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音楽の練習メニューの作り方

練習メニューを自分で作ってみよう

音楽の練習メニューを作る時に私が大切にしている視点を紹介していきます。
自分にとって必要な練習は何か、どんな練習をすると効率よく伸びるのかという目線、判断ができることは一番の上達のミソです。
もちろんレッスンなども、とても有効だと思いますがある程度自分で判断ができるようになると、より小回りが効ききます。

この記事では、ご自身で練習メニューを考える時に判断の基準となるような考え方を紹介したいと思います。
※いつも言ってますが、すでにレッスンを受けていらっしゃる方は、第一にご自身の先生の考え方や教えを優先してください。
私が紹介する方法は選択肢の一つとして参考にされてください。

音楽の練習には2種類がある

音楽を練習するぞ!と意気込んだものの
「何を練習すればいいんだろう」
そんな悩みにぶち当たることはありませんか?
一口に練習といっても、指練習、呼吸練習、音色、リズム、ハーモニー、曲練習など、種類だけでもとてもたくさんの手法があります。しかもここからさらに細分化されていきます。
そういう時はこの言葉を思い出してください!

音楽の練習は2種類がある

・音楽感覚を鍛える練習
・音楽感覚とアウトプットをリンクさせる練習

究極論を唱えると音楽の練習はこの2種類しかないと思います。それぞれ詳しく紹介していきます。

音楽感覚を鍛える練習

まず、一般にみなさんが考える“音楽”は本来の音楽よりも高尚なもののように感じます。
作品とかコンテンツとかそういうやつです。これは音楽作品、音楽商品であって、音楽そのものではないと思うんです。
では、本来の音楽とは何かと申しあげますと、コミュニケーションとか言語みたいなジャンルにカテゴライズされるものなのではないかと思うわけです。
最近の脳科学の研究で音楽は言語よりも先に存在していた的な説が提唱されていましたね。
まさにこれです。音楽は実際に音に出す前から頭の中に存在しているんです。
こんなこと書いてると宗教じみてるとかスピリチュアルの話をしていると思われないか心配なのですが、でも実際に頭の中に音楽が流れませんか?

流行りの曲とか好きな曲を思い浮かべてください。
声に出して歌わなくてもメロディが頭の中に流れてきませんか?
それです!これが音楽感覚です
頭の中でなっている音楽を豊かにする
というのが音楽感覚を鍛える練習なんです。

頭の中の音楽を聞いてみてください(音大の先生が言いそうなパワーワード)
その流れてくる音楽に、伴奏の音が聞こえてくるか、ドラムパターンが流れてくるか、裏メロは聞こえるか、コードネームやメロディの音名が分かるか、リズムが何分音符かわかるか。

こういった能力を高めるための練習が
鑑賞、読譜、譜面起こし、視唱、運動、ダンスなどです。

物心ついてから楽器を始めた方は、こういった練習は自分の意思で取り組まないと機会がないかもしれません。
これらの能力は別に子供の頃からやってないと獲得できない能力というわけではないです。

脳内で再生される音楽の解像度が高ければ高いほどそれを楽器や声、譜面で再現することの難易度が下がります。チートと言っても過言ではないかもしれません。
音楽を作ったり演奏したりすることの手前、自分の内側にある能力が十分であるか振り返ってみてください。
忘れてはいけないのは、音楽聞いて感動できるような心境にあるか心と体の健康もこの領域に入ると思います。

音楽感覚とアウトプットをリンクさせる練習

上記で説明した音楽感覚を実際に演奏や歌唱、創作にリンクさせる練習のことです。
具体的にはこんな練習があります。
楽器の基礎練習、ボイストレーニング、作曲、アレンジ、曲練習など

これぞよく見る THE 練習という感じです。もちろんこっちも大事です。
でもただ楽器を鳴らすだけ、指を動かすだけの練習にならないように気をつけましょう。音楽感覚と繋げていくという意識がとても大切だと思います。

音楽のトレーニングメニューは2種類の複合が効果的

音楽感覚はあればあるだけ楽器演奏へ気づきをもたらせてくれるレベル階層的な縦方向の成長イメージです。一方で楽器演奏や創作の練習というのは、その階層でどこまで遠くに進むことができるかというトレーニングだと考えるとなんとなく全体が見えてきませんか。
楽器演奏の練習ばかりをやっていたらなかなか上の階層に登れないけど、音楽感覚ばっかり鍛えても、頭では分かってるのに表現できないというフラストレーションが溜まります。
この2種類に分けられるというだけでも、ご自身が改善したいという部分に対する視野が鋭くフォーカスされるのではないかと思います。
音楽感覚とそれをアウトプットにリンクさせる練習2種類のバランスを考えながらメニューを組んでみましょう!

また、2種類のトレーニングは同時並行して実施できるものがたくさんあります。
例えば読譜です。まず頭の中でもしくは歌唱してから演奏をする。これだけで音感感覚と演奏技術両方の練習になり得ます。
指を動かす基礎トレーニングでも、音名を想像しながら取り組むのとテレビを見ながら取り組むのとでは効率は変わってきます。
同時にできることは同時に取り組んだ方が効率良く上達できるでしょう。

しかしどうしてもテレビを見たいんだ。でも練習もしたいんだという時は、指を動かしながらテレビを見てたらいいと思います(笑)

記事のまとめ

・音楽練習はいろいろあるけど焦らない!
・大きく音楽の練習は2種類に分けることができる
・音楽感覚とそれをアウトプットするためのトレーニングは並行実施できる

最後まで読んでいただきありがとうございました。
楽しく音楽していきましょう!

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