精神科に行こう⑩「けつだん」

どうも、5月はそれまでの躁の反動で鬱、躁、鬱鬱、躁、鬱躁(男女男男女男女のリズム)ぐらいのペースでやり過ごしていた僕です。

予測はしていたけど、躁期の調子が良かった分、鬱の時に凹んでしまう。いつになったらバランス良く過ごせる日が来るのか。それが叶わないのなら、せめて週の半分は躁で過ごせるようになりたい。僕のささやかな願いが叶う日が来るのか、来ないのか。未来へのトンネルの出口はまだ見えない。

20XX年現在、広島県はコロナの炎に包まれて緊急なんとやらで大っぴらな飲み会は出来ないけど、酒飲みはまだ滅びていなかった…!ひっそりとお咎めされない程度には家で集まって飲んだりもしています。

うちは僕の祖父がやっていた古い家具屋を改装した二階建ての事務所を兼ねた家だ。二階が僕の家族の住まいになっている。改装した時に特に深く考えずに少し広めのバルコニーを作った。ろくに使われないまま、バルコニーは五年ぐらいひっそりとうちの一角に存在した。

僕は全くその手のDIYに興味がないけど、昨年ぐらいから、嫁さんがそのバルコニーに虫除けカーテンを設置してくれたり、足元にタイル状の何かを敷き詰めたりしてくれたり、何やかんやでバルコニーBBQが出来る設備も整ったので、暑くなってきた最近はもっぱらバルコニーで飲んでおります。

前から欲しかった折り畳みイスや七輪、コンロなんかも揃ってきたのでかなり快適になりました。ソシャゲの拠点防衛ゲームで少しずつ施設のレベルが上がっていくみたいで楽しくなってきた。

外に出れなくてイライラしている皆さん、福品家はいつでも門戸を開いておりますので、叱られない程度の人数で飲んでみませんか?(自己責任)

気が付いてる人もいると思いますが、僕は調子が良いときにしかこの日記的なものを更新しない。書けそうなネタがあっても鬱期には書けない。つまり今夜は調子が良かったということなんだろう。

昨日も後輩Kが彼女を連れて遊びに来てくれたので、全国的に月曜日を控えているのに日付が変わるまで飲みあげてしまった。

途中で始まったトランプを使ったとあるゲームがむちゃくちゃ白熱した。敗者は初めて好きになった人の話をするところから始めて、負ける度に段々際どいエピソードを披露するというルールだ。うちの嫁さんがボロ負けして、これ以上ないぐらいの辱めを受けていたのが楽しかった。

おかげさまで今朝は二日酔いと昨日あった某青年部の草刈りのダメージで午前中はほとんど寝たきり中年で過ごしてしまった。

そこで反省して今日は大人しくしよう、とはならないのが修羅の国・甲奴町の民である所だ。昨夜の残り肉を囲んで家族でささやかなBBQを楽しもうとしていたら、敬愛する近所のSの親分から連絡があって、急遽一緒に火を囲むことになった。途中で昨日も一緒に飲みあげた後輩Kも来ることになって結局月曜から夜更かし。

こういう生活のおかげで何とかやれてる。甲奴町に住んでて良かったと思える瞬間だ。これからもこういう小さな楽しみを積み重ねていけたらきっと大丈夫なんだと思える。昨日も今日も小さく大きな喜びと、小さく大きなしんどさで構成されている。このまま明日もその先も、毎日の些細な浮き沈みの波を乗りこなしていきたい。


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O医師から入院の提案をされてから、色々考えていた。息子は小さく手が掛かる。嫁さんの家の負担も増やすことになる。やりかけの仕事はほっぽりだしてしまうことになる。
 
どう考えてみてもデメリットは多分にある。しかし逆に入院を経ることで僕の状態も劇的に改善するかもしれない。僕は後者に賭けてみることにした。Kの病院、患者にガチャ引かせること多いな。

次の診察日、O医師に入院すると伝えた。それから入院するにあたっての注意書き一覧をもらって頭を抱えた。電子機器(ゲーム機、スマホ含む)、コード類は一切持ち込めない。基本的に入院したら退院までは一切外に出れない。当然酒とタバコも禁止。食べ物の差し入れも禁止。受刑者かな?

僕はどこに出しても恥ずかしくないインドア派なオタク気質だ。たまに山や海に行くのが楽しみなぐらいだ。入院に当たって暇つぶしをするための何かが必要だ。 

実は僕はかなり読書好きだ。本があれば何時間でも潰せる。最終的に選んだのは大好きな時代小説、全51巻の「居眠り磐音」を読み返すことに決めた。

よし、およそ三週間の間、僕は入院してみることにした。何が待ち受けているのか、ドキドキしながら入院当日を迎えた。さあ、行こうか。

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