おじさんになった話

年取って、俺もおじさんになってしまったなあというわけではない。妹の子どもがようやく生まれた。ようやくというのは、まあ大変なのはこれからだという人もいるかとは思うのだけども、妹自身にも、色々とここではあまり詳細なことは書かないけども、ストレスからか身体に不調をきたしていたので、生まれたという連絡を聞いたときにまず思ったのは安堵だった。

それから送られてきた画像を見たときに思ったのは、自分の血のつながったものがこの世にいよいよ生まれたということについての妙な居心地の悪さだった。責任感なのかもしれないと思い当たった。新しい無垢な命の姿を見て、正しくあろうというような。生まれる前にはさあ生まれてきてちょっと大きくなったくらいに余計なことを吹き込んでやろうとか企んでいたわけだけど、いざそれが実体をもって現れると、たぶん怖気づいたというのが正しいと思うのだけど、世間一般的な「ちゃんとしなきゃ」が頭を覆いつくした。
後ろめたいことがあまりにも多すぎるので、無垢100%の目の開いた人間がまっすぐに見られないといえるかもしれない。
今のところ、実際に目の前にした時にすぐにだっこしてやろうとか、溺愛するというような行動を取れる自信が全くない。どうか過程をすっ飛ばして、公園で駆け回る5歳くらいになってくれんだろうか、いや5歳ともうまくやっていく自信は全くないんだけども。
もしこの先、自分にも子供ができたらと思うと、思いやられるばかりである。

とか言いながら、実際は可愛くて仕方ないと思うようになるんだろうから、まあ僕はそういうグダグタと言いながら、実際の行動と伴わない様なことをよくやってしまう。
改めないとなあ。

作: 練間沙
連絡先/Contact
Twitter ID: @Pulse_amp
Instagram ID: @Pulse_amp
Profile: https://linktr.ee/p.a.m
Mail: pam.since2015@gmail.com
🄫 2015-2019 PAM
CopyRight (c) Since 2015 PAM All Rights Reserved

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?