換えてチケットはお店にストックされていく。というようなシステムです。

またこのプロジェクトは基本的には子ども食堂のために頑張る!
というよりかは、普段は通常の飲食店営業をされている店舗の皆様ですので、無理のない中で活動に共感頂き、参画できるように協力していただく、という事を大切にしております。
ですので、子ども食堂提供メニューも固定する、という事もなく営業の中で少し残ってしまう原材料や料理を活用していただき、廃棄するのではなく子ども食堂に生かしてももらえればという事をお伝えしております。

また、子ども食堂はお店の性質(居酒屋等子どもが基本的に入る事ができない)や、営業のキャパ等で子ども食堂の実施はできないが、協力はしたいという店舗さまには募金箱のみを設置させていただき、募金箱に溜まったお金をチケットに換えて、子ども食堂実施店舗さまにチケットを配布する、という事を行なっています。

加盟店舗には募金箱のみを設置させていただいております。趣旨にご理解いただき、
ご協力をいただいております。おうち様 ありがとうございます。

現在、既に地域に10店舗導入が完了しており、子供たちは住之江区内の飲食店10店舗のどこかでご飯を食べることができます。

嬉しい事であり、課題であるのが、
まず募金は驚くほど沢山の方が協力してくださる。という事。
ただ、逆に
なかなか子ども達にチケットの存在や店舗の存在を知ってもらう事ができずチケットが溜まっていく一方、という事です。

ということで、現在溜まったチケットを原資として参加店舗の前で縁日イベントの原資にしていただき、スーパーボールすくいやゲームの景品のお菓子などを買って頂く資金にしており、イベントを通じて地域に活動内容を知っていただくようにしております。

活動の将来像(パンチしょーへーの妄想)

他にもアイデアあれば是非教えてください。
地図から外れてますが、コスモスクエア周辺も住之江区です。

先ほども述べたようにイコロの思わぬ誤算?というかなんというか、ですが
有難いことに募金や協力したいという方は非常に増えてきております。

またチケットという性質が、疑似通貨でもあるので、将来的には食だけではない子どものための地域通貨まで昇華できないか、と勝手に思っています。

特に私がやっていきたいのが本。

住之江区って恐ろしいほど本屋がないんです。
これは行政の方もおっしゃっていました。
子どもの頃の絵本、本ってとっても今でも頭に残ってるし、お気に入りの本やストーリーは今でもきになっちゃいます。怪傑ゾロリシリーズやズッコケ3人組なんかは図書館でめちゃくちゃ読んでました。

読み終わった本は寄付してもらい、子どもは本を取り扱っているお店でチケットと本を交換。地域でのリユースにも繋がるし、子どもも自分の欲しい本を購入する、という事を体験することで大切に読んでもらうことにも繋がる。

のかなぁ。と勝手に妄想したり。笑

また服についてはとても個人的なのですが、
僕らはダンススタジオやってるのですが、子どものダンスの衣装もなかなかご家庭に負担を敷いてしまっているなぁ、と思ってまして。
また普通に着る服もすぐに大きくなり着れなくなったりしてるのでは。

この服も地域でリユースすることができる、かつイコロを通じることで、寄付にしろ購入にしろ、住之江の地域活動に気軽に参加する一歩となれば良いかな、と思ったりしたり。


以上、ここまでいくにはあと何十年かかるかわかりませんが、こんなことも住之江ではやっております。

これも実は住之江をダンサーの街にしたいという想いにリンクしていたりいなかったり。

それはまた別のお話。

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