見出し画像

弟の自死 - 24. 日常の変化

弟の遺体発見から8日後、久しぶりに仕事に復帰した。

手続きなどはほぼ全て終え、火葬も終わった。
負債の整理と弟の部屋の掃除が残ってはいたが、特殊清掃業者と弁護士に依頼した為、自分で出来る事は無い。
自分自身も "早く日常を取り戻したい" という思いがあった為、会社に出社する事にした。

会社に行き仕事をし、終業後は同僚と食事に行き、日常に戻れるかと思ったのだが、結果としてそうはならなかった。
まだ1週間程度しか経過していなかった事もあると思うが、今までの暮らしとは一変したと感じた。

↑はタイトルが何となく軽い感じがするので、"ん???" と思ったが、読んでみると100%共感しかない素晴らしい記事だと思った。
更に、この記事を引用して書かれている スイ@HSPさん の記事も、同様に多くの共感を感じ、感銘を受けた。

"自死遺族" というキーワードでの情報は、正直に言って少ないと思う。
私にとっては自死遺族の方が書かれたこのような記事は、本当に励みになった。
"あるある" ではないと思うが、私に起こった "日常や価値観の変化" について記載してみようと思う。

自死遺族に共感を求める
前述の記事もそうなのだが、自死遺族の方が書かれた記事で共感を得る事は、とても心の救いになる。
経験した事の無い感情や、やり場の無い感情を抱えている中で、共感を与えてくれる事はとても励みになる。
"自分だけではないんだ" という思いが、救いになるのだ。
弟の自死以降、私はかなりの頻度で "自死遺族" というキーワードで検索をして、記事を読み漁っている。

味覚障害になる
弟の遺体発見から5日、死臭を思い出してしまい嘔吐してしまう状態が毎日続いたが、6日目から突然止まった。
その代わりに、味覚障害になった。
防衛本能が働いたのだと思うが、人間の身体はよく出来ているなぁと、驚いた。
この症状は約1ヶ月続いた。

外出すると頭痛になり、鎮痛剤を服用する
これは、理由はよく分からない。
家に居る時は大丈夫なのだが、周囲に人が居るような場所にいると確実に発動し、急に頭痛になる。
上手く言語化出来ないのだが、他人が談笑している姿が不快に感じてしまうのだ。
鎮痛剤の服用で治まるが、厄介な症状だ。
この症状は、本記事の執筆時点(約2ヶ月半経過)も継続している。

ドラマや漫画で "人が死ぬシーン" の見方が変わる
弟の遺体が損傷遺体で、対応に苦慮した事もあってか、
「この死体はその後どうなったんだろうか?」
「早く処置してあげないと大変な事になる・・・」
などと、余計な事を考えて気が散るようになった。
私は "日本統一" というヤ〇ザ物ドラマが好きなのだが、結構な頻度で人が亡くなってしまうので、気が散って仕方がない。

照明を消せなくなる
弟の遺体を発見した状況が "暗い部屋" だった為か、暗い部屋に恐怖心を抱くようになった。
就寝時や外出する時など、照明を消さず常に明るい状態にしている。
帰宅時に部屋が暗かったり、夜中目が覚めた時に部屋が暗いと、
「遺体があったらどうしよう・・・」
などと、考えてしまう為だ。

"死" がとても怖くなる
自身の身近に起こった事で、"死" に対する考え方が大きく変化した。
今まで漠然とした感覚であった事が、途端に "怖い現実" に変わった。
弟の遺体を発見した翌日と翌々日は謎の発熱をしてしまったのだが、寝る時に "このまま死んだらどうしよう・・・" などと、何故かとても怖くなってしまい、なかなか寝れなかったりした。
ドラマや漫画で "死" のシーンが有った時は、超脇役であっても、
"遺族はどうなるんだろうか・・・"
と、本編とは関係の無い事に思いを馳せてしまうようになった。

涙もろくなる
泣けるような話、特に良い話や美しい物語に涙が止まらなくなった。
元々涙もろい方ではあったのだが、比ではないくらい泣きやすくなった。
悲しい出来事が有ったからかもしれないが、"良い話" は希望を与えてくれる。
最近、私が特に感動し、涙が止まらない、悲しくも美しく、何よりも "希望" を感じさせてもらえた記事を、感謝の意を込めて紹介させていただく。

小さな子供を見ると、ただただ明るい未来を過ごして欲しいと願う
無邪気に明るく、笑顔でいる赤ちゃんや子供を見ると、とにかく癒される。
だが、赤ちゃんや子供も、やがては大人になる。
大人になれば、イヤな事に遭遇したり、解決し難い状況になる事もあるだろう。
だが、なるべく多くの人が、今後の人生を楽しく、美しく、素晴らしい人生を送って欲しいと、心から願うようになった。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?