精神科に行こう⑥「しゅじい、ちぇんじ」

どうも、おそらく鬱抜け直後の躁状態の僕です。

なんでも出来そうな気がしてる時期なので、溜まりに溜めた仕事をなんとかこなしてたけど、さすがに体が鈍ってたらしく、今日は夕方に軽く昼寝してたら三時間ぐらい寝ててびっくり。睡眠のサイクル、こわれる。

精神科に通院し始めてからのスケジュール帳を見る限り、僕は寒い時季に具合が悪くなることが多いみたいだ。傾向が分かれば対策も立てやすくなってくる。受験生と同じだ。今年の冬季のスケジュールの組み方から考えていこう。

体調が回復するのに合わせて新規の仕事が舞い込みだす不思議。みんなどこか僕の知らないところで僕の体調が分かる様なシステムでも存在するのだろうか。監視社会、こわいね。

今日は天気が良いので、前から決まっていた田んぼの田起こしからスタート。僕の家には田んぼがある。このあたりでは当たり前の兼業農家。子どもの頃から田んぼの手伝いをするのが当たり前だったので、中年になった今でも息するぐらいの感じで田んぼを掻いている。

毎年トラクターに乗っているはずなのに、うちには作ってる田んぼが一枚しかないから、なかなか操縦が上達しない。どれくらい下手かというと、昨年田植えをお願いしている専業の方から「あの田んぼは代掻きしとらんじゃろうが!」と叱られる程度の腕だ。あまりにショックだったのでYouTubeでトラクターの基本操作の動画を探して見ていたくらいだ。

そんな下手くそ兼業半人前農家であっても、こういう作業が嫌いではない。耕した土の匂い。曲がりにくい雨だまりのぬかるみ。出てきたばかりのカエル。それを狙って上空を旋回する鳥。そういう物を感じながら、お気に入りの音楽をイヤホンで聴きながら作業する、そういうのがいい。

そんな感じでなかなか良い春を迎えられそうだ。突然終わるかもしれない躁の確変状態を、せめて暖かい季節だけでも維持し続ける。僕の目下の目指すところだ。


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終わりの見えない投薬のループは続いていた。主治医のS医師は穏やかで気さくな方だったので、通院自体は全くしんどくなかったのが救いだった。

2017年の2月末から通い始めたKの病院だったが、夏が訪れ、道中にも慣れ、いつもの問診をS医師としていたら、途中で急にこう言われた。

「わたし、申し訳ないんですが今度別の病院に替わることになりまして…」

「ファッ!?」

薬でパープリンになっている僕の頭でも衝撃だった。せっかく相性の良さそうな医師が主治医であってくれたのに、それが変わってしまう。

とりあえず新しい主治医をどなたかに決めないといけない。こっちは生きる死ぬの経験してここの病院までたどり着いたのに、ここでそんな今後の人生に関わるガチャを患者に引かせるのか!博打過ぎイ!

S医師は何人かの他の医師の説明をしてくれた。その中で僕は、この病院の跡継ぎであるO医師を選択した。この直感が外れませんように。そう願いながらこの日は病院を後にした。

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