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(個人)Vtuberを始める前に 戦略決定編

 冷静になって一本前の記事を読み返したら具体的にそうならないためにどうすればいいのかも全然書いていないし、本当に参考になるのか?と思ったので追加でもう一本書いてみようと思いました。
 今回は人によって違う、個人勢Vtuberとして取ることの出来る戦略などについてお話しようと思います。


はじめに

 全ての記事で言っていくつもりですが、私はVtuber様のマネージャーでもなければコンサルタントでもなく、分析の専門家でもありません。
 あくまで今持っている情報や過去の例からお話をしますが鵜呑みにはせず、ネットの世界に転がっている情報の一つとして味わっていただければと思います。
 また現役のVtuber様や知っているVtuber様がこれに該当していないけど伸びてますけど~?といった事もあるかと思います。繰り返しになりますがあくまでこの記事は一例として、方向性を決める場合は一助としてお読みください。

戦略とはなんぞや

 仰々しい言い方をしていますが、Vtuberをして行くにあたり取りうる、自身の売り出し方、そのための活動方針のことです。
 代表的なものを箇条書きしますので、見ていただければ「あ~こういうことか」となるかと思います。

  • アイドル売り

    • ソロ売り型

    • グループ売り型

  • ガチ恋売り

    • 恋愛推奨型

    • 実際に距離を縮める型

  • 友達系売り

    • 本当に視聴者と遊ぶ型

    • 友達だから配信に遊びに来てね!型

  • ゲーマー売り

    • ガチゲーマー売り

    • カジュアルゲーマー売り

    • 流行ゲーマー売り

  • シンガー売り

    • 歌唱力全振り売り

    • 歌唱力とアイドル売りのミックス

    • 歌唱力とバラエティ売りのミックス

  • バラエティ売り

    • 多種多様な属性を持った方々

  • 特定界隈特化型売り

    • 需要は低いが供給も低い界隈や、結束力の強い特定の界隈に向けた型

 このあたりになります。また、自身のアピールポイントが多い場合複数の売り方を記載した形以外でミックスすることも考えられます。
 自分自身が魅力やスキルとして持つもの、自分自身の感情や時間などで行えること、一つ前の記事で掲載したVtuberをする目的、以上を組み合わせてどのような方針で活動していくか考えると良いと思います。前回の記事は以下となりますので、あわせてご参照ください。

 それでは、箇条書きした大枠ごとに実際に行われる事が多い事を準備中からデビュー直後くらいまでと想定し書いていきます。

アイドル売り

 アイドル売りはVtuberである以前に実際の芸能活動者でも非常に多く、そういう面で見れば伝統的で代表的な売り出し方の一つになるかと思います。どちらかといえば男性よりも女性に多く見受けられます。
 Vtuberにおいては実際に行うことが出来るファンとの交流の場が少ないため、SNSでのファンとの交流なども後述するガチ恋売りほどではないとしてもしっかりと行っている方も多いです。
 少し面白い事をするだけで清楚ではない、芸人などと言われる事もありますが、それでも彼ら彼女らはアイドルであり、気軽に異性の活動者との交流は行わずに、コラボ配信などもほとんどが対同性としています。
 ソロとグループの違いはあまりにもそのままですが、アイドル売り枠のソロ売りと認識している方は本当にソロで活動をなさっており、グループでない以前に他の方のコラボをめったにしない印象です。
 一方グループ売り枠の方はグループでの活動をすることがある他、外部とのコラボも行いますが、基本的にはソロでの配信を多く行っています。

アイドル売りが向いている方、向いていない方

 まず大前提として、ソロでもグループでも自身にとっての理想の姿としての像をしっかりと認識し、その姿をファンの方に見せ続けるという意思を持つこと。自身の魅力をもってして理想とするその像へ近づけ、しっかりと自分自身を他者へアピール出来る事が重要です。最も魅力の認識とアピールは他の売り出し方でも必要となるのですが、アイドル売りの場合は目指す姿は自身の理想であり、それを目指し、維持をする。率直な言い方をすれば演じ続けるという気力や努力が必要です。
 その上でソロで活動する場合は、プライベートを確保したい方、他のVtuberさんとのコラボや交流をしたいわけではない方、内容に縛られない活動をしたい方に向いています。
 グループでの活動の場合はそれに加え、同性の仲間や友達を作りたい、コラボで行うような企画やゲームなども行いたいといった方に向いています。

