見出し画像

#4 くらげ相談室

0勝5分0敗。
J2開幕から5試合、いい意味でも悪い意味でも驚きの結果となった清水エスパルス。
この結果を受けてヨッメから色々な質問をされました。
その質疑応答をざっくりまとめてみたお話です。

(´・ω・`)noteでネタにしていいか?と聞いて、OKを貰ったまではいいんだけど、「まだ書かないのか?」などと、嫁が鬼編集みたいになったのは失敗でした。

なんで全部引き分けなの?

スタートからあまりに直球な質問がやってきました。
勝ち無し記録にはそこそこの耐性が出来てしまった海月さんでも5連続引き分けはあまり記憶にありません。
しかも、開幕からの引き分け記録としては、J2記録タイとの事。

しかしこのドロー沼、個人的にはエスパルスがうまく行っているから発生しているのだと考えています。

今年のエスパルス君の目標は「支配率100%」だと思っているんですよ。

よく支配率は重要ではない、むしろエスパルスは低い方が勝てると言う意見を見ますが、絶対に支配率は高いに越したことはありません。

だって、ボールを持っていれば、

攻撃するのか、
ボールを回して休む時間を作るのか、
はたまた相手を走らせて疲弊させるのか、


そんな選択肢をこちらが持つ事が出来ます。
さらに、こちらがボールを持っている以上、相手は攻撃出来ないわけですから、失点機会も少なくすることが出来ます。

(`・ω・´)キリッ もう支配率を高める事はメリットでしかありませんね?

もちろん今までのエスパルス君が支配率が低くても勝てていたように、支配率が低い=勝てない(悪)ではありません。
しかし、ゲームを支配したいと考えるのならば、支配率を高める事は手っ取り早い手段である事は間違いありません。

って事で、支配率100%を目指すためにエスパルス君が何をやっているのか?と言う話になります。簡単に言うと下の4つです。

  1. 相手を相手陣地奥深くまで押し込んだろ

  2. ボールを奪われても、すぐにプレスかけて即奪還だ

  3. クリアされても、クリアを回収してマイボールじゃ

  4. またエスパルスの攻撃だ!!

って感じで、いわゆる「ずっと俺のターン!!」と遊戯王さながらのゲームをやろうとしています。

そしてそれが、ある程度出来ているのです。

しかし、ある程度出来てしまっている事によるデメリットが出ている気配があります。
その原因は、「1:相手を相手陣地奥深くまで押し込んだろ」の部分です。

エスパルス君が上手い事、相手を押し込んでずっと俺のターン!!を始めると、相手陣地にGKの権田を除く21人がいる事になります。
ハーフコートにうじゃうじゃと選手が集まっている状態で点を取ろうと言うのは、それはもう物凄い高難易度で、超高精度なプレーが要求されます

だって、敵も味方もうじゃうじゃいたら、全てが邪魔ですからね?
シュートコースに味方が居てもシュートは打てないんですよ(´・ω・`)

って事で、現状では、
相手を押し込んで相手にチャンスも作らせないけれど、
相手を崩す高精度なプレーもほぼ出来ていないから、
引き分けばかりになっている
のです。

はぁ?なんでまだ出来ないの?
キャンプで何やってたの??

:;(∩´﹏`∩);:急に圧迫面接が始まった…

海月さんが練習を見ている限り、「2:ボールを奪われても、すぐにプレスかけて即奪還だ」って部分に時間をかけた感じがします。

先ほどもお話した通り、今までのエスパルスは支配率が低い方が勝率がいいカウンターが得意なチームでした。というか、どの監督も「ボールを保持したい」と話しながら、なかなかうまく行かず、最終的に保持を諦めてカウンター型になっていったチームです。

その原因の一つが、「攻守の切り替えの遅さ」だったとリカルド監督は考えているのではないでしょうか。
今までは切り替えの遅さにより、相手が思い通りに前進しエスパルスが自陣に押し込まれる展開が多くありました。

多くの選手を変え、どんなタイプの監督を連れてきても改善しなかったエスパルスの悪癖を改善させるのは相当な時間がかかったと思います。
完璧に出来ているとは言いませんが、時間をかけて改善しつつあるだけでも、リカルド監督は優秀な気がしてます。

それと同時に、もう一つの悪癖「球際の弱さ」の改善も取り組んできました。
テセがよく「球際!!」「高木和!!」と叫んでいましたが、あの頃からちっとも改善しなかった球際にも改善が見られます。

ルヴァン川崎戦で勝利出来たのは、フロンターレの選手相手でも球際の勝負に持ち込めるほどの早いプレスと、球際で負けなかった事が大きな要因になっていると思います。

エスパルス君が長年解決出来なかった課題をキャンプで改善してきたのに、さらに超高難度の攻撃まで仕込んでおけと言うのは、さすがに要求が大きすぎる気がします。

( ゚Д゚)モンペよ。モンペがいるわ。

どうしてそんな時間がかかる戦術を選んだの?

この理由は簡単です。
エスパルスを体質から変えなくては、J1に戻っても残留争い程度にしかならないからです。
どんなにいい選手を揃えても、優秀な監督を連れてきても結局残留争いをしているエスパルス君を見続けているサポーターならば、体質改善の必要性は一番理解出来るのではないでしょうか。

目指す場所は、未来のJ1優勝です。
エスパルスは、ただ昇格するだけではダメなのです。
今までの悪かった部分を全て改善し、J1上位で戦えるチームを今から作らなければなりません。

じゃあ、続ければJ1優勝出来るの?

