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弟の自死 - 17. 特殊清掃 正式依頼

弟の部屋に入って10分程して、特殊清掃業者が室内を一通り確認し終わった。
業者の方が「1階へ移動しましょう」と促してくれた為、室外へ出た。

室外へ出て、ドアの鍵をかけた。
その時に、ふとドアポストに名刺のような物が挟まっている事に気付いたのだが、この事は別の記事で記載する事にする。

マンション1階へ移動し、男性業者の方が見積書を作成し始めた。
私は部屋の外に出ても、臭いがずっと鼻の奥あたりに残っているような感覚だった。
女性業者の方が、「手や顔を拭いて下さい」と言ってアルコールティッシュを手渡してくれた。
手や顔を拭いたが、とにかく鼻の中が不快で、鼻の中を入念に拭いたが、それでも鼻の奥に残る臭いは取れない。

見積金額は 約70万円(税込) だった。
・書類や郵便物は残しておく(※負債確認の為)
・部屋の中の物は大物家具も含めて全て廃棄してもらう
・フローリングを剥がして床下まで清掃
・エアコンの中も洗浄する
・清掃作業に2日、脱臭・消毒作業に4週間で完了予定
という内容だった。

高っっ!!
と驚いた。
だが、業者の方は2名とも終始私に配慮してくれて、とても親身になって対応してくれた事に信頼感を感じていた為、依頼する事にした。

帰宅後は事前に準備していた通り、履いていた靴はごみ袋にいれてごみ出しして、着ていた衣服は全て洗濯機に入れて洗濯し、すぐにシャワーを浴びた。
入念に対処したつもりではいたが、それでもやはり鼻の奥に臭いが残っているような感覚で、嘔吐してしまう。


特殊清掃業者に経緯を説明している中で、
「管理会社が特殊清掃はコチラで手配しますと言ったんですか?」
「それって、、、ちょっと珍しいですよ」
と言われた。

業者の方曰く、この手の事例で、管理会社が実際にかかった費用よりも遥かに高額な請求をする事例もあるという話を聞いた。
実際に、裁判所に同伴した事例もあったらしい。
私は、弟の部屋の管理会社に対して不信感が強く、とても不安に感じた。

1年ほど前、弟の部屋の上階で水漏れが発生したトラブルがあった。
弟の部屋は、床が水浸しになるような事態で、更に下階の部屋にも水漏れしてしまうような事態だった。
交渉できない弟に代わって私が管理会社に電話して対応したのだが、この時の対応は最悪だった。

上階(5F)の人は仕事中で、連絡がつきません
下階(3F)の人は怒っています
だから、弟の部屋(4F)の水道は止水します

いやいや、、、コッチも被害者だ!!
弟が悪いワケではなく、むしろ被害者であったのだが、結果的には約3ヶ月の期間、弟は部屋に住めない状態になった。
その間は、弟はワンルームの母宅にずっと泊まっていた。
どんなに話しても "暖簾に腕押し" という状況で、管理会社は全く助けになってくれなかった。
というか、考えられないような不誠実かつ酷い対応だった。

というような経験があった為、管理会社に対する印象は最悪である。

・弟の債務がどれほどあるのか分からない
・今後の管理会社とのやり取りも非常に不安

もはや自身の手には負えないであろうと思い、過去に弟が自己破産申請した際にお世話になった弁護士に相談する事を決心した。

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