アイドル売りは何をするのか

 Vtuberにおけるアイドル売りはアイドルと言う響きとは裏腹に活動内容は幅広く、歌を主とする方も居ればゲームを主とする方もいまし、雑談メインの方も居ればそれぞれをミックスしたような活動内容の方も居ます。
 しかし共通するのは自身の理想とする姿を目指し、ソロであろうとグループであろうとその姿をファンの方に見せていくという姿です。
 自身の理想とする姿がしないと思う活動は出来ませんし、理想の自分がしている活動があれば自身が好きでなくとも行う事になるかもしれません。それらを許容したうえで我慢をしながら活動をする必要性も出てきます。
 いわゆるファンサービスとしての活動は規模感などに応じて変わると思いますが、これも基本的には行う必要がありますし、特に初動は繰り返しとなりますが、ガチ恋売りほどではありませんがSNSでの交流が非常に重要です。何もせず突然バズって大人気になるケースは稀なので期待せずプランを組んでいきましょう。
 配信に置いても、あなたが理想とする姿を見せていきましょう。例として、あなたが理想とするアイドル像が、ファンの一人ひとりに優しく、丁寧なファンサをする姿を理想とするのであれば、コメントに可能な限り対応をするなどです。

アイドル売りで始めるには

 まず大前提として一番最初に大事になるのはVtuberとしての姿です。動物の姿や機械の姿、ドラゴンの姿でアイドル系Vtuberを目指すことは不可能とは言いませんが、率直に申し上げて人ベースの姿と比べれば圧倒的に困難な道となると申し上げたいです。
 とはいえアイドルVtuberで大事なのは"理想の姿"を目指し、それを演じ抜く事であり、自身の理想がサッカーボールの姿のアイドルなのであればその姿となるべきですし、自身の理想が人ベースの悪魔の姿のアイドルなのであればその姿となるべきです。もし自身の理想の姿を追い求められないのであればアイドル売りの道はやめたほうが無難でしょう。
 姿が決まれば次はキャラ作りです。これもあなたが理想とする存在が持つ性格を考え、その存在になりきる事が重要です。発声の仕方、言葉遣い、日常の話題まで全てです。もしも本当の自分自身の姿を見て推されたいのであれば、目指すべきはアイドルではなく後述していく他の売り出し方になります。
 姿やキャラが定まったら次に始めるのはSNSの運用で初期ファンを獲得していくことです。これについては長くなることと、獲得方法については検索すれば多数手法が出てくるため省略いたします。もしかしたら今後一例としての記事を書くかもしれませんが。

ガチ恋売り

 ガチ恋売りはVtuber界隈独自のものではありませんが、特に浸透しているものはVtuber界隈のものになるのかなと思います。
 アイドル売りと似てはおりますが、決定的に違うことは主なターゲット層は一般的に異性であり、自身のことを本当に好きにさせることが目標であることです。
 他の売り出し方でも結果的にファンに異性として恋を指せる事はありますがこれは通常は結果であり、自身の固定ファンを作るために自身を好かせるのとは大きく違います。
 恋愛推奨型、実際に距離が近い型いずれにしても大きな違いはなく、どちらかといえば最初は実際に距離が近いが、ファン数が増えていくと対応が困難になり恋愛推奨型に変わっていくという事が多いのかなと思います。
 距離が近い型についてはSNSで非常に気軽に交流を行ったり、場合によってはDMでのやり取りまで容認することもあります。自身にファンのリソースを割かせ、ファンが他の対象を見る時間や必要性を無くすのです。
 恋愛推奨型についてはファンとの交流が減る代わりに自身にファンを引き付けるため、自身への恋を推奨したり、積極的にファンに愛を伝えたり、自分だけを見るように伝えたりすることでファンを自身に釘付けにしていきます。

