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通信制大学を休学して通学制大学に入学する話

5年前から放送大学で自由気ままにお勉強してきたが休学して、電気通信大学の夜間主コースに入学することにしたのでそのことを書く。

なぜ放送大学に入ったのか

はっきりとは覚えていないが、社会人半年ぐらい過ぎたところから、「この仕事向いてないのでは症候群」に罹り、普段の仕事では触れることのない世界のことを知りたいと思うようになった。同時に、同期と昼食の580円の弁当を食べながら出た『すぐに役に立つことはすぐに役に立たなくなる』理論に基づいて、すぐに役に立たないことを学びたいと思った。
そうして行き着いたのが放送大学であり、なんとなくIT産業と対極に位置していると思われた「人間と文化コース」を選択した。 

放送大学の5年間

予想はしていたが、かなり孤独な学習だった。同時期、中小企業診断士の勉強もしていたので、週末は学習センターに通い詰めて試験勉強と放送大学の勉強を繰り返していた。
放送授業・面接授業ともにその時々の興味に応じた科目を履修していて(なのであまり体系的な学習はできていない)、科目数は0~3科目程度+面接授業1-2科目程度を目安に選択していた。
結果的に、54単位を修得した。(卒業まで後70単位)

放送大学の良いところ

放送大学に5年間在籍してみての長短をまとめてみる。
まずは良いところから。

  • 時間と場所を意識する必要がない
    →自宅で、自分の時間配分で学習できるのは通信制の最大の魅力だと思う。特にコロナ禍になる前は平日の通勤時間に毎日2時間近く取られていたから、この点は大きい。

  • 面接授業の選択肢が(内容、場所両面で)豊富
    →教養学部として幅広い学問分野を抱えているだけあり、面接授業の内容が豊富。加え、全国各地に学習センターを持つことから、地方在住でもスクーリングの負担が軽いのは素晴らしいことだと思う。

  • 授業料が安価で従量課金制
    →ほぼ国立大学なので、他の通信制大学と比べても授業料が安い。加えて、学期ごとに課金されるのではなく、履修単位数に応じた課金であるためゆっくりマイペースに学習したい人にも優しい。

放送大学の難しいところ

一方で難しいと思ったところ。

  • モチベーションや学習ペースの維持
    →2021年前半に放送大学用アカウントを開いてからは同年代でも放送大学生がいるのを知ってなんとなくやる気が出たが、それまではかなりモチベーションを保つのが難しかった。課題提出も学期で1回+期末試験のみのため、ペースを維持するのも自分の気持ち次第ということになる。(現に自分はかなりためてしまった)

  • 学習の道標があまりない
    →放送大学は好きなことを学べ、履修制限がなく、必修科目もない。その反面、Aという授業の内容を前提としてBという授業で更に学習を発展させる…のような授業間の連携はあまり取れておらず、履修順をミスったりするとひどい目に合う。なので「○○学を初歩から学部卒レベルまで一通り学びたい」という場合には履修計画で少し苦労するかもしれない。

なぜ電通大に入学しようと思ったか

IT人材の端くれとして5年位経ち、中小企業診断士試験も合格したところで、次の目標が欲しくなってきた。振り返ってみると、IPAの受験も応用情報で止まっており、今後も食べていくためにはコンピュータ技術を向上させることが不可避だと思うようになってきた。
このとき、放送大学の情報コースで学ぶのも考慮に入れたが、自分にはあまり良い選択肢ではないだろうという結論になった。ひとえに”溜める”悪癖が5年間でついてしまったからである。
そんなとき、知り合いが電通大の夜間主コースに入ったというので調べてみるとかなり次の点を魅力的に感じた。

  • 工学に特化した、社会人も受け入れているコースである
    →その名の通り、電気電子系や情報系の分野に特化した国立大学で、その道を極めた教員を多く擁する。

  • 数学理科の基礎からコツコツと学ぶことができ、多くの科目が必修でパスが明確である
    →社会人にも門戸を開いている大学では経営学視点での情報活用を主眼においた課程が多い中、電通大は工学的な観点からコンピュータサイエンスを学習できる数少ない課程である。

  • 実験の講義もあり、理工系の考え方を体得することができる
    →今後、専門職としてキャリアを立てていく上で成果を文章にまとめていく機会を得たいと考えたときに、レポート執筆を通してその練習ができる環境を得られるのは素晴らしいチャンスだと思った。

  • 授業料が放送大学と比較しても大差ない
    →国立大学なので授業料が安い。しかも、昼間コースの半額。工学の学位を(学位授与機構を通さずに)取得する場合、最安の授業料ではないかと思う。

意気込み


-ということで入試を受けたところ、合格したので4年間頑張ることにする。
似た境遇の方の役に立つよう、これからも時間を見つけて電通大レポートをしていこうと思う。


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