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ターゲットをしっかり認識する

先日、ビジネスでも大事だなと、と思った小噺があったのでご紹介します。

よく「健康のために3駅歩こう」なんていうキャンペーンを耳にしますよね。
東京の山手線だったら徒歩20分程度でしょうか。
確かに3駅のウォーキングは体に良さそうな気がします。
私も時間が余った時に3駅ほど歩いたことがあり、「案外歩ける距離だな。リフレッシュにいいかも。」と思ったことがありました。

ある時、このキャンペーンについて、友人が不満を口にしたのです。

一体、なぜ??

「山手線だったらいいよ、この企画。でも、私の実家がある東北の僻地だったらできないよ?」

彼女の言う、「東北の僻地」とは?
1時間に1本しか電車が来ず、車両は1両、良くて2両。場所によっては単線で、雪で止まることもしばしば。
そして、何より、最寄駅まで約10km。
つまり、東北の僻地でこのキャンペーンを実施しようと思うと、1日約30kmのウォーキング。
物理的にも体力的にもウォーキングで一日が終わりそうです。


友人はこう呟きました。

「ああいうのは、都会だからできるのであって、地方のことは何にも考えてない。

おっしゃる通り。

当然誰かれ構わず、勧められる健康促進法ではないですね。(法律みたいになってますが。)
寧ろ地方の人にはかなりハードルが高い方法になってしまいます。

やはり実施する人の背景をある程度知っておかないと、一見良さそうなキャンペーンでも効果に大きなムラが出そうですね。
私も彼女同様、かなりの地方出身ですが、地方の方には単純に
「1日20分のウォーキングを!」
と訴えかけた方が効果的だったかもしれません。

今回は自治体などが実施する健康キャンペーンの小噺ではありましたが、ビジネスでも注意しておかなければいけない話だと思います。
「ターゲットの背景をよく知る」=「ターゲットをしっかり認識する」ことの重要性を改めて学びました。

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