ガチ恋売りが向いている方、向いていない方

 こちらは3つの前提ですが、率直に言えば全方向に好意を伝え続ける事に抵抗が無い、あるいは目的のためならそれが出来ること。
 次の前提としてファンの心を掴むためのSNSでのやり取りに膨大な時間を割くことが出来ること。
 最後の前提として自身の価値を常に高く見せることが出来ることになります。
 これらについては、もちろんですが自身を好きにさせるためには、まずは相手に自分自身が相手を好きだと感じてもらわなければなりません。そのため積極的に好意を伝える必要があり、相手からの好意も全て受け止めた上に返していくほどのことが必要です。その活動を行うためのSNSでのやり取りにたくさんの時間もかかります。また、自身の価値を高く見せる事も重要です。オブラートに包んだ言い回しが浮かばなかったため理由は割愛します。
 またそもそもガチ恋売りに様々な理由により強靭なメンタルも必要です。

ガチ恋売りは何をするのか

 自身にターゲット層の相手を恋をさせる。そこまでいかなくとも最低限自分に対して好意を持った状態になってもらう。これにつきます。
 ただしそれは一人ではなく、なるべく多くの相手を同時に進行をするのです。恋をした状態を楽しむ人も居ますが、その域を超えて本当に可能性があると深いファンには思ってもらう必要もあります。
 まあ実際のところガチ恋売りをしている本人とファンによっては本当に可能性があり、ガチ恋ファンと推しVtuberという形でご結婚なされた例も私の知るだけでも2件はあるため本当に可能性は0ではないのですが。人間同士のことですから。
 ただしあなたがそれを望んでいない場合、ガチ恋の中でも深度が高いファンはコントロールも効かず非常に厄介な相手にもなり得ます。長くなることと、検索すれば既存の多数の記事が出てくるためここでは割愛しますが、デメリットをしっかりと認識してください。
 配信では応答をし易い雑談が主となりますが、その他の配信を組み込んでももちろんかまいません。ただし、コメントの応答は必須です。

ガチ恋売りで始めるには

 アイドル売りの項目とかぶるのですが、まずは姿です。しかし、アイドル売りよりもさらに人間の姿であることは前提となります。
 自身に対して好感や愛情を抱いてもらう以上、人をベースとした姿の方が圧倒的に有利になります。いえ、有利不利という段階ではなくガチ恋売りをするなら人の姿でないのはする必要が皆無な縛りプレイをしているようなものです。
 もし人ベースの姿以外でガチ恋売りをしたいのであればそれは通常のガチ恋売りではなく、特定界隈特化型売りの方に該当するでしょう。
 姿の雰囲気についても、自身が好きなテイストよりは異性が好きなものの方が好ましいでしょう。男女問わずそれぞれの性別に人気なゲームタイトルのキャラクターを好んで描いているなど、特定の性別の相手から人気のあるイラストレーター様にお姿の依頼をするのが最も好ましいです。
 姿が定まれば次はSNS運用です。初動ファンだけでなく、あなたが活動する限り永続的に応援してくれるファンを作るつもりで活動を初めてください。詳細についてはアイドル売り同様割愛します。

友達系売り

 個人Vtuberについて造詣が深くないとあまり馴染みのないジャンルかと思いますが、これを名乗っている方は存外多いです。
 内容としては気軽に友達感覚でコメントをしてほしい、自分も気軽に対応をするのでそれで親近感を感じて欲しいというものから、本当に友達になりたいからVtuberさんもリスナーさんも一緒に遊ぼうよ!というタイプの方までいらっしゃいます。
 これ単体の属性としてではなく、アイドル系8に友達系2のミックスなど、他の属性と混ぜての活動という方は割は結構な数おり、純粋に100%友達系といって活動しているかたもお見かけはしますね。
 この系統の方のお話をあまり聞いたことがないためこちらの項目について薄くなってしまう事をご了承ください。