(。-`ω-)わっかんないけど、フロンターレには勝ったよ!!
という、なんとも曖昧な解答しか出来ません。

そもそも相手がいるスポーツである以上、確実な未来は存在しません。
仮に1年で昇格したとしても戦うのは、来年のJ1チームであり、そのときに彼らは1年分進化しています。

なので我々清水エスパルスは、サッカー界の未来を予測し、未来で勝てるチーム作りをしていかなければならないのです。

(。-`ω-)とはいっても未来の事なんて誰にも分かんないんだけどね。

ただずっと勝てていなかった川崎に勝てたわけですから、リカルドサッカーには未来があると信じてやるしかありませんし、信じていいんじゃないか?とも思っています。

海月さん的には未来があると思ってるの?

とても個人的な意見としては、リカルドサッカー「否定派」です。
でも、サッカーとしての好き嫌いで言うと「好き派」という厄介マンです。

今回、この話を詳しくお話していくとバカ長くなるので、細かい事は置いておきますが、リカルドサッカーって物凄く選手個人への依存度が高いと思っているんですよ。

なので、一定の選手の出場可否によってチームのクオリティが大きく変動する可能性が高いです。
特に白崎や高橋の代わりが見当たりません。

大熊さんが剛腕ふるって連れてくればいいじゃないかって意見もあると思いますが、例えば白崎と遜色ないレベルと言うと、川崎の脇坂やC大阪の奥埜あたりになってしまいます。
上位のバリバリのスタメンを控え要員として連れてくる事など、まず不可能でしょう。
むしろ、「白崎、引き抜かれないで…」と震えて待つ方がリアルです。

つまり、同等選手を複数揃える事が難しいとなると、個人への依存度が高いリカルドサッカーを土台にすると長期的には崩壊するんじゃないかと考えてしまうのです。

これが、否定派である理由です。

ただ、それに反して、個人的な趣味嗜好としてリカルドサッカーは好きです。大好物と言っても過言ではありません。(`・ω・´)キリッ

その理由も、個人への依存度が高い事が理由です。
リカルドサッカーは、個人の自由度もかなり高く設定されているように思います

個人の自由度が高いと、それぞれの選手が自分の最も得意なプレーを選択出来る機会が多く、選手の個がより輝くんですね。
これは見ていてとても楽しいですし、選手個人も自分のストロングな部分で存在感を示せるので、きっと楽しいと思うんですよ。

ただ、選手にとっては、フィールド上で自分の存在感を自分で示さなくては輝けないと言う事でもあります。最近の北川や宮本が少し物足りなく感じてしまうのは、存在感を示すのが下手だからだと思っています。
彼らは、他の選手が輝くために十分な働きをしている事は間違いありません。ただ、もっと自ら自分を表現していかなければ、リカルドサッカー内においては、物足りなさは付きまとってくるんじゃないかなぁと思います。

さて、少し話がずれましたが、今のリカルドサッカーを突き詰めていくと、出場する全ての選手が輝き、それぞれのスタンドプレーによって発生するチームプレイというファンタジー溢れるサッカーが見れる可能性があります。

これは、一つの究極的な完成形であり、間違いなくそこには夢があります。

はっきりいって、相当難しい完成形ですが、ドリームプラザやベイドリームのように、なんでもドリーム(夢)を付けるのが大好きな清水の街には合っているような気がします。
さらに鈴与様への説明でも、あまりにドリーミーな夢だけに、見た事がない物を見てみませんか?と言うフレーズで説得出来る気がします。
(。-`ω-)シランケド


あとがき

正直、リカルド監督が目指しているチームの完成形がどこにあるのかは分かりません。
今の試合を見ていても、あまりに無秩序な部分が多すぎて、今の試合の中で起きている事象から、リカルドの思惑を拾い上げる事は無理なんじゃないかとも思っています。
もしかしたら、球際などの基礎的な部分が足りな過ぎて、チーム作りまで取り掛かれなかったんじゃないか?ってくらいに、あらゆる場面で選手判断に任されている事が多い印象です。

そんな状況なので、海月さんは血反吐を吐きながら三保へ練習を見にいってるのですが、結局毎回、チームとしての動きというより、個人のスキルアップと選択肢を増やす練習が多い印象です。

(。-`ω-)もうこれは完全に清水ドリームサッカー計画だ
って勝手に思っています。

万が一、本当に、ドリームサッカー計画を進めていくとしたら、1年でのJ1復帰には届かないかもしれません。
ただ、見ていて面白いサッカーはやってくれます。
そして最終的にはJ1優勝が狙えるチームになるかもしれません。

三保で色々なスタッフから聞く言葉として、

「選手にはフィールド上で(サッカー的な)自立をして欲しい。」

と言う言葉があります。
試合に対する戦術や作戦と言った物は、事前にどれだけ準備したとしても、相手のやり方によってすぐに無力化されてしまう物でもあります。そんな時、フィールド内でどう対応できるかは、強くなっていく上で絶対に必要な要素です。

もしかしたらリカルド監督は、選手に自由を与える事によって、サッカー的な自立を促している、なんて可能性もあります。

そんな風に考えると、リカルド監督が、選手の成長という部分には一番直結しているかもしれない、なんて思えるのです。




この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?