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弟の自死 - 23. 相続放棄

弟の火葬が終わり、役所等の手続きも終えた。
一段落するかと思いきや・・・そうでもない。
2つ、まだ終えていない事がる。

・いくら有るのか分からない弟の負債整理
・弟の部屋の片付け

過去、2回ほど大きな借金問題を起こした弟。
1回目は300万円ほど、2回目は700万円。
2回目の借金の際は、解決しようがなく自己破産手続をした。
その為、クレジットカードの使用や消費者金融での借入などは出来なくなったと思っていたのだが、、、

スマートフォン料金払いで電子決済サービスにチャージする
後払い出来るサービスを利用する

弟は、少なくともこのような手段で、負債を増やしていた。
他にもどのくらいの負債が有るのかは明確には分からない。
現時点で把握できているのは40万円ほどだ。
今までの経緯から鑑みると、負債総額がいくらになるのかはとても怖い。

もう1つは、弟の部屋の始末だ。
部屋の原状回復と、請求されるかもしれない損害賠償請求。
管理会社に対する心象はとても悪い。

2つの問題は、自身の手に負える気がしない為、弟の自己破産手続を依頼した弁護士に相談する事にした。

火葬の翌日、弁護士事務所へ訪問した。
弁護士には、過去のいきさつを説明する必要が無い為、話が早かった。
打合せの結果、相続放棄と管理会社との交渉を併せて42万円で依頼する事になった。
高額ではあるが、負債の事は何も考えなくても良くなる事と、何より弟の部屋の事で管理会社と直接やり取りをしなくても済むと思うと、少し気が軽くなった。

弁護士との会話の中で、当時の記憶が蘇った。
約4年前に自己破産手続を終えた頃、弟は再就職した時期だった。
弁護士とやり取りがあったのはこの時期が最後であった。

弁護士は、
「再就職も決まっていたので、安心していたのですが…」
と言った。
思えば、そんな時期もあったのだと思い出した。

弁護士の記憶にある再就職後、弟は就職先を数日で退職した。
担当医にも母や私にも話をしなかった為、理由は明確には分からないが、仕事中に注意される事が多く、イヤになってしまったようだ。

その後は自殺未遂や金銭問題を繰り返し、精神科への入退院を繰り返した。
母の資金も尽き、金銭面の負担は全て私にかかるようになった。
そんな事が続き、担当医からの助言も有り、私は母と弟の世帯分離と、弟の生活保護受給手続きを進めた。
だが、以降もずっと問題は続き、母・弟・私の苦しい異常な日々が続いていたのだ。

弁護士は、相談した当日すぐに管理会社に連絡を取り、交渉を始めてくれた。
弟の部屋の件で高額な請求が来ない事を祈るばかりだ。

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