友達系売りが向いている方、向いていない方

 配信やSNSでのやり取りを見る限り、タメ口、呼び捨てであることが多く見られるため、はじめましての相手にでも気後れせずそのような対応が出来る方には向いていると思います。
 逆に基本的には敬語を使い丁寧な対応をしてしまうという方には純度100%の友達系(と私が認識しているもの)は難しいのかもしれません。
 もちろん他の売り方をしており気軽さを出すために、慣れてきた相手に呼び捨てなどを行うなど、他の属性とのミックスで使うのであれば非常に優れた属性だと思います。

友達系売りは何をするのか

 こちらについてはSNS及び配信を見ての分析ですが、多種多様に自由に活動しているように見受けられました。
 SNSではご自身の趣味についての投稿や日常の投稿をしておりますし、配信もそれぞれが好きなものを自由にしていると感じました。
 またゲーム仲間を募集するツイートなども見かけられ、本当に等身大のような姿を写しているように思います。
 具体的な配信の方向性についても自身の好きなものをひたすら配信する、ゲームの参加型を開催するなど多種多様です。

友達系売りで始めるには

 これについて友達系として準備をしていた方のサンプルが少ないため実情と違ったら大変申し訳無いのですが、特に大掛かりな準備をしているというよりは、友達系というものを活かして積極的に同業者にお友達になりませんか?と声をかけているケースが多いように見受けられました。
 また準備中の活動についても、自身が好きなゲームについて語るなど、自分自身の発信を多くしていらっしゃった印象です。

ゲーマー売り

 こちらまず最初にお間違えの無いようにお伝えすると、ゲームを主とする全てのVtuberがゲーマー売りをしているわけではありません。
 実情はアイドル売りだがメインコンテンツはゲームである場合もあれば、ガチ恋売りをしていてもゲームに重点を置くという方もいらっしゃいます。
 その中でも明確に自身がゲームをする事自体を売りにする方をゲーマー売りと呼んでいます。
 具体的に切り分けると、まずはガチゲーマーについては、少なくとも1つ以上のタイトルでそのゲームの最上位プレイヤーとして競えるほどの腕を持っている、あるいはそこを本気で目指しているなどの層が該当します。
 次にカジュアルゲーマーはゲーム自体を楽しみ、一つのゲームに囚われず多数のゲームを楽しみつつ、ゲームのプレイでファンを楽しませられる程度の広いジャンルへの一定の技術を持っている層となります。ガチゲーマーと比べて参加型などを開き、それを求める層への訴求をするのが特徴になります。
 ここで分類した最後の流行ゲーマー売りですが、こちらは世間で流行っているゲームや新作ゲームに積極的に触れていく層となります。PCやコンソールの新作ゲームに加え、スマートフォン向けのゲームについても積極的に触れていくことが多いです。また、常に新しいゲームをし続けるだけでなく、一本柱となるゲームを持っており、普段はそちらをプレイすることも多いです。

ゲーマー売りが向いている方、向いていない方

 ゲームが好きかどうか、ゲームが上手いかどうか、そしてゲームをしながら話すことが出来るかどうか、これにつきます。
 ゲーマー売りはSNSで視聴者を獲得するよりも配信サイトで偶然訪れてくれた一見さんをファンにするという経路が主となるため、ゲームをしている上でトークをする能力も必要になってきて、ガチゲーマーであればゲームのスキルで視聴者を留めているうちに、カジュアルゲーマーであれば参加型などの需要を満たし、流行ゲーマーであれば様子を見に来てくれた方が居るその瞬間、トークで自身のファンを獲得するものとなります。
 最低限トークが必要となってくるため、話すのが苦手である、ゲームは集中したいので黙り続けてしまう、等の方にはゲームが上手くともこの売り出し方は向いていません。
 例としてガチゲーマーの方が普段は話していて、戦闘時のみ一時的に最低限集中し、それ以外の時は緩和して話す程度は問題がありませんが、本気で集中したいためマッチ間やラウンド間以外は一切離さない、技術一本で魅せたいなどと思う場合は相応に高い腕や折れずに続ける覚悟が必要と思います。

