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難聴に気付いて補聴器するまで④

中等度難聴のわたしのこれまでのいきさつの話です。

先天性難聴のわたしが難聴とちゃんと向き合い補聴器を着けるようになったのは、社会人になってからのこと。
前回までは小学校〜社会人になり先天性の中等度難聴と診断され、補聴器を着け始めたところまでの話を3回に分けて書きました。


今回は補聴器を着けてからまた仕事に復帰したところからの話です。

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両親のことを振り返ると、娘が先天性難聴で中等度難聴だと診断されただけでも少なからずショックはあっただろうに、上京して、作業療法士をもう一度やりたいだなんて、かなり心配だったろうなぁと思います。
でも、普段はかなり心配症の私ですが、この時は妙に強気で、まぁなんとかなるだろうと思っていました。

上京した日は真夏の暑い日。母は見送りに来てくれて、涙ぐんでいたことを思い出します。

上京してしばらくして、案内されていた都内の補聴器屋さんに行きました。初めての街にもドキドキしながら向かい、対応してくださったのはとても明るくハキハキとした女性で、ちょうど母くらいの年齢の感じ。今でも補聴器のメンテナンスで定期的にお世話になっている、本当に大好きな人です。
補聴器のことだけじゃなくて、最近上京してきたばかりのこと、これから仕事を探すこと、趣味のことなど…色んな話を聞いてくれて、寄り添ってエールを送ってくれる、そんな人でした。
そんなこともあって、わたしにとって補聴器屋さんに行くのは、近況報告的な意味合いもあったりして、少し楽しみなことでもありました。丁寧に調整してくれて、何度かレンタルをして、いよいよ購入をすることになりました。カタログをめくりながらおすすめされたのは片耳で15万。わたしは両耳なので30万。そんなにするのか…とびっくりしました。補聴器代に関しては出すよと両親が言ってくれていたので、この時は甘えさせてもらいました。

就職は転職エージェントを使いました。LINEと電話でやり取りをしてくださって、補聴器のことは、エージェントさんから求人先の職場の方に先に伝えてくださっていたりしていました。
補聴器を使っても、広い場所でのミーティングなどは対応出来ないなと感じていたので、大きい病院は避けて探していました。小さいクリニックのようなところは大体即戦力として経験者を募集しています。ほぼ新卒のわたしを雇ってくれそうなところとなると、選択肢はあまりなかったです。

それでも根気強く探してくださって、面接を受けることになりました。
小さめの、新しいきれいなクリニック。聴力のことは伝えましたが、今こうして普通に話出来てるし問題なさそうだよねとのことでその辺はクリア出来、その場で採用をいただけました。

新しい職場は高齢者の認知症デイケア。フロアの大きさも小さめで、スタッフ数も少なく、耳が遠いことであまりトラブルはありませんでした。

補聴器はメンテナンスしながら使えば10年くらい持つとは言われていたものの、いつ壊れたり、なくしたりするか分からないので、まずは補聴器代の30万は貯めようというモチベーションで仕事をしていました。30万貯まるまではなんとなく落ち着かないような、ザワついた気持ちでいたような気がします。

2年ほど勤め、給与面でもうちょっとアップさせたいなという思いもあり転職活動をしました。運良く条件的にも良いところが見つかり、転職出来ました。この時はエージェントを使わなかったので、面接の際に、補聴器を着けていることを伝えました。広い場所では聞き取りが難しいけれど、一対一のコミュニケーションや電話も大体は問題ないと伝えてクリア出来ました。

ここは、こじんまりとした病院の精神科デイケア。困りごともちょこちょこありましたが、基本的には大丈夫でした。

6年間勤め、今は別の理由で仕事を辞めて転職活動をしているところです。

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補聴器をしても正常域には達してないようなのですが、それでもだいぶ助かっています。感音性難聴の面はあまりなく、補聴器が効果てきめんタイプの難聴だったようです。

こうして難聴を軸にして書いたのは初めてでした。比較的高校生くらいまでは難聴を強く意識することなく過ごしていたので、その時の感覚があるからか、人生のターニングポイント的な部分に難聴がここまで深く関わっていたとは、自分でもこれを書くまで正直自覚していなかったです。

これを書きながら、難聴に本格的に悩み始めた時に、不安で不安でネットで色々調べたことを思い出しました。同じような人たちの役に少しでも立てればなと思います。

仕事のことや遺伝子検査の結果のことなどまだ書きたいことはまだまだたくさんあるので、今後も書いていこうと思います。

かなり長くなりましたが、ここまで読んでくださりありがとうございました。

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