ゲーマー売りは何をするのか

 主な獲得経路は配信プラットフォームでの検索になるとは思いますが、SNSでの営業でファンを獲得してはいけないわけではありません。トークで視聴者を確保するのが難しいと感じればSNSでの交流を行いファンを見つける方法もあります。
 ただし、あなたがゲームを主としたい以上SNSで見つける事は他の売り方より困難です。SNSではゲーマー売りのターゲットとなる存在を見つけづらく、自分がするゲームのプレイヤーを見つけたとしても、ゲームにしか興味は無いため配信には来ない、すでに既存のゲーマー系Vtuberさんのファンであるなどのケースです。
 したがって結局のところ、堅実に配信に来てくれた一見さんをファンにしておくのが一番動線としては太いものになるかと思います。
 そのため優先して行うべきははトークの練習やゲームの練習のうち苦手な方、また話題の入手や新作ゲームの情報の入手などになります。

ゲーマー売りで始めるには

 ゲーマー売りで始める際、まずは外見についての制限が他よりもゆるくなります。もちろん人ベースの姿であれば他の売り出し方をミックスした手法で売り出すことも可能であるため幅は広がりますが、ファンを魅せるゲームの腕とファンを留めるトーク能力があれば見た目は動物でも構いません。
 初動はSNSでは交流をしつつ、ゲームの腕に自身があればクリップ集のようなものを作成し、投稿しても良いでしょう。(権利関係に注意をする必要があります。)
 他、活動方針にもよると思いますが、ガチゲーマーであるのであればゲームタイトルにもよりますが、将来的に大会や交流会に参加することを視野に入れ、同業者との繋がりも早めに得ておくと後々チーム制の大会にエントリーをしたい、等の状況となった際に声をかけやすくなると思います。
 カジュアルゲーマーの方も自身が行っていきたいゲームタイトルで自身の腕での参加が適した大会が開かれている場合であったり、複数人でプレイすることが前提のゲームのコラボ配信などを見据えるのであれば、準備中の段階から同業者に対して繋がりを作ると後々声をかけやすく声がかかりやすくなるかと思います。
 流行ゲーマーについても可能であれば軸とするゲームを一本決め、そのゲームのファンに対してのアクションを起こし、ほんの少しでも興味を持ってもらうための活動などをしておくと良いと思います。

シンガー売り

 シンガー売りについては、Vtuberとして活動しながら歌唱力を武器にした歌枠などを主にした方から、自身はVSingerであると最初から自身の舞台を歌一本だと絞って活動をしている方までおります。
 小分類で複数書きましたが、結局のところ共通するのは歌唱力を叩きつけるということです。
 他の配信内容と比べて、いわゆる歌枠での配信が多い、あるいは他の配信内容よりも歌枠の方が同時接続者数や再生数が多くなりがちです。
 純粋に歌を歌い続ける方でも、アイドル寄りの活動をしつつ歌もこなす方でも、バラエティよりの活動をしつつ歌もこなす方でも、この枠に収まる方の目安は歌枠が求められているかとなります。
 あまり好ましくはないと思うのですが、雑談枠やゲーム枠などの配信をすると明らかに同時接続者数が減ったり、歌枠をしてほしいと様々な手段で伝えられる事も多々あります。

シンガー売が向いている方、向いていない方

 歌を歌う事が好きかどうか、歌唱力があると自負出来るかどうか、連続してある程度の時間歌い続けられる喉を持っているかどうかあたりが重要です。
 歌を歌うことが好きでなければ活動が苦痛になるのは時間の問題であり、あまりおすすめは出来ません。他の活動を主に時々歌を歌う程度の活動が適していると思います。
 歌唱力があると自負できるかどうかですが、歌唱力を売りにしているVtuberは今現在多く、実力がはっきりと出てしまうため、それ以外の部分で差別化することはあるものの、歌をメインに据え置くなら歌唱力があることは大前提となります。
 最後に連続してある程度の時間歌い続ける喉が持っているかどうかですが、どんなに歌が上手くてもライブ配信で歌枠を開く場合、間にブレイクタイムを挟んでも1時間で6~7曲程度は歌うことになります。
 また歌枠は作業しながら聞きたいという需要や、離脱するにしても一曲聞いてからにするなど、再生時間が長くなりやすいためおすすめ経由からの流入が期待できるため可能な限り長時間したいのが実情です。
 出来れば2時間、可能であれば3時間程度はトークでの喉休めを含め歌い続けられるのが理想です。
 どうしても長時間歌い続けられないのであればいわゆる歌ってみた形式などで出す方法もありますが、ライブで歌枠を開くよりも歌唱力が活かしきれない手段となります。

シンガー売りは何をするのか

 当然ですが歌をメインに据えて活動していくことになります。
 最近の流行で言えば本配信を始めるよりも前に歌ってみた動画を投稿したり、ショートでミックスの無い生歌を披露するなど、ライブ配信を行うよりも前に歌枠を披露することが多くなっていると感じます。
 姿の正式公開よりも前に複数の歌ってみた動画を投稿している方もいらっしゃいました。
 また、レパートリーを広げるために今現在流行っている曲、一年以内の間にある程度のヒットをした曲、それ以前の大ヒットした曲などを覚えるなどしていく必要があります。

シンガー売りで始めるには

 毎回姿の話から始まってしまいますが、率直に言ってシンガー売りをする場合も人ベースの姿にするほうが無難だと思います。
 人の姿で歌っている方が共感をしやすく、既存の経験に当てはめて受け入れやすいためです。
 またそれ以外の特徴も歌を歌うに違和感の無い姿が好ましいです。
 動物の姿からものすごい美声が聞こえてくるというのもギャップはあるかと思いますが、これについても別の項目で話した通り特定の需要を満たすものであり、どうしても人以外の姿で歌いたい!という強い感情がない限りおすすめ出来ません。
 前述しましたが姿が決まった後はひたすら歌を練習します。またショート動画を撮影したり、歌ってみたを先んじて出す場合はその依頼も先んじてしていく必要があります。
 それらを行いながら同時にSNSではアイドル売りで始める場合に近い形でSNSでファンを作りに行きます。

バラエティ売り

 多バラエティと言ってもバラエティ番組というわけではなく、個人Vtuberはたくさん存在し、多種多様な属性がまだまだ存在しています。
 全てを解説するととんでもない文量となってしまうためここで省略させていただきますが、他にもこんなスタイルがあるという一例は紹介します。
 スキル紹介型、イラストレーター様やLIVE2Dモデラー様など、自身のスキルを紹介したり用いたりした活動を行っておられます。
 ネタ型、姿だったり動画だったり、とにかくネタとしか言いようがないような活動をされております。成功している方が多いですが上手く行っていない方も多く、ネタ型として始めたが他のタイプに転向した方も多いです。

特定界隈特化売り

 こちらについては、外見及び要素などについて特定の界隈を狙い撃ちにしている、あるいはその界隈の中から生まれた受肉者の方である。
 あるいは、特定のコミュニティとしての慣例が存在する場所に加わることを前提とした活動をしている方、というものになります。
 前者については例えばメカバレといった特定の方に刺さるようなデザインの姿でその界隈への訴求を行うもので、後者については特定の配信プラットフォーム間で相互で応援を行うような慣例があるものとなります。
 こちらについては少なくとも今回の記事では語りませんので、詳しくはご興味のある方がお調べいただければと思います。

戦略ごとの目的に対する親和性

 ここでは前回の記事で紹介させていただいた主な目標の一部と、今回紹介した属性ごとの親和性、つまり目的を達成するためにはどのような戦略を選ぶことが近道となるのかをご紹介したいと思います。
 再三繰り返しますがこれが全ての道ではなく、逆にこの方法を取ったからと言って上手くいくというものでもないため、ネット上の意見の一つ、として参考にしてくださいね。
 またこちらは私の印象であり、理由については簡単に少し書くのみとなりますことご了承ください。
 難易度としては、◎=最適、◯=適している、△=困難、✕=適正がない、となります。本当に何度も繰り返しますが、決して適正がなくても不可能ではなく、最適でも達成できない事はあります。最終的には努力、実力、と運が必要になります。

アイドル売りの場合

 ソロ活動
◯友達やゲーム仲間を作りたい
△自分の好きな事を発信したい
◯自身への仕事の入口を広げたい
◎承認欲求を満たしたい
◯Vtuber活動を収入源としたい
 基本的にあらゆる目的と親和性が高いですが、自分の好きなこと、アイドルとしての理想の組み合わせによっては好きなことの発信が難しくなります。

 グループ活動
◎友達やゲーム仲間を作りたい
△自分の好きな事を発信したい
◯自身への仕事の入口を広げたい
◎承認欲求を満たしたい
◯Vtuber活動を収入源としたい
 グループ活動でも基本的にソロ活動と同様ですが、グループを作る以上友達やゲーム仲間については出来ているも同然です。

ガチ恋売りの場合

△友達やゲーム仲間を作りたい
◯自分の好きな事を発信したい
△自身への仕事の入口を広げたい
◎承認欲求を満たしたい
◎Vtuber活動を収入源としたい
 ガチ恋売りをしていく以上は自身の時間を深度の高いファンに使っていく必要があり、また友達やゲーム仲間を作り万一の場合に発覚した場合ファンの反発を招くためゲーム仲間は作りづらく、活動を仕事の入口にするのも難しいでしょう。
 一方深度の高いファンに高額支援を頼る事が出来れば、石油王がファンに居なくとも比較的収入を上げやすいです。

友達系売りの場合

◎友達やゲーム仲間を作りたい
◎自分の好きな事を発信したい
◯自身への仕事の入口を広げたい
△承認欲求を満たしたい
✕Vtuber活動を収入源としたい
 その属性から気軽に縁を広げるのに違和感がなく、自身の好きなことの発信も自由に行える一方、収入源とするのは難しいと思います。
 友達に対して金銭的支援はなかなかしません。支援をしてくださるファンはこの属性の方を普通にアイドルとして見ているか、あるいはガチ恋していると思います。

ゲーマー売りの場合

 ガチゲーマー、カジュアルゲーマー
◎友達やゲーム仲間を作りたい
◎自分の好きな事を発信したい
△自身への仕事の入口を広げたい
◯承認欲求を満たしたい
△Vtuber活動を収入源としたい
 好きなゲームを配信し、好きなゲームの仲間を作るのは比較的容易かと思いますが、純粋なゲームのプレイのみで収入を得続けるのはよほど基礎の数字が大きくないと難しいと思います。

 流行ゲーマー
◯友達やゲーム仲間を作りたい
△自分の好きな事を発信したい
△自身への仕事の入口を広げたい
◯承認欲求を満たしたい
△Vtuber活動を収入源としたい
 こちらについては一本のゲームを続けるわけではない都合上友達やゲーム仲間は少し作りづらく、流行のゲームであれば触れていく必要があるため好きなことの発信も難しくなります。
 一方で活動そのものを収入源にするのが難しいことは変わらないため、収入を得たい場合は別途手段を考える必要があります。

シンガー売りの場合

 ◯友達やゲーム仲間を作りたい
 ◯自分の好きな事を発信したい
 ◯自身への仕事の入口を広げたい
 ◎承認欲求を満たしたい
 ◯Vtuber活動を収入源としたい
 仕事の入口については歌唱を自身のプロデュースで行う事を例として考えましたが、こちらもアイドル売り同様非常にバランスがよく目的の達成を目指せると思います。

まとめ

 またとても長くなりました。私は何も学んでいない。
 でも記事を分けて書くようなものでもなかったので仕方なかったと思います。
 字数が多くまとまりもない場所もあり、何を言っているのかわからなかった事もあったかと思いますが、今回お伝えしたかったことは"自分が出来ること"と"自分がやりたいこと"をあわせて、"自分ができる範囲で自分がやりたいこと"を選択してどのようなVtuberを目指していくのか考えて行くための参考になればと思った次第です。
 目的を決めず、自身の売り出し方も考えずに活動を始めてしまってはあなたの魅力を一切発揮できないまま埋もれてしまう可能性もあります。
 ほんの一助にでも、私の記事を参考にしなかったとしても考える切っ掛けにでもなれていたら嬉しいです。

 追記:もしほんの少しでも参考になれば、良い記事だなと思えたらで良いので、よろしければスキやフォローしてください。嬉しくなります。

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